荘内の一番カーブのきついS字のヘヤピンカーブを曲がろうとスピードを落としながら、ハンドルを切ったところ、道路を、小走りに、横切ろうとする灰色がかった黒い馬のような動物が、突然、眼に入ってきた。今年だけでも、2度目の目撃である。1度目は、険しい谷底から、道路の脇にあるガードレールを、乗り越えようとして、果たせず、躊躇して、様子を伺っていたが、そこは、丁度、今回の2度目の目撃場所から、約50m程度しか、離れていない場所であった。そこから、200m程度、下ったところでは、以前、鼻のところがT字形に白いハクビシンを、見かけたことがあった。何年か前の冬には、平然と、カモシカが、道端に作られた花壇の植物を、車の通行をも、ものともせずに、食べているのに、出くわしたことがある。日本鹿だけでも、この里山周辺には、2000頭を越える群れが確認されているとかで、今年は、流石に、自然保護樹林の中に、罠を仕掛けて、駆除に、乗り出したそうである。運悪く、交通事故死に遭う鹿を昨年は、獣道の近くで、見かけたが、その程度では、森林や、野菜畑の被害が、もはや追いつかないらしい。何とも、互いに、共存共栄する道はないものであろうか?鹿のピューという甲高い鳴き声は、聞いたことがあるが、カモシカは、何と鳴くのであろうか?一度くらいは、聞いてみたいものである。それにしても、急な斜面を、難なく、容易く、登っていく姿には、さすが、カモシカであると、妙に、感嘆してしまう。流石に、ここら辺には、月の輪熊のような肉食獣がいないから、良いようなものの、熊でも出没したら、それこそ、散歩なども、鈴でも鳴らさなくては、たまったモノではない。又、いつの日にか、あのニホンカモシカに会えるだろうか?
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