最新号のワールド・サッカーダイジェストでは、見開き2ページにわたりジョルジュ・ウエアの特集が組まれています。
彼がASモナコからパリ・サンジェルマンに移籍し、2度目となるリーグ優勝をもたらすも、ACミランへの移籍が水面下で勃発すると、ファンが
「ウエア、お前などいらない」
と侮蔑的な表現でウエアに接したとあります。
当時のパリ・サンジェルマンのレギュラーGKは、記事にもあるようにフランス代表として欧州選手権96に参加したベルナール・ラマでして、またFWのフランス代表パトリス・ロコも、アフリカにルーツがあったはずですよ。
ですからウエアにとって、心情がわかるであろう選手がいたにもかかわらず、この当時から現在にまで至る人種の壁があった、そして今も改善されていないことがわかり、考えさせられますね。
それでもウエアにとって、いつも自分を信じて励ましてくれた存在、アルセーヌ・ヴェンゲルは彼もまた、白人である点が皮肉ではないでしょうか。
フランスがニジェールやコートジボワール、セネガルなど植民地にした影響が、エマニュエル・マクロン体制の現在でも、大きく尾をひいていますし、イングランドも同様です。
英連邦、つまりケニアやカナダなどがそうですが、イングランド本国がこれらからやってきた移民を、どこかで軽蔑する姿はコリン・ファース主演の映画「国王陛下のスピーチ」でも見られる光景です。
今中国、インドネシア両国サッカー協会は、帰化選手を増加させていますが、軋轢が生じないか不安な面もあると思いますね。
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