アニメの海外売り上げが1兆円を越えた

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アニメ産業の市場規模 過去最高更新 「海外展開」初の１兆円超 2019年12月16日（NHK）

去年１年間のアニメ産業の市場規模は、６年連続で過去最高を更新するとともに、「海外展開」が初めて１兆円を超えて全体の半分近くを占めています。

アニメーションの制作会社などで作る「日本動画協会」は、国内のアニメ関連会社およそ150社を対象に売り上げを算出し、毎年、アニメ産業に関する市場規模の調査結果をまとめています。

それによりますと、去年のアニメ産業の市場規模はおととしを190億円上回って２兆1814億円となり、６年連続で過去最高を更新しました。

「テレビ」や「映画」など９つある調査項目のうち、最も売り上げが多かったのは海外での映画の上映やゲーム販売などの「海外展開」で、全体の46％にあたる１兆92億円と初めて１兆円を超えました。

また、ＤＶＤなどの「ビデオパッケージ」は587億円と前の年の４分の３程度にとどまった一方で、年を追うごとに増えている「配信」は595億円となり、売り上げが逆転しました。

調査結果を発表した「アニメ産業レポート」の増田弘道編集統括は「ここ３、４年で伸びていた海外での売り上げがついに１兆円を超え、国内全体と同じくらいになった。ビデオパッケージと配信の売り上げが逆転するなど、伸びている部分と減少している部分がはっきり分かれてきたと感じる」と話しています。
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日本のアニメの海外での売り上げが1兆円を越えた。日本のGDPは停滞しているので海外売り上げが国内の売り上げを越えるのも時間の問題だろう。国内のアニメ産業はここ数年は足踏みが続くものの順調に拡大していたのだが。



日本のアニメが海外で売れるのは良いことだ。アニメはソフト産業なので、日本のイメージアップに繋がる。ソフトパワーだ。ディズニーに負けないで貰いたい。

いわゆる「クールジャパン」戦略が上手くいっているわけではないだろう。あれは予算を無駄遣いしているだけで成果が上がっているとは思えない。ほぼ純粋に民間の力だけではないか。政府の後押しは本来役に立つはずなのだが。

文化を売れで書いたが、「文化力」にも軍事力や経済力に匹敵する力がある。

もっともそれは使い方次第であって、今まさに侵略してくる敵の軍隊には役に立たないが。文化力だけではなく経済力も役に立たない。その際はこちらも軍隊を動員し退けるしかない。まあ当たり前の話だが。

サブカルチャーだけではなく、大学大学院の高等教育、実写映画、文学、音楽、演劇などの芸術でも日本の「文化力」を高めて世界に認められたいものだ。

「文化力」が高まると観光客も増えるが、観光客はこれ以上増やさなくて良いと考えている。政府は「観光立国」を掲げているが、外貨は余っているので「観光公害」で迷惑なのだ。観光公害、インバウンドで黒字を稼いでも意味がない。

国内の東京キー局はゴールデンタイムにアニメを放送するのを止めた。テレビ朝日の『ドラえもん』と『クレヨンしんちゃん』が最後の砦だったのだが、視聴率がいまひとつなので時間帯移動の憂き目に遭った。

金曜日のゴールデンタイムから土曜日の夕方に移動させたので視聴率は当然下がり、批判も浴びているが、テレビ朝日編成局もそれは覚悟の上だろう。視聴率戦争で「万年4位」と言われていたテレビ朝日だが、ついに2位にまで上がった。王者日テレまであと一歩なのだ。ゴールデンタイムで視聴率が見込めないアニメを放送するわけにはいかないわけだ。

私自身アニメはあまり見ていない。子供の頃はかぶりついて見ていたものだが。アニメに限らずテレビは退屈なのだ。だからかネット動画もあまり見ない。

テレビ局がアニメを放送するのは深夜帯ばかりだが、アニメは数多く作られている。オタク層が視聴して、関連商品を買うので採算が取れるのだろうか。

数多くアニメが作られることは悪いことではないが、アニメーターの待遇が改善されて欲しいものだ。アニメーターの多くは最低賃金以下の報酬で働いているのではないか。いわゆる「やりがい搾取」で成り立っているのがアニメ業界だ。

海外の売り上げが延びてきたのだから末端で「やりがい搾取」されるアニメーターも報われて欲しいものだ。アニメが好きな新人を使い捨てることによって成り立つ業界は健全ではない。