鈴木海花の「虫目で歩けば」

自然のディテールの美しさ、面白さを見つける「虫目」で見た、
身近な虫や植物の観察や飼育の記録。

いろんなことが目白押しの季節

2019-06-20 10:27:18 | 日記

 毎年のことですが、5月はじめから梅雨明けまでは、大忙し。

ブログの更新も滞りがちですが、いろんなことが進行しています。

えーと・・・何から・・・

 

  一昨日は、連載している記事の取材で、2年ぶりに高尾に行ってきました。

いい虫をたくさん見てきたフィールドはなつかしい。

この日は、植物の専門家 Iさんといっしょ。

どんどん木や草の名前を教えてもらえて、いつもとはちょっと違う散策に。

Iさん、植物を判別するときには、こんな風に匂いを嗅ぎます。

匂いの記憶は長く残るので、私もこれからまねしようっと。

 

頻繁に高尾に来ているというIさんですが、まだオオトラフコガネを見たことがないそうで、

ポイントに案内すると、

いた!

年により時期がずれることもあるけれど、この日は2匹。

何度見ても美しい!

 

 次は飼育中の幼虫について。

 少し前にI藤さんからいただいたムラサキシャチホコの幼虫。

オニグルミの葉をたくさん食べて、色がかわり終齢になった。

数日後蛹化。

頭部が「ぱかっ」と割れて蛹になるときいていましたが、ほんとだ!

 

 もうひとつの飼育種はあのモクメシャチホコ。

もう何年も探しても見つからなかった幼虫。

それもそのはず、孵化幼虫は尾脚(おしりの突起のように見えるのは、尾脚が変化したものだそう)をいれても9ミリほど。葉の上に尾脚を伸ばして静止していると、まずゴミにも見えないくらい。

この過程を自然下で見つけるのは至難でしょう。

孵化から10日目のきのう、1回目の脱皮をしてちょっと色が変わり、2齢になりました。

高温に弱く、通気にも気をつけなくてはならない、飼育がちょっと難しい幼虫なので、毎日ひやひや。

3齢までいくと、丈夫になるそう。なんとかあの派手な終齢幼虫を観たいものです。

食草がヤナギ類なので、川辺にマルバヤナギを採りにいったら

ゲンジボタルがいました。

ゲンジボタルを昼間みたのは、初めて。

20ミリ(これはメス)もあって、その大きさにびっくり。

成虫はもちろん、卵、幼虫、蛹と、すべての課程で発光するそうです。

来週から取材に行く仙台では夜の観察もする予定。

 

 話かわって。

先週日曜日は、近くの小学校のチョウクラブの活動日でした。

午前中は山へ採集に行って午後から展翅というスケジュール。

私は朝は用があったので、みんなのお弁当が終わるころ行くね、と。

そうしたら、子どもたちがうちまで迎えに来てくれた(近いので 笑)。

「ともだち」が呼びにきてくれるなんて何十年ぶりか!うれしいな。

 

6年生の男の子が「これ見つけました」と見せてくれたのは・・・

「ヘビトンボじゃん!どこでっ?どこでっ?!」

「たいやき山の下のエノキの葉っぱのうらにいました」

たいやき山って、私がいつも朝の虫散策に行ってる場所。

どこか林の奥にかくれた流れがあるのでは、と思っていたけれど、ヘビトンボがいるとは。

11月の市の文化祭の標本展示のために、午後からはみんな展翅に励んでいました。 (写真は5月の運動会)

 

 この小学校では絵本の読み聞かせの時間があるそうで読む人を募集しているときき、

見学に行ってきました。

15人くらいのメンバーが朝、各教室で15分の読み聞かせをするそう。

私くらいの年配のひとが多いかと思っていたら、幼児を連れた若いお母さんたちが多いのにびっくり。

でもそうだよね現役で毎晩読み聞かせをしているのは子育て中の人たち。

 自己紹介で、「虫が好き・・・」と控えめ(笑)に言ったら、みんなの目がきらっと輝いた。

身を乗り出して、虫についての質問がいろいろ。

てっきり、虫が好きなんて言ったら引かれるかな、と思っていたので、驚くやらうれしいやら。

虫を観に行きたい、という人も何人かいたけれど、幼児を連れての虫散策はちょっときびしいかな・・・

あ、でもこの読み聞かせの後の時間に、軽く校庭で虫探しして、我が家の庭でお茶しながら「むし塾」ちょっと

やるとか、なら可能かな。

埼玉に越してから、以前いろいろやっていた虫テーマのイベントなどは終了、と考えていただけれど

「むし塾」もその時その時の事情に合わせてやればいいんじゃないかな。

地元の虫友が増えたらうれしいな。

 

 

 

 

 

 

 


オトシブミから出てきたのは

2019-06-02 20:00:12 | 日記

 山道に落ちていたオトシブミ。

切り落とすタイプの種のオトシブミだな。

何が出てくるのか、と数個ひろって帰りました。

オトシブミは、オトシブミから出てくるときはすでに成虫。

 4日後、出てきたのはウスモンオトシブミでした。

ウスモンオトシブミの主な食樹はキブシ。

オトシブミが落ちていた道の上に生えていたのはキブシだったのか。

また虫に木の名前を教えてもらいました。

で、さっきキブシの葉っぱをとってきてあげると

さっそく食べ始めた。

 その食べ方がおもしろい。

葉に噛みついて、顎を左右に振って、ねじ切る感じ。

こんな食べ方するんだ。

 

 


耳のうしろに・・・

2019-05-27 08:12:21 | 日記

きのうは近くの谷津へ。

気温が高いといっても湿度が低いので気持ちいい。

で、いろいろ観て、バスで飯能駅へ。駅中のカフェで、こんな日はソフトクリームだ!と、席について・・・

左耳の後ろがなんかうすら痒いような・・・。

手をやるとなんかつぶっとしたので、手でさっと払うと…

アイスティののったトレイの上に落ちたのは、これはダニじゃない?!

紙ナプキンのうえにのせて容器に収容。

やだ、噛まれてたらどうしよう。

でもまずはソフトクリームだ。

なんだか耳の後ろが熱いような気もするしなあ。

疑心暗鬼になりながら、ソフトクリームで気持ちを落ち着けて。

 

帰宅してから調べると、マダニ科のヒゲナガチマダニというやつではないかと。

(後日、帯広畜産大学のYさんに、ヒゲナガチマダニのメス成虫であると同定していただきました。シカにつくダニでヒトにはあまりつかない種とのことです)

シカとか大型の獣につくらしく、1メートル以上の高さにいる、と。

だから耳の後ろだったのか。

友達が足元に10匹くらいマダニをつけた写真をアップしていたので、今日はかなりダニを意識して歩いたんだけど。それでもたかるんだから仕方ないね。

みなさまもお気を付けください。

 


すてきな「預かりもの」、羽化間近か

2019-05-12 05:39:22 | 日記

 今年3月はじめに、近くの小学校のチョウクラブのみんなと、地域のオオムラサキ越冬幼虫探しに行きました。

そのとき見つかった幼虫のうち、何匹かを預かっているのが、越冬から目覚めて、エノキの葉を食べてすっかり大きく(40ミリ)なりました。

夕方になると活動的になる「ムーちゃん」(オオムラサキ幼虫の愛称)。

今まで何度か「ムーちゃん」を見たことはあるものの、オオムラサキセンターのビバリウム内だったり、

山梨在住の写真家Yさんのお庭だったり。間近に継続的に見てみたい、と願っていたのが今回叶った。

 

 

 

「ムーちゃん」はやっぱりかわいい。

 

「おりよかなあ、おりるのよそうかな~」

 

私は養育係。なので羽化したら子どもたちが展翅します。

すごく手早くて、展翅上手な子供たち。

 

 

楽しそうに展翅している―「どうこれ?」「いいじゃん!」

 

 今回、養育係をつとめたことで、わかったこと―ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラ、オオムラサキの幼虫は似ているので、よく絵で説明されているけれど、実物を見ると、間違いようがないほど特徴が違うということだった。

ゴマダラチョウとアカボシゴマダラは丸みをおびた体つきで、オオムラサキは骨太(骨ないけど)で、がっちりな感じ。

背中の突起も顕著で、育ち方は他の2種より遅い。

 

 

 アカボシゴマダラはすでに蛹になりました。

 

羽化が楽しみ。

 

 


メマトイ対策

2019-05-11 16:21:56 | 日記

 野外を歩くとアイツが五月蠅いこの季節。

数年前眼の中にはいっているのを、なんか違和感感じながらもそのまま寝てしまって、

翌朝下まぶたの内側に死骸が!!!

あわてて眼科に。こやつは感染症を媒介するからね。

 で、 花粉症ではないけれど念のために持っていた花粉用のゴーグルをきょうかけてみたら・・・ピタッとアイツが来なくなった。!その「ピタッと」感があまりにすごくてびっくり。

 ゴーグルでシャットされて涙液を感知できなくなったらしい。紫外線も95%以上シャットアウトしてくれるし、視界もゆがまないし、このゴーグルはしばらく活躍してくれそう。

同じ悩みで困っている方、試してみてください。