季節の移ろいや、紅葉を、目で、愉しむのも、一興ではあるが、散歩に、出たときに、どこからともなく香ってくる金木犀の淡い甘い香りは、何とも、秋が、深まりつつあることを再認識させてくれる。秋の彼岸過ぎに、静岡の墓参りに、行ったときには、田んぼの畦道に、赤い彼岸花が、一面に、咲き誇っていて、彼岸なんだなあと、改めて、季節の移ろいが感じられた。成る程、真夏の夕立の雨の臭いも、夏草の臭いも、ラベンダー畑の優雅な香りといい、秋の落ち葉の臭い、金木犀の香りといい、目には見えないけれど、五感を、何気なしに、刺激してくれる季節の移ろいは、本当に、贅沢なものであると思う。春・夏・秋・冬、それぞれの季節の「色」・「香り」を、散歩の時には、思い切り、愉しみたいものである。お供をしてくれる我が老犬も、良い香りが分かるのか、顔を突き上げて、鼻をクンクン、嗅ぎ廻している。
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