文字は二見相対、有無は互いを包含する。
有は無を、無は有を、既に内包している。
一方を掴めば、同時に他方を掴むに同じ。
文字を離れぬ思想信条も、相対を免れず。
一方に座す処は、背景に相克の陰を宿す。
念に座し標準を立てる処は、我に等しい。
文字は相対表裏ゆえ、我を軸に輪廻する。
考えに落ちる処は、六道輪廻の我の道中。
思量は念の継続、衣替えした過去の延長。
裏に表に二見の狭間を彷徨い、終り無し。
文字で紡ぐ思考にのみ、堂々巡りがある。
法は一得一失の相続、二念を継がぬ只今。
一念を生じる処に、既に従前の念は無し。
認識も、只今に生じて滅す一得一失の念。
一切は因果一如、自己と事実の同時成道。
始りと終りを知らぬ処に、二見は立たず。
一つが生じる処に一つが滅し、前後際断。
二見の立たぬ処に時空なく、輪廻を離る。
今日の縁: 喫茶去
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