夢にまで 見てた美人に なってみて ついにおばけと なりにけるかも
*一年前のツイートから持ってきました。言わなくても、大火の作だということはわかりますね。
砕けた現代語と古語を組み合わせて、妙におもしろい作になっている。こういうことを軽くやってくれるのが、大火です。
いろんな決まりを、軽やかに破って、面白いものを作ってくれます。
解説などしなくてもいいくらいのものだが、一応しておきましょう。
この世には、美人になりたい馬鹿女がたくさんいて、それが天使の美女などを見て、あまりの美しさに驚き、みんなでそれを真似して、夢にまで見た美人になってみたのだが。そうしたらみんなでお化けになってしまった。
お化けとは何か。形は天使的に整っているのに、中身が原始的に遅れている女のことです。
要するに、見栄えと中身の差が大きすぎるのです。ひどい嘘なのです。
崇高なる愛を持って人類を救った天使の顔を盗んで、外見だけはそれはきれいにまとめておきながら、中身はそれで男をだまして自分に奉仕させようとしている馬鹿なのです。
原始の魂は、自分のことしか考えていません。人を食うことしか考えてはいない。自分を抑えて人のために尽くすなどという、愛の修業など何もしたことがないのです。
そんな霊魂が、形だけはすばらしく上手にまねをして、天使の顔をしているものですから、それはもうひどいお化けになるのです。
みんなぞっとして離れていく。
本来女性は、高い愛の修業ができていなければ、美人になどなれないものなのですよ。それなのに馬鹿女は、そんなつらい修業など何もやらないで、盗みだけで美人になろうとする。それがどんなに汚い裏切り行為であるかも、知ろうとしない。
天使まねの美人、すなわち大嘘付きの化け物なのです。人類を救ってあげるという顔をしておいて、人をだまして食おうとしているからです。
もうそろそろやめましょう。何度も言われていることだが、馬鹿が決してやめないので、何度も言うのです。それもものすごくたくさんいる。
あな苦し 馬鹿なおんなが 多すぎて 化け物の世と なりにけるかも 夢詩香
どこを見ても、天使の真似をしている女ばかり見る。今のこの世は、まさに地獄ですよ。