ハイカーズ・ブログ(徘徊者備録)

「あなたの趣味はなんですか?」
「はい、散歩です」

「こうなる前からですか?」
「いいえ」

死ぬ権利はあるのだろうか

2009-06-30 09:22:23 | 晩年学
産経新聞 6・30朝刊
正論 クライン孝子さんのお話より

このたび(6月18日)ドイツ連邦議会で「死ぬ権利」を認めて安楽死・尊厳死を容認する『患者対処法』を成立させた。

6年もの歳月をかけ、何度も修正、吟味採決しなおし、最後に賛成317、反対233、棄権5で可決する念の入れよう。そのわけは・・・

かってドイツは第二次世界大戦までのナチス時代、優生思想のもと、国ぐるみで大がかりな「安楽死計画」を企て、多くの障害者や難病患者を犠牲にした忌まわしい「負の歴史」、つまり前科があるからだ。

いきなり「死ぬ権利」(安楽死・尊厳死)といっても、戦後「生きる権利」に固執し、それを最優先するあまり、人間本来の行き方、「死」という極めて個人の権利に迫る死生観についてなおざりにしがちだった現代の日本人にとっては、当惑するだけでぴんとこないかもしれない。

スイスは先進国で、数十年前から、この権利を合法化している。
「これでスイスで死ぬ手間が省ける」と多くのドイツ人は喜んだ。

安楽死や尊厳死の合法化にはリスクもつきまとう。
悪用の危険性や犯罪の温床になりやすく、そのことを危惧する慎重論も根強くある。

だが、重病患者の過度の延命措置は、本人の苦痛はもとより、家族にも精神的、経済的に大きな負担を強いる。
そして、膨大な医療費の国庫負担は国家財政を揺るがしかねない。

その点では、日本も同じ問題を抱えている。
2007年の日本女性の平均寿命は86歳、男女合わせた平均寿命も83歳という世界一の長寿国。
日本にとっても、対岸の火事として見過ごすわけにはいかない。

年齢に関係なく、学び続けることの楽しさを

2009-06-25 13:39:17 | 晩年学
産経新聞 6月25日朝刊

生涯学習について考えるシンポジウム 
主催 宝塚文化芸術学舎

「ベルサイユのばら」の作者として知られる池田真理子さん
47歳で音大に入学。現在は声楽家としても活躍している。
受験を決意したきっかけは、40代に入って更年期障害に悩んだこと。
「初めて立ち止まって、自分に残された時間の長さを考え、他にやりたいことがあったのではないか、と考えた。
「あたらしいオペラなら、若い人は4,5ヶ月で覚えるところ、私は2年かかる。でも覚えられないわけではない」
「歌える限り歌い続けていきたい」


「好奇心はいくつになっても大切」
上智大学教授 小林章夫

イギリスに滞在していたころ、日本文化の特別講座を開いた。毎回、多くの住民が参加し、日本への興味や関心を高めていた。
「何か資格が取れるわけでもない。自分の楽しみの為に参加するんです」



97歳でなくなったイギリスの児童文学者ルーシー・ボストンさん
60歳を過ぎてから次々と作品を発表し、80代で詩集などを出版。パッチワーク作家としても知られ、90歳を過ぎてからも針を手にしていた。91歳の頃は70代後半に見えた。広大な屋敷を切り盛りし、庭の手入れを自ら行い、「感心することばかり」
「人生の最後まで元気にいるには、自分一人で何でもやるんだという独立の志と、そのためのスキルが必要だ。

余命予測サイト

2009-06-17 12:47:12 | 晩年学
あなたの余命教えます

幸田真音

講談社

作者と私は同年生まれ、そして、小説の主人公も同年。ポスト団塊の世代、とでもいいましょうか。
還暦なんていう言葉はまったく無縁だと思っていたのに、いつしか60歳は目前。

五十六歳という年齢は、なんとなく中途半端な年代だ。
枯れてしまうには早すぎるが、リスクを取って何かを始めるにはあまりに先が限られている。
最近は何気なく年齢的な限界を口にするようになったが、実際にはそれも本当にそうなのだろうか。
先が限られているかどうか、どうして判断できるというのだ。
あと四年何事もなく過ごし、六十歳で定年になって会社を退職したとしても、その先八十歳まで生きるとしたら、後に続く二十年の歳月は決して短くない。
なんといっても、生まれたばかりの乳児が成人するまでに匹敵する歳月なのである。


「ええ、すべて被験者のご意向次第です。そして、最後になりますが、そうした条項をすべて加味し、総合的に算出された結果、受検者番号Oー208番さんの余命は・・・」

「私の余命は?」

「なんだって、三百五十三週間? ろ、六年と十ヶ月か・・・」

「いえ正確には、六年九ヶ月と二週間か・・・」

「そんな数え方なんか・・・・」

六年九ヶ月と二週間弱。
あとわずか七年足らずで、自分はこの世から消えてしまう。
こんな現実を突きつけられた今、自分はどんな顔をすればいいのだろう。
七年足らずの人生は、短いのか、それとも意外に長いというべきか。
泣いても笑っても、六十三歳の誕生日前に、自分はこの世から消え去るのだ。
それまでの間に、自分は何をしていき、何をできずに死んで行くのか。


五人の人間が余命告知を受けるのだが、皆一様にうろたえる。
余命を知って、計画的に人生を有意義に死ぬまで生きよう。なんて簡単なものではないのだろう。

昔、居酒屋で「あと何年生きるか分かれば、微々たる蓄えだけれど、均等割して使い切って死ねるな。だらだら長生きしたら、いくらかかるか分かったものでないし・・・」なんて酒の肴に話したことを思い出す。


単に人生ゲームを楽しむ為だけに生まれてきたのか?

2009-06-16 11:04:21 | 晩年学
週刊文春 6.18
角川春樹さんの話

今は市ヶ谷のマンションで独りで住んでいる。寝室と神仏間のあるリビング、そしてバルコニーだけで36坪もある家。
他の人なら、たぶん住みにくいだろうが、私はバルコニーで毎朝、木剣を振る修業をしているから、ちょうどいい。

狭い刑務所を経験してしまったら、住む所になんて執着しなくなる。
親が遺してくれた荻窪の家も、杉並区に寄付してしまった。

住まいとは別に、北軽井沢の明日香宮という神社と、奈良の吉野に別荘を所有している。

神社の敷地は八千坪近いし、別荘は南北朝ゆかりの土地で、建物の手入れだけでも五億円はかかった。
手に入れて二十年近くなるが、維持費だけでもバカにならない。
自分は小さい部屋に住んでいるのに、なんでそんな広大なものを持っているのか、と不思議がられるけど。私が手放したら、誰も保つことはできないだろう?一種の聖地を守っているわけだよ。
現在67歳。
出版不況だからこそ、天才である私の出番だろう。
むしろ「しめしめ」と思っている。
すぐに結果は出すが、あと十年は本腰を入れて、やらなきゃいけないだろうね。
七十七歳になったら会社のことは次の人に任せて、後は俳句や文筆に専念して行くつもりだ。
刑務所で「人間は何のために生まれてきて、どこへかえって行くのか」と考え続けて、悟ったんだよ。
「人間は単に人生ゲームを楽しむために生まれてきただけさ」と。
出版界で勝負を賭けるのは、私にとって人生最大のゲーム。
家族もいらない。
自分自身の家や金もいらない。
このゲーム、命をかけて楽しむだけだ。

献血の日

2009-06-15 16:03:45 | 晩年学
南に出たら暑い夏の日差しの中、献血キャンペーンやっていた。きれいなお姉さんがプラカード持っていっぱい並んでいたので、ついついつられてテントの中に入ってしまう。6月15日は献血の日と書いてあったので、いい記念日だと思って、帰ってパソコンで調べてみたら特に今日は関係なく、献血の日は8月21日。世界献血者デーが6月14日だそうです。
またまた自慢ですが、今回で239回目。
献血定年は69歳だそうです。但し、65歳以上の方は、60~64歳の間に献血経験があることが条件。まあ、自分の健康を維持することが一番ですが、250回献血を目標に頑張ります。

杖道大会

2009-06-15 07:47:26 | 杖道
6月14日(日)
第46回 大阪杖道大会 参加

今年で2回目の出場となる。昨年はビギナーズラックでいい成績を残せたが、今年はベスト8に終わる。
いつでもどんな状況でもただしく杖が扱えるよう稽古しなくてはいけないと感じた。

二段の打太刀もつとめたが、一本残して納めに入ったり、失敗して申し訳ないことをした。
後、四段の方の打太刀もつとめさせていただき、勉強させていただいた。
残念ながらこれも一回戦敗退。

じっくり上段者の杖を拝見し勉強になった一日であった。



傷つけず 人をこらして 戒しむる
教えは杖の 外にやはある


詩吟と居合のコラボ

2009-06-13 17:06:26 | 吟道
「「河内長野の歴史を学ぶ」
ライオンズクラブ・河内長野市 郷土歴史学習講座  
連続公開講座 4回シリーズ
第1回 2009年5月9日( 土)
 ◎水墨画実演 アジア文化芸術連盟代表李鴻儒
 ◎「旧石器時代~縄文時代の河内長野」~河内長野黎明期
  河内長野市社会教育課職員島津知子
第2回 2009年5月16日( 土)
 ◎筑前琵琶演奏 筑前琵琶大師範竹本旭将
 ◎「弥生時代~古墳時代の河内長野」~地域社会の成立~
  河内長野市社会教育課職員太田宏明
第3回 2009年6月 6日( 土)
 ◎日本舞踊演舞 桜蘭流鶴峰社中代表桜蘭光峰他
 ◎「中世の河内長野」~地域のルーツを探る!~
  大阪府立泉陽高等学校教諭堀内和明
第4回 2009年6月13日( 土)
 ◎詩吟・吟詠・剣舞 大阪岳風会荒谷岳人他
 ◎「近世の河内長野」~河内長野三十八の村物語~
  河内長野市郷土研究会会長椋本進


第4回最終日、お前は詩吟はいいから、居合をちょっとやってくれ、と引っ張り出される。詩吟にあわせて演武する。
剣舞とあるが、踊りはできないので居合をやらせていただく。
吟者と合わす時間がなかったのでぶっつけ本番。普段の「間」でやれなかったので、感動していただけたかどうか。下手な居合を評して「踊りみたいな居合だ」といいます。一般の方にどう映ったか、心配。

事を成すのは(余)命と競争

2009-06-11 13:30:16 | 晩年学
引っ込み思案の老人(自分)にいつも言って聞かすのだ。
一つ事を成すのは命と競争だよ、って。
あれこれ迷わず、やりたいことをやるべし。感性も鈍磨し、羞恥心がなくなったのが何よりの武器だ。



勧学の文    朱熹

謂う勿れ今日学ばずして来日有りと
謂う勿れ今年学ばずして来年有りと
日月逝きぬ歳我と延びず
嗚呼老いたり是誰の過ちぞや

通釈
今日学ぶことなくして、明日があるなどと言ってはいけない。
今年学ぶことなくして、来年があるなどと言ってはいけない。
年月は去ってしまうが、自分の年齢を延ばしてはくれないのである。
歳をとったあと、ああ、老いてしまった、これはいったい誰の罪であろうかと後悔しても、間に合うものではない。
だから今日を惜しんで努力しなければいけないのである。

上手な老い方

2009-06-10 09:29:43 | 晩年学
上手な老い方

サライ・インタビュー集【葡萄の巻】

サライ編集部・編  小学館

古本屋でタイトルに引かれて買った。

永田耕衣 俳人  岡田種雄 椿守  藤林益三 弁護士・元最高裁長官
花見 薫 鷹匠  木村嘉作 筍作り 新山こと 鮮魚商 
後藤由松 庭師  秋野不矩 日本画家 田中澄江 作家
熊田千佳慕 静物画家 櫻庭邦悦 元パイロット 自鷹幸伯 鍛冶屋
田中小実昌 作家 大島清 大脳生理学者 蒲谷鶴彦 鳥類研究家
安田睦彦 葬送の自由を進める会 会長
大滝修治 俳優 向井忠雄 大工

結論・・
上手な老い方なんかない。よく生きた者がよく老い、そしてよき死を迎えることができるのではないだろうか。

小学生のお客様

2009-06-05 10:20:50 | 吟道
6月4日
公民館活動(詩吟教室)の見学に、近く小学校から沢山の子供達が来てくれる。
ほんとに短い時間だったので、詩の説明までできなかったが、大きな声を出しているおじいちゃんや、おばあちゃんをみて、何を感じてくれたでしょうか。