みちとせの 古き言葉を たよりつつ 無明の道を ゆきまどふ人
*今週は不調でしたね。前半は何とか詠めましたが、後半は頭痛がするほど活動を邪魔されて、歌の言葉が思い浮かびませんでした。まいりましたね。明るい兆しが見えてきたと思ったら、すぐにそれをふさがれてしまいますよ。馬鹿も相当に行き詰っていると見える。でもまあとにかく、今週も何とかやりましょう。
三千年の古い言葉をたよりながら、無明の道を迷う人がいる。
聖書やクルアーンなどの、古い書物には、ためになる言葉も書いてありますが、時に古い時代の無知や偏見にまみれた言葉や、嘘も書いてあります。それには気を付けた方がいいという歌です。
昔の人は、よく平気でうそをつきました。実際、処女懐胎などということはありませんでしたし、神が男が女より偉いと言ったことはありません。古い書物には、神話の時代を生きていた人々の、自分たちに都合のいい嘘がよく書いてあるのです。
世界の秘密について、何も知らなかった頃の人間の言葉には、当時の人間の心の闇が紛れているものなのです。ですから、古い書物に書いてある通りに生きると、今の時代ではとても困ることになることがある。
女性に対する偏見、異民族に対する偏見などが、古い書物には当然のように書いてある。それは多様性を重んじる今の時代の常識とは、相いれないものではないですか。
時代を経て、人間の心はどんどん新しい世界を知り、新しい時代の生き方を見つけてゆく。人間はいろんな経験の中で、様々な無知無明の闇を払い、人間としての真実の幸福な生き方を見つけていくのです。
狭い自分たちの社会のことしか知らなかった時代の、遠い昔の言葉には、新しい時代の人間の目を向けて、いろいろと考え直した方がいいでしょう。