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トランプに握られた日本人の胃袋 2・3・4・5

2020年01月11日 | 食・レシピ

  日刊ゲンダイDIGITAL


米国牛から国産牛の600倍の女性ホルモン「牛脂」は要注意
  2020/01/07 

米国牛から、危険なエストロゲン(女性ホルモン)が国産牛の600倍も検出されたのに、政府はこの1月から大量に輸入しようとしていると書いた。

 自分の健康を守るには、米国牛を避けるしかないが、実はエストロゲンはさまざまな形で私たちの口に入っている。今週はどんな食品が危ないのかについて触れる。

 まず「牛脂」だ。エストロゲンは脂肪に溶けやすく、米国牛の脂肪と赤身を比較すると、脂肪の方が3~7倍と圧倒的に高い。これが米国牛の牛脂である。「牛脂なんて、すき焼きかステーキで使うぐらいで、食べるわけじゃないだろ?」と思うかもしれないが、実は結構食べているのだ。
 たとえば、カレーやシチューのルーには、外箱の原材料欄に「牛脂」と書かれていることがよくある。なぜ牛脂を入れるかというと、舌に魔法をかけたようにおいしくなるから。
■子供に危ない米国「牛脂」がまざっている

 だから、牛丼やハンバーガーのように、チェーン店で売られている安価なものにはよく使われるし、安いステーキには赤身の肉に牛脂を注入して霜降り肉のようにすることもある。その際、高い和牛の牛脂なんて使うはずがなく、当然安価な外国産だろう。米国牛は豪州牛に比べて「脂質が多く、軟らかい」といわれているから、かなり使われているはずだ。

 高濃度のエストロゲンを含んだ牛肉を食べると、ホルモン依存性がんになる危険性が高くなることは指摘されているが、最も危険なのは思春期の子供だろう。子供はステーキを食べなくてもカレーやシチューは大好きだ。イリノイ大学のエプスタイン名誉教授は、「男児がハンバーガーを1日2個ずつ食べると、血中のエストラジオール(女性ホルモンの一種で危険性が高い)濃度が10%増加する」と報告している。増えたらどうなるか。乳がんや子宮がんだけでなく、将来の不妊を招くリスクが高くなることを指摘する専門家もいる。エストロゲンは脳血管にも簡単に入ってしまうから中枢神経に影響する。性同一性障害も女性ホルモンが関係しているのではないかといわれているほどだ。
かつて、高濃度のエストロゲンは、子供に危険でも高齢者は大丈夫だといわれたが、寿命が延びてくるとそうとも言えない。特に閉経後の女性が高濃度のエストロゲンを口にすると、がんになりやすい。いずれにしろ、エストロゲンに汚染されたものを食べて、何ひとつ良いことはないということだ。

 

危険なくず肉で成形 激安ハンバーク&ステーキ定食に注意
   2020/01/08


高濃度のエストロゲンを含んだ牛脂が、私たちがよく食べる加工食品に使われていると書いたが、今回は「くず肉」について触れたい。

 海外に行かれる方なら分かるが、日本の外食チェーン店で食べる料理の安さにはびっくりする。ランチのハンバーグセットなんて500~600円台が普通だし、300円台の店もある。人件費や光熱費などを差し引けば、おそらく材料費なんて100円か200円だろう。なんでこんな値段で販売できるのか。その理由の一つが成型肉だ。


■安い肉には裏がある

 2017年に日本マクドナルドが「牛赤身肉のスライス」として売っていたのが、実は成型肉だったことが分かって問題になったが、これは日本マクドナルドだけの問題ではないのだ。

 成型肉とは、くず肉や安い牛肉の切れ端を集めて、ハンバーグやサイコロステーキなどにしたもの。くず肉は、骨や内臓にくっついてそぎ落とせなかった肉だ。米国からは年間に1000トン以上輸入されている。国内では、品質の良くない部分を切り落とした肉がくず肉として流通している。これらの肉を集め、インジェクターという注射針がたくさんついた機械で、牛脂やさまざまな食品添加物を注入すると、もっともらしいバーガーやステーキになる。安く仕上げることが目的だから、和牛のくず肉なんて使わない。米国牛のような安い肉だ。安くても、添加物で人間の舌をだますことなんて簡単だから、こうして激安のハンバーグやステーキに仕上がる。
 くず肉は骨や内臓についた肉だけではない。脚や耳、頭、心臓、胸腺といった食える肉はすべてくず肉になる。文字通りくずの肉だから、エストロゲンがどれだけ残留しているか予測がつかない。そのうえ牛脂を注入するのだから、赤身よりも濃度は高くなるだろう。

 危ないのはそれだけではない。日本は2013年から米国牛を月齢30カ月以下に制限して輸入していたが、昨年の5月にこれを撤廃したことだ。これのどこに問題があるかというと、肥育ホルモンは基本的に1回だけ牛の耳に打ち込むことになっているのだが、月齢が増えると肉が硬くなるため、2回打つことはよくあるという。つまり、年を経た牛は600倍どころか、さらにホルモンが増えるということだ。この安い米国牛が、日米貿易協定によって日本にどっと入ってくる。安すぎるものには必ず理由があるということだ。

 

米国では牛のみならず鶏にも豚にも肥育ホルモンを使用
 2020/01/09

米国牛には、国産牛の600倍ものエストロゲン(女性ホルモン)が残留していることを発見したのは半田康医師だったと書いたが、彼が大手ハンバーガーチェーンのミートパテに含まれるエストロゲン濃度を測っていたとき、奇妙なことに気がついたそうだ。

 エストロゲンは20種以上確認されているが、その中でもっとも生理活性が強いのがE1とE2だ。E2の方がより危険性は高いといわれる。通常、E1は飼料に混ぜて鶏などに食わせる。E2は、カプセルに入れて牛の耳に打ち込む。当然、牛肉はE1よりE2の方が高い。実際、スーパーで買った米国牛を調べると、脂肪のE2はE1の2倍、赤身肉には4倍もある。ちなみに鶏肉はこの逆で、E1はE2の約10倍の濃度だ。
こうした予備知識を知ったうえで半田医師の論文を読むと、おかしなことがわかる。ハンバーガーは牛肉100%となっているから、E2が高くなるはず。ところが、計測したデータでは、E1がE2の7倍も高い。逆だ。E2の数値から米国牛を使っていることは明らかだが、E1の異常な数値は理解できない。
そこで米国産の鶏肉のエストロゲン濃度を調べてみると、高濃度のE1が検出された。特に濃度が高いのは脂肪で、米国では養鶏にも肥育ホルモンを使って太らせているのだ。おそらく何らかの理由で、米国牛の中に米国産の鶏肉か鶏油を混ぜているのだろう。

 牛や鶏だけではない。米国では豚にも肥育ホルモンを使っていて、調べると、鶏と同じE1が高濃度に検出される。

■男性の精子濃度や性器に悪影響の報告も
これまでエストロゲンの危険性をホルモン依存性がんに絞って書いたが、実は男性に与える最大の影響は、精子の減少ではないかといわれている。2007年にアメリカで発表されたリポートによれば、5都市387人のアメリカ人男性の精子を調べたら、週に7回以上牛肉を食べた母親から生まれた男の子は、それほど牛肉を食べなかった母親の子供に比べて精子の濃度が24・3%少なかったという。また生まれた男の子の生殖器が小さかったという報告もある。まだ結論は出ていないが、エストロゲン様の化学物質も精子減少を引き起こすと指摘する研究者も増えていて、可能性は否定できない。

 ちなみに、繁殖用の雄牛にはホルモン剤は使わない。ホルモンが睾丸の発達を遅らせて受精率を下げるからだ。


食肉だけじゃない ホルモン入り米国牛乳と乳製品の危険性
 2020/01/10

米国では牛だけでなく、鶏や豚にも肥育ホルモンが使われている。日本が輸入する米国産の豚肉は27万トン(2016年)だから影響は少なくないだろう。

 なぜ安易に使われているかというと、「肥育用ホルモン剤の残留による人体への影響はまったくない」と、米国政府がお墨付きを与えているからだ。しかし、肥育ホルモンが安全か危険かなんて、誰も断定できっこない。なぜなら、人間に長期間食わせることは倫理的にも不可能だからだ。ただ政府がいくら安全といっても、肥育ホルモン全盛の米国でも「ホルモンフリー(肥育ホルモン不使用)」のラベルがついた牛肉が飛ぶように売れているのだから、国民の多くはその危険性を感じているのだろう。

 米国の肥育ホルモンは食肉だけにとどまらない。実は、乳牛にも似たホルモンが使われている。それが遺伝子組み換えで大量生産された牛成長ホルモン(γBGH)だ。乳は血液からつくられるから、当然、この牛乳はこのホルモンに汚染される。
通常、乳牛が子育てのために必要な乳量は年間1000リットルほどだが、改良に改良を重ねて現在は8000リットル以上も搾乳する。乳牛にはこれだけでもすさまじい負担だと思うが、牛成長ホルモンを使うと、これがさらに20%ほど増加する。ちなみに搾乳量が多い乳牛は乳腺炎にかかりやすく、乳房が化膿して膿が牛乳に混じってしまう。そこで治療のために抗生物質を使うから、この乳牛から搾った牛乳には、ホルモン+抗生物質が混じっていることになる。

■だが日本だけが乳製品の輸入は黙認

 この牛成長ホルモン、米国では認可されているが、EUはもちろん日本でも認可されていない。認可されない理由はこうだ。このホルモンを注射すると、「インスリン様成長因子IGF―1」という長ったらしい名前の物質がどっと増え、これが前立腺がんや乳がんの発症のリスクになることがわかって、消費者が拒絶しているからだ。
それはいいとして、米国から輸入する脱脂粉乳、バター、チーズといった乳製品には、日本が禁止している「IGF―1」が含まれているはずなのに、なぜか測定されていない。EUは牛成長ホルモンを使った乳製品の輸入も禁止しているが、日本は、牛成長ホルモンを禁止しながら、それが含まれている乳製品の輸入を黙認するという二枚舌の政策をとっている。

 アメリカの言いなりになってこんなことをやっていると、日本人のがんがさらに増えて、医療費がいくらあっても足りなくなるだろう。来週は、アメリカから輸入される不気味な遺伝子組み換え作物について書いていく。