うちなー→えぞ日記 (もとすけのつぶやき)

奈良県出身、沖縄での学生生活を経て、北海道ライフを堪能する、
とある研究者の日常のよしなしごとの紹介。

東京二日目

2006年08月14日 16時44分23秒 | うちなー日記(沖縄編)
朝、気がつくと9時半をまわっていました。チェックアウトは10時なので、もう時間がありません。ロビーで朝食(無料)を食べるはずでしたが、食べそびれてしまいました。
急いで身支度を整えて、弟とホテルを出発しました。(同じ頃、都内で記録的な大騒動が発生しているとも知らずに・・・)
実は今日は私の誕生日です。それも成人の節目である、二十歳の誕生日なのです。この日を東京で迎えることになるとは・・・。弟はそんなことは微塵も気にする様子はなく、おめでとうの一言もありません・・・orz。
閑話休題、ホテルを出た私たちは、首相官邸の裏口前を抜けて、溜池山王駅の入り口まで来ました。ここで、少し考えて、せっかく日本の中枢に来ているのだから、永田町見物をすることにしました。首相官邸の西側から山王坂を上り、衆議院議員会館、遠方に自民党本部、国会議事堂の裏側から首相官邸を表側から眺め、国会の正面に周り、警察庁、警視庁、そして法務省旧館前まで歩きました。途中議事堂の正面で弟の写真を撮ってあげました。それなりに感動していました。日本の国の中枢を成す機関が意外に狭い範囲にまとまっていて、「もしも災害でここらへんが壊滅したら日本はどうなるんだろ?」などと余計な心配をしてしまいました。
ここで、ふと実家に電話をかけてみました。現状報告のつもりでしたが、そこで驚きのニュースを耳にしました。東京で大停電が発生したというのです。しかも、140万世帯という史上2番目の大規模停電です。にわかには信じられませんでした。全国ニュースで大きく報道されているとのことでしたが、今日は寝坊したため、テレビを見ていません。しかも、その寝坊のおかげで、今のところ混乱に巻き込まれていなかったので、気付かなかったのです。それにしても、私ときたら、本当によく旅先でトラブル?に出くわします。初めて行った沖縄では、ビーチに行っているときに地震が発生して津波注意報が発令されるし、去年の春には墓参りの道中で福岡県西方沖地震に遭っています。そして今回の大停電・・・。幸い、いつも自らの身には直接の被害が出ないのですが、これは一体どうしたことでしょう・・・偶然とは思えません。ちょっと背筋が寒くなってしまいました。
電話を終え、桜田門から地下鉄で次の見物先に向うことにしました。
飯田橋で下車し、神楽坂を歩いて向った先は、そう、靖国神社!父の是非にとのススメで、参拝することにしました。(一応親族で祀られている方もおられるそうなので・・)それにしても、靖国神社といえば、明日小泉総理が参拝すると言われている今一番ホットな場所です。重厚な青銅製の鳥居をくぐり、神苑に入ると、気持ちもピリッと引き締まって感じます。予想外に多くの観光客(参拝客というよりも観光客)が来ており、至る所で写真やビデオを撮っています。(そういう場所ではないと思うのですが・・・果ては、拝殿の前で記念撮影している人までいました。)
大村益次郎の銅像の脇を通り抜け、神門の前に至る道のりは意外に距離がありました。
神門の前では、すでにテレビ局のクルーが陣取っており、ちょうど撮影を行なっていました。その手前では右翼団体の署名活動が行なわれており、さらによこでは、多くの機動隊員が警備に当たっていて、自分が今ニュースの現場にいることを実感しました。
神門をくぐり、拝殿の前に出ました。参拝客の列に並び、私たちも二拝二拍手一拝の正式な仕方で拝ませてもらいました。
いざ参拝してみると、世間で騒がれている、賛否両論の声がちっぽけなことに思えてきます。明治維新以降、戦いで、愛する国や人のために、散っていった250万もの人々の霊が祀られていて、それを一つの所で拝むことができる・・・。歴史の感覚がますます失われている今日、こんな場所が身近にあるのは、けして悪いことではないのではないか、そんな風に思いました。
その後、神門前を横切る道から神苑の外に出て、地下鉄九段下駅まで歩きました。
九段下から、地下鉄東西線に乗ったところ、停電の影響で、私鉄との相互連絡が休止されており、全列車が各駅停車での運行になっていました。茅場町駅までの乗車で特に影響はありませんでしたが、ただ、改札前の看板に停電の情報が掲示されており、初めて停電があったことを実感しました。
茅場町駅で日比谷線に乗り換え、アキバに降り立ちました。私の第一の目的地です。さあ、ゆっくり電化製品を堪能しようと、昨年出来たばかりのヨドバシアキバを訪ねました。大阪梅田のヨドバシにはよくお世話になっていますが、規模的にはちょうど同程度ですが、雰囲気はまた違いました。というのも、外国人の客がとても多いのです。カメラコーナーでもインド系の男性が熱心に展示品を触っていました。もちろん日本人も多数来店しており、その賑わいを見ると、(いつも思うのですが)景気回復の実感が湧かないと世間ではいうけど、実は絶好調なのではと思ってしまいました。
弟をゲームコーナーに預け、私はしばらくデジタル一眼レフカメラを物色しました。実は今度本格的な写真を撮るために、デジタル一眼の購入を考えていて、特に入門機のCanonEOSkiss Digital Nに興味があり、触ってみたかったのです。実際に触ってみると、やはり評判どおり、グリップが小さくて、少々不安定に感じるな・・とか、シャッター音は確かに鋭くて良い感じだなどと、カタログを見るよりも感覚的なものがよくわかります。また、超広角レンズや望遠レンズの体験もでき、特に超広角レンズ(16mm相当)は、人間の視界よりも世界が広く見え、新鮮でした。いつかはこんなレンズがほしいものです。(高いんですよね・・・)十分に実機を体験することができ、相当参考になりました。
結局何も買いませんでしたが、十分日本最大の電器屋を体感することができました。
ヨドバシアキバを出て、嫌がる弟を連れてしばらくアキバを歩いてみました。とりあえず、
オープンしたての「とらのあな」秋葉原本店を目指しました。道行く人のほとんどはいわゆるアキバ系男性で、暑苦しいメガネの中年顔が至るところにいます。(はっ!私もそうだった・・・)
意外に駅のそばに「とらのあな」はあり、中に入ろうとしましたが、あまりもの熱気(なにか普通と違う・・)のため、弟を連れて入るのはままならず、写真を撮って撤収しました。「ダメだ、まだあの中には入れない・・・orz」完敗でした・・・。すごすごと駅に引き返す途中、驚くべき光景を我々は目にしました。道端にメイドが立っているのです。メイド喫茶の宣伝で、ティッシュを配っていたのでした。アニメ声で、「よろしくお願いします、ご主人様(はあと)」としゃべりかけてきて、これには大阪の日本橋電気街で鳴らした私もただ驚くばかりでした。
せっかくなのでメイド喫茶に行きたい!と思ったのですが、何故かメイド喫茶は駅から離れたところに集まっており、新幹線の時間(私の誕生日を実家で祝うため、夕方までに帰る予定にしていた)を考えると、行けそうになく、またもやお預けになってしまいました。残念orz
まあ、アキバのディープさは十分に体感できました。思った以上にアキバ系全盛で、もう本当に驚くだけでしたが・・・。

その後、山手線で東京駅に出て、新幹線で帰ってきましたが、永田町から靖国神社、そしてアキバへの、あまりにも濃すぎる体験のため、なかなか日常の感覚が戻りませんでした。
そんな二十歳の一日・・・、まあ楽しかったかな・・・・。