久しぶりに「仕事の話である」ベトナムには「ビンファースト」という自動車メーカが存在する。
地元のコングロマリット企業の「ビングループ」が作った自動車メーカだ。
2017年に自動車生産の参入を宣言し2019年委は年産25万台の工場を立ち上げた、
技術的には「そんな実力は無かったが」デザインはイタリアの「ピネファリーナ」自動車技術は
BMWから「知的財産権」を買い取り販売店はGMの販売店を「買取り」一気に立ち上げた。
その後も「発展はすさまじく」 すごい勢いと速さで現在に至っている。最初はエンジン車も作っていたが
現在はEV車のみを精算している。最近も「タイ、インドネシア、インドにも進出」することを発表し
精力的に動いている。
世の中がEV化に完全シフトする勢いだが、寒冷地を中心にEVの弱点も取りざたされ多少の陰りも出てきたが?
個人的には「完全EV化には未だ機は熟していない」と感じる。(インフラも、技術的にもである)
しかしビンファーストのように「東南アジア中心に、いわば暑い国中心に売るならば、それも有りだと思う」
(北米にも進出しているが?)しかし「完全EV化」には「エンジン車がそうだったように、幾多の問題を長い年数を
かけて初めてデファクトスタンダードになり得るもので、すぐにエンジン車やハイブリッドを凌ぐ技術力を得ることは
難しいと思う。(自分が携わっている間にはせいぜいEV化率は30%を超えられないと思う)
そんな中、ビンファーストの地元「ベトナム」でのEV用の「インフラ整備」は「すごい勢いで進んでいる」
この前も「相棒ミッ」の散歩時、見たこととの無い「器具」が目についた? 近づいてみると「それはEV車充電用の
ステーション」であった。(え???こんなところに?と思える場所だった)自分の住んでいるアパートの地下駐車場にも
20台ほどのEV充電ステーションスペースが備わっている。(どうやら政府肝いりで、新設するそれなりの規模のアパートには
このような設備の設置が義務付けられているようなのだ? )こういうところが「社会主義国の強みなのだろう」政府主導で
「こうする!」となれば「後は早い事である」・・・日本のように「どこが主導するかもわからず、ぐずぐず進まない国とは
異なる」のである。 ベトナムのように「こんな古いローカルアパートの一角にEV充電ステーションができる」のは
ベトナムが本気でEV化を進めようとしていることがうかがえる。
ハノイの隣の「PHU TO省」にはBYD(中国EVメーカ)が進出を決めて「すでに工事に入っている」
温かい国(暑い国)つまりバッテリー能力の障害要員の「寒さ」を気にしなくてよい国へのEV化は思ったよりも早く進むのかもしれない。
ビンファーストもBYDも「決断と行動力」はすさまじい。とても日本企業の体質と異なる点である。
このBYDの日本法人の社長は実は自分の前々職の会社で後輩の「多とは少し異なる優秀な営業だった(中国人)」
熱心に技術者である自分のところに時々来て「技術的な質問をよくした人だった」 そんな彼が
現在の最先端の自動車業界のEVを先導していることには「感慨深い」(それだけにEV化には脅威も感じる)
EV化は「温かい国」を中心に普及するが「エンジン車、ハイブリッド」を凌駕するほどになるには
もう少し時間がかかると思う。そして自分の仕事の関連の「ボディ技術」に関しては、テスラのギガキャストを含め
新技術は脅威だが、長い間かかって「構築された自動車ボディ関連技術」はそう簡単には「駆逐されないだろう」
ベトナムで起業し、ベトナムモータリゼーションに関わる技術者を育成しようと思って設立した会社は
まさしく「その局面に突入」している。
「ビンファーストがインドネシアで右ハンドル車を発売」・・・こんなネット情報を見て、いつものように
ミッと私以外誰もいないオフィスで「そんなことを考えた」
相棒ミッ(ポメプー犬)と散歩中駐車場でもない築30年近いローカルアパートの壁に
EV充電ステーションが出来た。
何ともベトナムらしい「ステーションである」安全やセキュリティーなど二の次で
とにかく「造ってしまえ」と言う感じが表れている。こんな勢いがあることが
ベトナムのメリットかもしれない。日本もうかうかしていられないと思った。
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