樹倒れて あっけらかんと 空があく 夢詩香
*今週はいくつか歌が詠めたので、そのうちのひとつをあげようと思ったのですが、今朝いつもの神社にお参りしていた時、境内のクスノキがみんな無残に伐られていたので、少しショックを受けて、こんなのを詠みました。
立派なクスノキでした。わたしたちが神の前にお祈りしていると、いつも温かい視線をなげてくれていた。いつもわたしたちを見ていてくれた。その木が倒されてなくなると、大きく空があいて見える。いつもきれいなこずえを見上げていたところに、あっけらかんと空が開いている。
なんで伐ってしまったのだろう。美しい木だったのに。さみしさが胸ににじんできて、今心が沈んでいます。
いつまでもあそこに立ってくれているものと思っていた。人の知らないところで、みんなのためにとてもよいことをしていたのに。人間はそんなことを何も知らないから、人間の都合で簡単に木を伐ってしまうのだ。
神社の境内で、いつも温かい魂の香りを発していた、あの木がもういない。人々は、何を失ったのかも気づかない。
木は、ただ立っているだけではないのです。美しい魂を有し、いつもみんなのためにすばらしいことをしている。その魂が消えていなくなれば、とても寒いことになる。
しばらく、あの神社に行くたびに、苦しい思いをしそうです。