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備蓄米の放出 安定供給保障へ抜本的転換を

2025年02月04日 | 自然・農業・環境問題

「しんぶん赤旗」主張 2025年2月4日

 長引く米の品不足と価格高騰を受け、政府は備蓄米を放出する仕組みの導入を打ち出しました。昨年来、かたくなに拒否してきた方針の転換を迫られたものですが、対症療法にとどまらず、主食・米の安定供給を保障する抜本的な政策転換こそ求められます。

 いま米の流通と価格に異常な事態が続いています。昨年夏の深刻な米不足を契機に新米の集荷競争が激化し、農協など既存の集荷業者に米が集まらない、街の米屋や飲食業者などでも必要な量が確保できない、と悲鳴が上がっています。

■「市場任せ」の破綻

 消費者価格は前年比1・7倍に達し暮らしを直撃。学校給食や福祉施設で米が調達できない所も生じています。「店頭から米が消える」事態が昨年以上に深刻化しかねないと米流通関係者は危機感を募らせます。

 今日の事態は政府の無責任な米政策の結果です。昨年の「令和の米騒動」に際して、日本共産党や農民連、新婦人など多くの団体が備蓄米の放出を迫ったのに「新米が出回れば落ち着く」の一点張りで、何の対策も講じませんでした。

 品薄が放置された結果、新米への集荷競争に拍車がかかり、流通の混乱、価格高騰を長引かせています。今回の方針転換は遅きに失すると同時に市場任せ政策の破綻を示すものです。

 根本には、需要が毎年減ることを前提に米の生産量をギリギリに抑え、流通や価格を完全に市場にゆだねてきた米政策があります。生産者米価が長期にわたり低落しコロナ禍による需要減少で大暴落したのも、災害や訪日外国人増などわずかの需給変動で急騰したのも、その表れです。

 この下で米の生産基盤は弱体化の一方です。米農家は2000年以降、175万戸から約3分の1へ激減、70歳以上が約6割に達します。24年の負債1千万円以上の米農家の倒産、廃業件数は過去最多(帝国データバンク調査)です。米卸売業の団体は生産者の減少で今後、需要を国内産で賄えなくなると警告します。

 昨年来の事態は農村で広がる深刻な危機の顕在化にほかなりません。長年の低米価に苦しんできた米農家はいま、米価が回復したとはいえ、資材価格高騰や過去の赤字の穴埋めで余裕はありません。小売価格の高騰が消費者の米離れを招き「米価がまた下落する」との不安を抱えている人も少なくありません。

■生産と備蓄拡大へ

 いま必要なのは国民の暮らしや疲弊する生産現場を直視し米政策を抜本的に転換することです。需給と価格の安定に責任をもち、ゆとりある需給見通しで生産と備蓄を拡大すべきです。

 さまざまな要因で需給バランスが崩れた場合、過剰時には備蓄米を増やし、不足時には放出する、フードバンクや子ども食堂、学校給食などへの食料支援を抜本的に強めることなどが求められます。

 何より、米生産者が将来にわたり安心して生産に励める条件を政府の責任で整え、農業者減少に歯止めをかけることが急務です。そのためには農業関連予算を大胆に増額し、再生産を可能にする価格保障や所得補償を抜本的に充実させることです。それが消費者にとっても安心の道です。


今日は曇り、時々⛄。
しかし長い時間プラス氣温。
風が強く、雪が降っていたら大変だっただろう。
明日、明後日は⛄マーク。
帯広方面では100㎝を超える雪だったようで、まだ降り続けるようです。