
コミネPK-716パンツを延べ1000km以上履いてみたのでインプレを纏めてみた。
気温は7~27℃、雨は未経験。
膝カップ入りの革パンほどの重装備(とうより単純に重たい)ではなく、最低限のプロテクションがあること、
春から秋まである程度長期間使えること、生地の劣化や汚れを気にせずライディング用として使い倒せることで
選んでみた。
サイズはXL(173H・82In・70kg)、シルエットはルーズフィット。従い、パンツに備え付けの膝の
ハードプロテクターを外し(腰のソフトプロテクターは薄いのでそのまま残せる)中にSK-612 プロテクトメッシュ
アンダーパンツを履くことも可能。
27℃の時、太股のベンチュレーションを開けると涼しいと言うほどではないが少しは風が通る、ただ黒色なので、
直射日光に当ると暑いと思う。これ1枚なら15~20℃位が快適温度かもしれない。
先日の信州ツーリングではRSタイチのウォームアップインナーパンツとの組み合わせで7℃を体験した。
この組み合わせ、7℃の高速道路走行ではベンチュレーションを閉じていれば冷気の進入や負圧の吸出しによる
冷えは殆ど感じられないが、これ以上気温が下がると厳しい、もう一枚薄手の防寒タイツを加えてどこまで耐えられるか
というところ。
elFのライディングシューズとの組み合わせだと、ブーツの幅(径)が大き過ぎる上にパンツの股下が不足しているので
パンツの裾とシューズの間に隙間が出来て足首が冷える。バイクを降りてからの歩行には軽量のライディングシューズが
好ましいが寒い時期は無理の様で残念。
ワークブーツとの組み合わせでは裾をシューズに被せられるので足首の露出は殆ど無いが、やはり股下長の不足は
感じる。
裾にはファスナーがあり、靴の脱着は楽。結局冬場は防寒からライディングブーツとの組み合わせになってしまいそう、
ワイドサイズがあるのだから、ロングサイズのバリエーションも展開して欲しいと思う。
フロントポケットはファスナー付きで安心、但し奥行きは確保されているが、厚み(幅ではない)が少ないので
手の平を滑り込ませにくい。
黒で汚れも目立たないのでライディング専用と割り切れば汚れを気にせず、洗濯しないで(汚ネ)これ一本で済むから
ロングツーリングでは荷物を減らせる。
インナーのメッシュ地は当初目が粗くかなりゴワゴワしていてたが、1000km履いたら多少は柔らかくなり、肌触りも
最初程は気にならなくなってきた、ウォームアップインナーを履けば直接肌が触れないので問題ない。
ウェストサイズ調整用のベルクロベルトは保持力が弱く、暫くすると段々パンツが下がってくる。もう少しハイウェストの方が
3シーズンジャケットとの組み合わせでは腹が冷えない(冬用の丈の長いものなら問題ない。)
コミネ製ジャケットとの接合用ファスナーが付いているが、利用するライダーは少数だと思われ、その代わりウェストサイズ
調整のベルクロを幅広にして保持力を上げ、ベルトループを付けて欲しい。
ウェストを止めるスナップボタンを外さないと、股のファスナーが下ろせないが、そうすると片手でパンツを保持しないと
床まで落ちてしまう。
膝カップの位置調整(三段階)は出来るが、調整幅が狭い。膝、背中のシャーリングは余り効果がないようで膝はやや
圧迫感がある。
総合すればこのパンツが一番有効なシチュエーションは夏の北海道ツーリングかもしれない。
KOMINEのロゴが気にならないなら、最初に書いた条件と価格を含めてまあまあお手頃パンツだとは思うが、
このパンツを周囲に勧めるか問われたら多分答えはNO!だろう。