ハイカーズ・ブログ(徘徊者備録)

「あなたの趣味はなんですか?」
「はい、散歩です」

「こうなる前からですか?」
「いいえ」

シルバーウィークの過ごし方

2009-09-24 15:11:58 | 晩年学
敬老の日を間に挟んだ5連休を、シルバーウィークというらしい。
テレビは高速道路の渋滞、海外へ飛び立つ若者、家族を映し出しているが、私は4連続夜勤と、身体を酷使している。
妻は妻で、私にまとわりつく生き方をあきらめ、さっさと娘のところへ行ってしまった。
夜はきっちり働いて、昼間はしっかりクラブ活動。

9月19日(土)
AM 太極拳

9月20日(日)
AM 杖道
PM 安全運転講習会

9月21日(月)
一日 居合道伝達講習会

9月22日(火)
一日 24式太極拳一日講習会

9月23日(水)
PM 交通安全市民大会
   特別優良運転者表彰

ちょっと頑張りすぎの気もするが、動けるうちは動こう。

婆子焼庵

2009-09-11 13:04:56 | 茶道
一服どうぞ

裏千家前家元
千 玄室


「婆子焼庵(バスショウアン)」の教え

婆子焼庵とは禅の公案(問題)である。
あるところに信心深い老婦人がおり、何とか自分の信心を伝えてもらうべき僧をつくろうとした。
そして小さな庵を建て、そこにしかるべき若い修行僧を住まわせて世話をした。
毎日毎日、座禅と読経と作務をし、しっかりと修業する真面目な青年であった。

年月が流れ、老婦人は自分の生命の終わりも迫ってくるように思われたので、このあたりでどれくらい修業が出来ているかを試そうとした。

そこで隣家の若い娘に「今日の昼餉を貴女が持っていって、世話をしてほしい。
そして給仕が終わり、膳を引いてから、黙って僧に抱きついてみてほしい」と頼んだ。

娘は最初は断ったが、とうとう引き受けた。
そしていわれたような行動をとったところ、僧はその娘をを突き放して「枯木寒巌に倚る三冬暖気無し」と言った。

三冬とは禅の方では最も寒いことを指す。

従って「寒い冬の暖かみもなにも無く、しかも寒々とした厳しい岩の上に立っている枯れ木の如き」(私は修行中、何もかも枯れている。抱きつくとはとんでもない)という意味である。

それを聞いた老婦人は、「折角庵を建てて修業させたのに、中途半端な融通の利かない人間を育ててしまった」と怒り、僧を追い出して庵を焼いたのである。

この公案を師の瑞巌老師から戴いたが、2,3ヶ月は何のことかさっぱり見等がつかなかった。
ある日、畑仕事を手伝っていたら、台所を手伝う岡本女史が「人間は堅うても軟らこうてもあかん。その場を上手く切り返せる器量を持たねばなあ。作物でもそうしてやらないと。自然の味を大切にしないとね」と呟くように言われた瞬間「はっ」とした。
私の目の前が晴れたように思った。
「融通」それは逃げるでもなく、また当たるのでもなく、切り抜ける余裕を持つことかと思った。


使い古しのバスタオルになりたい

2009-09-04 09:32:39 | 晩年学
ふるいタオルに人生を教えてもらう

兵庫県加古川市 A・Tさん(55歳)
毎日新聞 みんなの広場より拝借

何度も洗い、くたびれたタオルは実に使いやすい。
新品よりも汗や水分をよく吸ってくれる。上等のタオルより、粗品でもらったタオルの方が日常生活には特に役立つと思う。

だから見た目が悪くなっても、なかなか捨てられない。
これ以上は使えないとなったら、はさみで切って油汚れなどをぬぐった後に捨てる。
そのときは「長い間、本当にありがとう」「ご苦労様」と手を合わせたいような気持ちになる。

人生もこんなふうでありたいと思う。
目立たないが、使うほどに肌に馴染みがよくなるタオルのように、年と共に練れた人間になりたいものだ。

「きれやすい」高齢者が増えたという新聞記事を読んだ。
中高年になった自分を振り返り、気を付けなければと思う。
何でも吸い込むようになった古いタオルのように「柔らかい心」を持ちたい。
そんな生き方の中に人間の幸せがあるのではないか。
最近、そんな気がしている。