11月末、公園の手すりの下に卵のうをつくっていたビジョオニグモ。「美女」というのはちょっと・・・だけど、卵を守ろうとする気概がビンビン伝わってきた。
きょうは居間から見える小公園の剪定の日だった。
2本あるケヤキの枯葉も枝も、サザンカの植え込みに絡みついたツタや雑草なんかも、
一網打尽、みーんな、なくなっちゃった。
切り落とした枝に何かいないか、見せてもらうかと迷うったのだけど、作業のお邪魔になりそうなので
やめた。
剪定はしょうがないんだけど、きのうまで観察してきた草むらや枝が、あっという間に消滅すると、
毎年のことながらひどく脱力。はぁ……
で、そんなときは、虫の本でも読んでみようかと、きのう届いたばかりの
野村昌史著『観察する目が変わる 昆虫学入門』(ベレ出版 1700円)を読み始めたら止まらない。
虫を見るようになってから、もう随分になるけれど、
その時その時の興味の赴くままな気まぐれな観察をつづけてきたものだから
きれいなもの、面白いものがたくさん床に散らばっているような具合で全体に脈絡がない。
それぞれについての知識も中途半端。
で、『生物学入門』などという本を読んでみるものの…用語が難しくて挫折。
そんな私にとって、この本はまさに出会いたかった本でした。
口絵には美しいカラー写真。
『この本は、昆虫観察のお供になるかもしれませんが、図鑑のように観察したその場で役に立つというよりは、野外に出かける前にながめたり、実際に観察したあとに、昆虫についての知識を増やしたりするのに適しているでしょう』(「はじめに」より)
そうそう!そうなんです。
そういう本が欲しかったんです。
しかも、一般人にもわかりやすく、やさしい表現がされている本が。
第一章は『昆虫とはどのような生物なのか』という基本のキなのに、厳密にはわかっていないことから
はじまります。
虫の図鑑や本をみて、なんとなくわかったような気になっていたけれど、ちゃんとした知識ではない、ということがたくさんある。
「昆虫」と「むし」の関係が一目瞭然の図版。
昆虫の目別一覧も、種名を調べるのに、まずこれで見当をつけることができるので、何度も見ることになりそう。
例えば、図鑑のキャプションによくある「年二化」という言葉。
ああ、これは一年に2回成虫が発生するという意味なんだろうな、と推測はできるけれど、
なんとなくわかったようなわからないような。
そんな不確かだった、「いまさら訊けない」虫についての用語についても、
懇切丁寧に、わかりやすく書いてある。
こんな風に、写真やイラストと解説文で構成されている、虫の姿が恋しい冬のあいだに、気軽に勉強するのに最適な本。
今、来年の計画をいろいろ練っている(というか、いつものように自分がこれしたい!という自己中な欲望から発しているものばかりなわけですが)ところで、その中に、観察を重ねてきた人の「?」を明確にし、より深く楽しめるようになる知識を得られる場をつくりたいなあ、なんて考えて実現に向けて準備をはじめているところ。
詳細が決まり次第、またこのブログとFBでお伝えしていきます。