映画、<ラッカは静かに虐殺されている>を観る:
<子ども食堂in小諸>の学習支援に、関わっている長野県立上田高等学校の有志と、知り合いになり、そのOne Eye Projectによる学園祭での<シリア難民写真展>と上田映劇での関連する映画の上映を、支援するなかで、上記のRaqqa is Being Slaughtered Silently (略して、RBSS)を、再来年、創館100年を迎える上田映劇で、観ることにした。
シリアの内戦報道やISとの掃討作戦の中で、ある程度の都市名は、記憶していても、その都市が、本来どんな特徴のある都市だったかは、映画を観るまでは、正直言って、余り知識はない。しかしながら、主人公達である<市民記者達>にとっては、そこは、紛れもなく、現実の生活の場所であり、家族、親兄弟・友人達が、実際に、生き抜いている故郷であり、Homelandな訳である。にもかかわらず、<スマホMedia War> 或いは、<SNS War>と称する戦争の中で、マスメディアとは隔絶した、置き去りにされた、<市民記者と称する戦士>の戦いは、想像を絶する、命を懸けた戦いの90分間のドキュメンタリーである。親兄弟を逮捕・処刑され、更に、そのシーンを動画で公開することで、或いは、国外に逃れて活動する支援者をも、公然と暗殺する手法に、対抗する唯一の手段として、ぼかしや最新の暗号化までも、駆使して、国内組と海外組とが、携帯電話やPCを駆使して、FBや、Twitter などで、<情報発信>することで、<メディア戦争>を戦い抜いてきた訳であるが、未だ、<現在進行形>であることの一種の<危うさ>が、そこにはまだ残っている。又、安全であると、或いは、支援してくれると思っていたドイツなどの欧州自身でも、ISのテロや、移民排斥・排外主義の運動に、さらされているという現実がある。
今から、約7年前の6月26日に、この<小諸布引便り>のブログの中で、約50年前の学生時代に観た、フランスの<影の軍隊>という反ナチのレジスタンス運動を主題にした実際にあった実話を元にした映画の評論を記したが、これらの主人公達は、全員、結局、ナチスにより、抹殺されてしまったが、唯一、今回のそれは、未だに、生き残りつつ、<現在進行中・生存中>であることに、少しでも、<救い>が、あるように、思われる。
50年前の我々、元若者が、連帯した、(と思っていたのかもしれないが、、、、実際、それが、正しかったのかどうか、ベトナム戦争が、終結したことが、果たして、その後の世界秩序へ、今日、どうなっていたのかは、判断が難しいが、、、、、)、その30年も前にも、戦争が終結したが、その後も、血なまぐさい、東欧での動乱や、ベトナム戦争、パレスチナ動乱、コソボ民族浄化紛争、イラン・イラク戦争、天安門事件、ありとあらゆるところで、毎日毎日、血なまぐさい、<圧政からの解放と自由を求めた戦い>が、繰り広げられている。
一体、<このニュータイプの運動>とは、何なのであろうか?50年前のメディア報道を意識した運動も、その在り方の端緒を見せつけられたが、これからの運動は、もっと、もっと、進化した形での<ハイブリッドな運動>になるのであろうか?そして、その中で、自分は、どのように、関わっていったら良いのであろうか?50年前の元若者から、今の若者への、問いかけと同時に、それは、そっくりそのまま、我が身にも、問いかけられることは、50年前も、現在も、変わらぬ課題なのかもしれない。そして、又、それは、将来に亘っても、そうなるのかもしれない。一体、何ができるのであろうか?
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