一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

注文住宅を考えたら「住宅の考え方が180度変わる」住宅勉強会やセミナー、他では聞けない住宅や建築がわかるブログ。

トップライトの注意事項(1)

2007年02月06日 12時35分49秒 | 住宅ノウハウ・実例
こんにちは、清水です。

皆さんはトップライト(天窓)は、雨漏れがしやすいというイメージがあるでしょうか? 実際に雨漏れはあります。ですから安易に付けない方が良いのですが、実はその原因の多くは正しい付け方を知らないからです。

工事方法の付け方だけでなく、製作しているメーカーも知らないために雨漏れが起こることがあります。現実にサッシの大手メーカーでもそういうことが起こっていたのです。これは、トップライトだけでなく、シャッター付きのサッシでも以前にありました。

オーダーメイドのビルのサッシでは、大手のサッシメーカーに注文しても、製作図を良くチェックしないと、ダメな場合があるという前提で確認するのはゼネコンの現場監督としての必修の心構えです。

一流の日本のメーカーが作っているから安心だと考えるのは、皆さんだけでなく一般の工事業者や設計者もそのように考えがちです。

私がトップライトで使用するのは、ベルックスというメーカーの木製サッシで、これは指示された通りに正しく工事をすれば、雨漏れはしません。結露も日射の問題も一番優れていて、その割りに安いのです。

ところが、多くの職人さんは始めての製品でも説明書を読まずに自分の感で工事をしますから、「あれっ?なんでこれが余ってるの?使わなかったの?(^^;)」ということになり、大雨が降ると雨漏れすることがあります。現場監督に何度伝えても、無駄なことがわかりました。そのため、毎回職人さんと事前に直接打ち合わせをさせてもらっています。


実例をお話しましょう。
現場監督に指示をして念押しをして任せていたら、工事中に大雨が降ったとき雨漏れがしたのです。外からの見た目ではわからない、内部の処理部分が大切なのです。

「おかしい、本当にやった?」と聞くと、「やりました。」との返事。これ、一見真面目な現場監督でも、見えなくなった部分ではよくあるんです…。(笑)

その言葉を信じるより、私自身の経験と知識を信じて、「どう考えてもおかしい。私が責任を持つから屋根材を剥がして確認しよう。」屋根材は、トップライトの廻りだけでなく、上からすべて剥がしていかないといけません。もし、やってあったらこの大変な作業と復旧費についても、すべて私が責任を持つから確認させてくれという意味です。

結局、大工2名と現場監督が私の見ている前で屋根材を剥がす事になりました。
すると…

次回の トップライトの注意事項(2) に続きます。


ミタス一級建築士事務所 清水煬二


 
住宅設計

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