一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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リビング空間について考える(7)

2007年04月11日 21時11分51秒 | 2階リビング空間を考える
こんばんは、ミタス一級建築士事務所の清水 煬二です。

本日もアップが遅くなりました。

さて、2階リビングのメリットについての話、

リビング空間を考える(6) の続きです。


今までの話は、

①空間については上部の屋根空間を目一杯使えること
②耐震性に極めて有利であること
③温熱環境や快適性が有利であること
④視覚面、プライバシー面で優位性があること
⑤災害時での優位性

でした。

⑤は、火災についてはお話しましたので、その他の災害にも考えてみたいと思います。

地震と同様、台風にも2階リビングの方が構造的に強く有利になるのですが、水害はどうでしょうか。これは、もちろん流されにくいメリットということは
ありますが、それよりも問題は床上浸水のときではないかと思います。

床上浸水で、夜中に1階で寝ていたときと2階で寝ていたときのことを考えましょう。2階のほうが安全と思われるかもしれませんが、浸水は徐々にしますので、1階に寝ていれば早く気づくのではないでしょうか?

一気に溺れるまでということは、津波でもない限り考えられません。津波がきたら、1階でも2階でも関係ないような気がします。

脱出のことや対策を考えると、夜の浸水は早く気づくでしょうから有利ですし、昼の起きている間は長雨や豪雨のときは外の様子を気にするでしょうから、1階が浸水しそうなら1階でも2階でも同じように気づくでしょう。

不明なのは床上浸水したときに、家の何が濡れると困るかです。これは家庭によって異なるので、どちらのプランの方が困るのでしょう。私にも良くわかりません。

防犯面を心配される方が多いのですが、これも良く考えてみると2階リビングは意外にメリットがあると思います。次回はこれを一緒に考えてみたいと思います。




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