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ルリボシカミキリ。ハッとする青。
夏休みも終わり、暑さは残るものの、季節はもう秋となりました。
8月はセミ、カブトムシ、クワガタなど大き目の花形昆虫を探すにはいいけれど、
それより小さい虫を見るには、ちょっと暑過ぎて不向き。
野外を歩くのが気持ちいいこれからの時期は、5,6月と並んで
一年のなかで虫さがしになかなかいい季節です。
8月の末には、猛暑の合間をぬって、いつもより短めの時間で虫さがしをしました。
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クサギカメムシの成虫と、2齢くらいの幼虫。
成虫は羽化したばかりなのか、傷一つないきれいな体をしています。
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大好きなカラスウリの葉っぱを食べるクロウリハムシ。
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このまあるく葉を齧って食べるにはわけがある。
カラスウリの葉は、虫に食べられるのを阻止するために、
食べられそうになると苦みやべとつく粘性の物質などの、摂取阻害物質というのを出します。
この物質を遮断するためにクロウリハムシは、
食べる前にまず葉に傷をつける。
このクロウリハムシの行動を、トレンチ(溝の意)行動といいます。
クロウリハムシがまあるく葉に傷をつけると、
その部分から白いゴムのような物質がにじみ出てくる。
これが摂取阻害物質。
そして、これがかたまったころ、クロウリハムシは
その輪ゴムのような物質の内側の、苦くない部分だけを食べるのだ。
(ちなみに、ある人がカラスウリの葉がどのくらい苦いのかと食べてみたら・・・・
まったく苦く感じなかったそうです。人間とクロウリハムシの味覚の違い?)
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ミカドフキバッタは、入れ歯が自慢?
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アザミの花にヤマトシジミのオス2頭。
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足元を見ると、モンクロシャチホコ。
頭部にはつやのある白い毛が密生している。
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なんだかとっても穏やかな表情のコチャバネセセリの、これはオスかな。
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きらっと、青く光るのはマダラホソアシナガバエ。6ミリ。
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気持ちよさそうに葉にとまったツマグロヒョウモンのオス。
南国のチョウだったのに、すっかり関東に溶け込んでいるもよう。
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薄い色の目が、なにやら狂気っぽい。
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つぶらな瞳がかわいいコフキコガネ。
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銀色の地に濃い茶のスジ模様のオオシロカネグモ。
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このくっきりした3本の褐色条は、刺激を受けると太く変化するという。
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キバラヘリカメムシ。
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横から見ると、名前の由来が納得できる。
チャコールグレイと黄色の配色が美しいカメムシ。
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そばに5齢幼虫もいた。
9月30日には、山梨県のオオムラサキセンターで
女性の虫好きのための、観察会と講演会の計画が進行中。
詳細が決まり次第、お知らせします!