一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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リビング空間について考える(6)

2007年04月04日 18時59分26秒 | 2階リビング空間を考える
こんばんは、ミタス一級建築士事務所の清水です。

2階リビングのメリットについての話、2007年3月22日の続きです。

今までの話は、

空間については上部の屋根空間を目一杯使えること
耐震性に極めて有利であること
温熱環境や快適性が有利であること
視覚面、プライバシー面で優位性があること

でした。

本日は、
災害時での優位性

をお話いたします。

地震のことを考えれば2階リビング、1階寝室で壁が多いほうが強度的に有利との話は以前いたしました。

その他の災害について考えてみましょう。

まず、火災です。

火災による事故の場合、火より怖いのがガスです。かなり意識して自然素材を使っていても、ガスの発生は完全には避けられません。

1階にリビングキッチンがある場合、そこからの火災が考えかれます。もし2階で寝ていたら、ガスは2階へと上がっていきますし、気づいたときには階段や玄関が炎で逃げられないということも考えられます。

寝室で火災が起こった場合は、1階でも2階でも同じことですが、1階に寝室であればガスは2階にあがっていく余地があるので、少し有利になる可能性があります。外へ逃げる場合でも2階と比べて、1階に寝ていると玄関が近いだけでなく、窓からでも容易に逃げられるので有利です。

こういう意味では、2階に寝室を造った場合でも、バルコニーは非難という意味でも使えますし、それが無い場合は何か考えておいた方が良いでしょう。

次回(7)では、その他の災害についてお話したいと思います。




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