週刊文春 6.18
角川春樹さんの話
今は市ヶ谷のマンションで独りで住んでいる。寝室と神仏間のあるリビング、そしてバルコニーだけで36坪もある家。
他の人なら、たぶん住みにくいだろうが、私はバルコニーで毎朝、木剣を振る修業をしているから、ちょうどいい。
狭い刑務所を経験してしまったら、住む所になんて執着しなくなる。
親が遺してくれた荻窪の家も、杉並区に寄付してしまった。
住まいとは別に、北軽井沢の明日香宮という神社と、奈良の吉野に別荘を所有している。
神社の敷地は八千坪近いし、別荘は南北朝ゆかりの土地で、建物の手入れだけでも五億円はかかった。
手に入れて二十年近くなるが、維持費だけでもバカにならない。
自分は小さい部屋に住んでいるのに、なんでそんな広大なものを持っているのか、と不思議がられるけど。私が手放したら、誰も保つことはできないだろう?一種の聖地を守っているわけだよ。
現在67歳。
出版不況だからこそ、天才である私の出番だろう。
むしろ「しめしめ」と思っている。
すぐに結果は出すが、あと十年は本腰を入れて、やらなきゃいけないだろうね。
七十七歳になったら会社のことは次の人に任せて、後は俳句や文筆に専念して行くつもりだ。
刑務所で「人間は何のために生まれてきて、どこへかえって行くのか」と考え続けて、悟ったんだよ。
「人間は単に人生ゲームを楽しむために生まれてきただけさ」と。
出版界で勝負を賭けるのは、私にとって人生最大のゲーム。
家族もいらない。
自分自身の家や金もいらない。
このゲーム、命をかけて楽しむだけだ。
角川春樹さんの話
今は市ヶ谷のマンションで独りで住んでいる。寝室と神仏間のあるリビング、そしてバルコニーだけで36坪もある家。
他の人なら、たぶん住みにくいだろうが、私はバルコニーで毎朝、木剣を振る修業をしているから、ちょうどいい。
狭い刑務所を経験してしまったら、住む所になんて執着しなくなる。
親が遺してくれた荻窪の家も、杉並区に寄付してしまった。
住まいとは別に、北軽井沢の明日香宮という神社と、奈良の吉野に別荘を所有している。
神社の敷地は八千坪近いし、別荘は南北朝ゆかりの土地で、建物の手入れだけでも五億円はかかった。
手に入れて二十年近くなるが、維持費だけでもバカにならない。
自分は小さい部屋に住んでいるのに、なんでそんな広大なものを持っているのか、と不思議がられるけど。私が手放したら、誰も保つことはできないだろう?一種の聖地を守っているわけだよ。
現在67歳。
出版不況だからこそ、天才である私の出番だろう。
むしろ「しめしめ」と思っている。
すぐに結果は出すが、あと十年は本腰を入れて、やらなきゃいけないだろうね。
七十七歳になったら会社のことは次の人に任せて、後は俳句や文筆に専念して行くつもりだ。
刑務所で「人間は何のために生まれてきて、どこへかえって行くのか」と考え続けて、悟ったんだよ。
「人間は単に人生ゲームを楽しむために生まれてきただけさ」と。
出版界で勝負を賭けるのは、私にとって人生最大のゲーム。
家族もいらない。
自分自身の家や金もいらない。
このゲーム、命をかけて楽しむだけだ。
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