こんにちは、清水です。
昨日とおとといは、裁判所の建築調停委員として連日仕事でした。
といっても、往復の時間を入れても半日だけです。
そのため、というわけでもありませんが、
本日もスタッフブログです。
住処プロジェクト その2 の続きとなるものです。
前回のスタッフとは別のスタッフが、アップしています。
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こんにちは。設計スタッフのY.Fです。
2009年09年24日、2009年10月13日のブログに引き続き、
「SUMIKA Project(住処プロジェクト)」を
2回に分けてご紹介致します。
今回は、伊藤豊雄氏 設計<SUMIKA パヴィリオン>と
藤森照信氏 設計<コールハウス>に関して。
<SUMIKA パヴィリオン>
人々が木陰に集うような場所となるように考えて…
▲内観
▲外観 側面
▲内観
幾何学的な変わった内部構成になっておりますが、
この骨組全体が建物の構造体として成り立っています。
蜂の巣やカエルの卵、枝葉の広がりなどの自然界の形を調べていくと
60度と120度により近い形状になっており
この建物はそこからヒントを得て正六角形を基本として、
垂線を引く等しながら構造計算にて形を微調整し出来上がったそうです。
複雑に見えますが、木材の接点を見ていくと
どれも120度、60度、90度になっていることが分かります。
部分的にガラスになっている部分から光が入り、
コンセプト通り木陰にいるようで心地よく
素敵なパヴィリオンでした。
▲こちらのベンチも伊藤豊雄さんのデザインですが
削り出しが非常に難しく日本に4台しかないそうです。
ここに2台あるは大変貴重ですね。(伊藤豊雄氏の私物だそうです。)
円の部分にお尻がはまり、座り心地も良かったです。
<コールハウス>
人類の住まいの原形の一つ、洞窟
火の回りには人が座って集まる
そんな すみか のような住まいに…
▲外観
▲内観 居間窓
居間の床はあえて周囲より20cm下げ山型に。
洞窟を思わせるような空間を演出しています。
▲居間中央には赤松の大木が。
藤森照信さん自ら山に入って伐採し生の木を持ってきたそうです。
当然割れは多く出ますが、それも表情として楽しんでいるようです。
床は無垢の栗材。朝鮮張りという張り方をしています。
朝鮮半島の古い民家によく見られた張り方のひとつになります。
▲2F寝室
ベッドのヘッドボード部分が斜めになっていますが
こちら居間の天井山型の斜め部分になります。
▲寝室に小さなドアが!頭を下げて中に入ると…
▲茶室へと続いています。
さらに茶室の床には点検口のようなものが。開けると…
▲外へと続いていました。
外観写真右側の梯子はこの茶室に続いているものでした!
客人は外の梯子から上がって来いということですね(^^)
内装の塗壁は、東京ガスの社員と藤森照信さんのスタッフや教え子たちで仕上げたそうです。
暖かい雰囲気になっておりました。
現代のバリアフリー概念からは遠く、このアップダウンは
実際年を取って住むのは難しいとは思いますが
この扉の先には何が?…と探検しているような気分で
楽しい一時を過ごすことが出来ました。
藤森照信さんの建築は本当にユニークですね。
パヴィリオンの近くには、各人のコンセプトと共に模型やスケッチが展示されています。
▲写真 左:伊藤豊雄氏/右:藤森照信氏 スケッチ
『住処=SUMIKA』って何だろう?ということから始まった企画ですが
設計者が異なればコンセプトも異なり当然スケッチも全く異なります。面白いですね。
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住まいに興味のある方はもちろん、無い方にも
何となく役立つか、楽しめる内容になるよう願って書いています。
横浜市 一級建築士事務所
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