面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

野党は自民党のメディアジャックに対抗できるか

2021-09-06 22:15:21 | 政治
自民党は総裁選で完全にメディアジャックに成功した。新聞のラテ欄のニュース、ワイドショーは自民党総裁選一色だ。私自身はテレビが嫌いだし、ワイドショーはとくに嫌いなので直接見てはいないが、ラテ欄で分かる。読売新聞も自民党総裁選にかなり紙面を割いている。他の新聞は読んでいないが、同様だろう。

これが自民党なのだ。権力への執念。政権維持のためなら総理総裁の首をすげ替えるし、永年の仇敵社会党とも組む(村山政権)。今回の菅義偉の事実上の退陣表明は政権維持への執念というより選挙基盤の弱い中堅・若手議員の悲鳴とも思えるが。

立憲民主党の枝野幸男は菅義偉のまま総選挙になれば政権交代が起こり、自分は次の内閣総理大臣だとほくそ笑んでいた。しかし総裁選で潮目は変わった。次の総理総裁が誰になるのか私には全く読めないが、誰であれ総選挙は自民党が勝つだろう。

野党各党は自民党を批判しているが、野党の支持率が伸びるでもない。菅義偉が総理総裁であった頃から野党が支持されていたわけではないのだ。民主党政権時代の記憶がまだ色濃く残っているようだ。

れいわ新選組に風は吹いていないし、維新の支持もそこそこだ。れいわ新選組には期待しているのだが、山本太郎が地道に日本各地で演説するだけでは全国区の政党にはなれないようだ。候補者が他党で落選した元国会議員が少なくないというのが新鮮味を感じさせないのだ。

現在のれいわ新選組の二人の国会議員は障害者だが、それが国民に支持されているわけでもない。自民党の党内事情で全国区比例代表のうち二人を獲得票に関わらず当選させることができるようにした結果、当選したのだ。

木村英子参議院議員も舩後靖彦参議院議員も獲得票は千数百票というところに過ぎない。国民は障害者に手厚い福祉を行うことには賛成でも障害者が国会議員になることまでは賛成でもないのだ。舩後靖彦参議院議員は保守的な思想があるので少し期待しているのだが。

野党が総選挙に勝つには目玉公約を用意する必要がある。枝野幸男は消費税を減税するつもりがあるのかさえ定かではない。

党内から実現可能な公約にすべきとの声があるようだ。それは良いのだが、消費税廃止ないし減免は実現不可能な公約ではない。国債を発行すれば良いだけだからだ。

消費税廃止ないし減免を強く訴えれば支持率は上がろう。それをしないのはやはりやる気がないからではないか。民主党の公約を破り捨て消費税増税をした野田佳彦を最高顧問に迎えているのだから。

立憲民主党は脱原発や選択的夫婦別姓を目玉公約にしたいようだが、それは国民の多数派が投票先を決定する重要事項ではない。そして私は脱原発と選択的夫婦別姓には反対だ。立憲民主党が消費税廃止ないし減免を含む積極財政を掲げるなら目を瞑るつもりだが。

国民の関心事はコロナであり経済だ。コロナを抑えるには人を流れを抑制するしかなく、それには粗利補償をしてやる必要がある。それにも国債を発行する必要がある。つまり積極財政だ。それを強く主張すべきなのだが、れいわ新選組だけだ。

自民党にメディアジャックされたことに対抗する目玉公約は「郵政国営化」はどうか。「郵政民営化」で良くなったことなどないし、葉書の料金はむしろ上がっている。

共産党志位和夫は自民党が総理総裁を代えても安倍晋三からの10年に対する評価だと述べている。むしろ小泉純一郎からの20年、あるいは橋本龍太郎からの24年の評価とすべきだ。橋本龍太郎からの24年で実質所得は100万円も下がっているのだ。戦争や内戦でもないのにこんな國は他にない。

それに「郵政国営化」ならば自民党にジャックされたメディアの注目を取り戻すことができよう。私はそう思うのである。「郵政国営化」を立憲民主党が主張すれば小泉純一郎も黙ってはいられまい。そうなればイラク戦争を支持したことは正解だったのかということも攻撃材料になる。

マスコミの注目を取り戻すには脱原発と選択的夫婦別姓では無理なのだ。

立憲民主党には選挙を理解していない議員ばかりだ。小沢一郎なら選挙を理解していると思うが、あまり表に出ないようだ。年齢的に今回がラストチャンスだと思うのだが。

郵政国営化。それくらい主張しないと野党は自民党にメディアジャックされたまま総選挙に負ける。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ワイドショー、世論調査の怖さ | トップ | 麻生太郎を引退させよ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

政治」カテゴリの最新記事