ヤブカンゾウはよく目立つ野草だ。
この花が咲くと、金鳥のコマーシャルではないが、日本の夏、
とりわけ田舎の夏を連想してしまう。
個人的には、実家のすぐ近く、線路端や農道の道端に咲いていたせいもあり、
非常に近しいものを感じる。
ところでヤブカンゾウの属するワスレグサ属 Hemerocallis は昔、ずっとユリ科だった。
花の形がユリによく似ているので、そのことに違和感をおぼえることはなかった。
しかし2000年代に発表されたAPGⅡ分類体系ではワスレグサ科となり、
ユリ科から分離独立した。
その後、APGⅢ分類体系では、ススキノキ科という聞き慣れない科名に変わっていた。
身近な花なのに、植物分類学の世界では、何やら遠い存在になってしまった。
写真は古いものばかりで恐縮。
まずは横手実家の線路端で咲いていたもの。
撮影は2017年7月19日。
次は秋田市自宅近くの空き地で見つけた群生。
撮影は2015年7月21日。
この群生はみごとだったが、翌年、宅地造成で消滅した。
ラストは五城目町郊外で見つけたもの。
ここは水田の畔であり、農家の方が意識的に刈残したもののようだ。
撮影は2013年8月3日。
以上。
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