台風19号に思う:
これまで、広島に在住する長年の友人から、自宅用に排水ポンプを購入したという連絡をもらったり、<連続線上降水帯>による西日本豪雨災害の話を見聞きしたりして、ある程度は、<災害への危機感>も持ち、それなりの準備を物心両面から、していたつもりであったが、今回の台風19号(HAGABIS)の被害報道に接するにつけ、改めて今後への対策をきちんと樹てておきたいと思い始めました。たまたま、帰京していて、長野県の千曲川の氾濫や東御市の田中橋手前の崩落などを知るに至り、数年前の小諸での冬場での大雪や、3.11 東日本大震災時のことを想起させられました。考えてみれば、あれから、既に、万人に、平等に、時間も経過していて、今や、杖をついていないと歩行困難者になり、二階や、階段を上るのにも、手すりにつかまらないと、バランスが悪く、よいしょと掛け声をかけないと登れななくなってしまった現在では、謂わば、一種の<災害弱者>の一歩手前、否、既に、他人の手助けを煩わせないといけない、<災害弱者>そのものであるという、<自覚>が、必要なのかもしれません。3.11の頃のように、徒歩で、都心部から、3時間余り、一人で、歩いて自宅へ戻るなども、今では、恐らく、倍以上の時間がかかる矢もしれませんね。都バスの無料パスも、全く、役に立たないことは、きっと、間違いないでしょうね。
古文書や土地の言い伝えではないが、開発以前の地形・地質や<土壌や地層の成り立ち>なども、以前では、1m程の下水道だったところも、きれいに、土管の下に埋もれて、遊歩道化されていたり、子どもの頃に、遊んでいた窪地も、盛り土されて、きれいな造成地となり、瀟洒な住宅地化されていたり、単純に、<ハザード・マップ>だけでは、判断しきれない<隠された地形>が、そこここに、所謂、<開発という美名と快適・便利さ>の下に、<隠されている>のが、実体ではなかろうか?それは、液状化現象だけでなくとも、分かります。<安心・安全・快適・便利という神話>を、もう一度、疑ってみる必要があるのかもしれません。<自然災害だから、致し方ない>という、諦めは、如何にも、日本人が、持ち合わせている<独特な仏教的な諦観にも似た考え方>ではあるが、一方で、科学万能志向、堤防の景観悪化に、反対したから、洪水被害が起きたのであるという式の馬鹿げた考え方にも、困ったモノである。
詳細な検証を待たなければ、まだ、分からぬものの、都心部で、利根川が氾濫しなかったのも、或いは、都市部での中小河川が、大きな氾濫が、起きなかったのも、恐らく、<巨大な地下神殿式の地下遊水・貯水施設>が、効果を発揮したのではないだろうか、自宅の前で、数年前から実施されてきた<巨大な地下排水トンネル工事>も、間違いなく、その一環で行われてきた工事であろうことは疑いありません。むしろ、大型河川での堤防補強工事に対する、<安心神話への過信>、1985年以来、風水害があまり、来ていないという<準備不足や油断>というモノも、あったのやもしれません。この辺りは、被害住民の心理的な行動意識調査結果を待たないと分からないかもしれませんが、当時の長野県中野市をたまたま、車で車で通過して、土石流による甚大な被害の様を目の当たりにした覚えがありますが、あんなに巨大な石ころが、なんと簡単に、流れ落ちてくるモノであるかと感心したものです。それにしても、<堤防の決壊のメカニズム>というモノが、何通りもあることを初めて知りました。こういう情報も、専門家による、<知識・ノウハウの独占>ではなくて広く、子どもの頃から、学校教育の中でも、SNSでも、周知徹底してもらいたいモノです。早速、ネットで、検索してみました。
それにしても、<命と資産の自己防衛>は、如何にして、両立出来れば、それに越したことはないが、少なくとも、<命あっての物種>で、<命を最優先>するとしたら、3.11の教訓から学んだことは、あのときも、事前のNHKの<メガ・クェイク来襲>という番組放映から、地震により発生する<都市型火災・河川の氾濫の危険性>と、事前準備の警鐘を思い起こします。今回は、自分独自で、この時作成した<時の避難準備マニュアルの更新・アップデート>が、今後毎年予想されるであろう<スーパー台風>にも、必要でありましょう。
今回は、台風15号による千葉県での停電被害に対応すべく、車載用蓄電池を、アウトドアーに精通した友人(ワンちゃんがいるので、夏場のゴム・ボートも、付近の河川の氾濫に伴う避難時にも使えるとか、)に相談した上で、準備しましたが、不幸中の幸いで、使用に至らずに、済みました。それにしても、<事前準備>・<被害時での行動>・<被害後の対応>という、まさに、Before/Afterという一連のスムースな流れの<シミュレーション>を描いておいて、情報収集して、<自己防衛・共助>の準備をしておかなければなりません。真剣に、考えさせられました。
60年前の子どもの頃とは違って、ラジオで、情報を入手するだけでなくて、電気が不通にならない限り、ネットでも、テレビでも、様々な情報を入手できましたが、今回は、とりわけ、次のような情報が大変やくにたちましたね、<地域の雨雲レーダー>、<地域の河川水位グラフ>、<地域の河川水位ライブ・カメラ>(夜間は、見えづらいが)、<地域の降雨グラフ> 、<24時間増水推移グラフ>、<避難場所の情報>、<緊急避難勧告情報メール>(今回は、幸いにも、通知がありませんでした)、基本的に、私は、行政を頼りにせず、<独自情報収集と危機管理>で、事前に行動対応するのを、旨としています。<アルミのはしご>は、2階に、準備すべきだったですね。屋上につながる階段があるので、本来不要ですが、隣のうちに、移動する時には、役に立つかもしれませんね。(テレビを観ていて、そう思いました)
3.11震災後に、車載用に、<携帯用防寒アルミ・フォイル・ポンチョ>を準備していましたが、今回も使用せずに済みました。<ゴミ袋、大>は、二重にすると、水嚢(CTに入れて連結する水嚢)を作ったり、飲料水の貯水用(段ボールや大型リュックに入れる方式)にも便利とかで、事前に、多数準備しておいても、良いかもしれませんね。<エアー・マット>も、床に直接寝ずに済むので、便利かもしれません。(腰の悪い年寄りには、必須かもしれない。)それにしても、イタリアなどの災害被害テントに比べて、設備・食事等などは、ずいぶん見劣りするのは、何故でしょうかね?災害担当大臣他は、一日体験をしてみるべきでしょうね。
それにしても、救援が来るまでには、<飲料水・電源・缶詰>は、少なくとも、自己責任で、3日間分くらい最低でも、準備が必要でしょうね。3.11時の経験から、友人・知人・親族の連絡網は、電話連絡やショート・メール連絡等は、改選の混み具合のせいか、<地方の方が繋がりやすく>、伝言ゲームではありませんが、<Google Person Finder>等よりも、実戦効果有りかもしれません。又、<幾つかの多様なルートを使い分けること>が、非常災害時には不可欠かもしれません。色々と各種試してみて、勉強になりました。
フランス人アーティストとのミーティングが、たまたま、予定されていて、豊島区の東部避難所に、避難したいという要請があり、当日は、HP上で住所と連絡先、地図アプリで、連絡したり、避難所に電話して受け入れ要請したり、具体的に、どういう行動をとったら良いかも、併せて、勉強させて貰えました。海外で一晩でも避難するなんて、なかなか、レアーな一生に一度でも珍しい経験ですね。何でも、傘が、パーになってしまったとか?まぁ、床が堅くて、寝られなかったとか、翌朝5時過ぎには、無事、退去できたと連絡があったので、ホッと一安心しましたが、、、、、本当に何もなくて無事で良かった。
<防災・減災>、或いは、<危機管理体験>というものは、実際、ある程度、<実地体験>してみないことには、分からないことが多いけれど、そのときになって、遅かったと気がついても、そのときには、既に手遅れな訳であって、<普段からの想定準備・仮想体験>を心がけていなければならないことが再認識されました。<災害タイムライン>も、場所は関係なしに、頭の中で、<どう行動するかという想定>を、しっかりと、準備しておかなければなりませんね。
その意味からも、<事前準備・最中・事後の対応>など、<メジャー活用による被害状況のカメラの撮り方>、<罹災証明書の申請の仕方>、<家財保険・水害特約保険などの条件の再確認>、<公的支援申請方法>など、或いは、通勤通学に使用している<生活道路の通行止め情報入手方法>とか、広範囲に、様々なことに、思いを巡らせないといけなくなってきました。これまでの地震による津波や火災による被害を想定していた事に加えて、風水害・竜巻・突風も含めてとなると、これはこれで、なかなかなものになりそうです。
人工透析の友人は、自宅に帰れずに、病院で一泊したとか、自宅が停電になれば、どうするのかと思えば、<持病の投薬在庫>も、多少は、多めに、保有しておく必要があるかなど、次から次へと、大変なことです。河川氾濫の各種カテゴリーも、多様なようで、支流の<バック・ウォーター>やら、<内水氾濫>とか、これまでの<マンホール・下水の逆流>などという現象とは、別な事例も、堤防の氾濫メカニズムも、内側・外側・内部・深部とか、様々なメカニズムがあるようで、<坂東太郎の氾濫>を、様々な治水で、対策を講じた家康の江戸時代まで、遡って歴史を顧みると、(武田)信玄堰なども、改めて、先人達の犠牲と艱難辛苦を思わざるを得ません。地下室にある電気室の浸水で、断水・IHコンロも使えず、おまけに、50階から、階段を上がり下りでは、堪らないですね。
まだ、愛犬が元気だったときに、ゲリラ豪雨で、自宅近くの幹線道路のアンダー・パスや、橋が通行止めになった時には、自宅前の道も10cm程冠水して、隣のお宅の半地下式車庫は、水没して、汚水が流れ込み、被害が出て、我が家の車も坂の上付近に路上駐車を余儀なくされたこと、又、自宅に戻るときには、愛犬が犬かきで泳いでいたことを想い出しました。又、翌日には。水が引いた後で、噴霧された消毒液の匂いが、1週間ほど、消えなかったことを想い出しました。テレビを観ていたら、食器の消毒に、<ベンザルコニウム塩化剤希釈用>や、<次亜塩素酸ナトリウム溶液>などという、懐かしい、食品衛生に使用される薬剤の名前を目にしました。
それにしても、自分が、いつも見聞きしている親しい場所が、被害が出たり、知り合いが、被害に遭ったりすると、構えるモノですが、以前にもまして、真剣に、<命と資産管理>をどのように自己防衛するか、に関して、考えるときを迎えているような気がします。<Google Map>の<道路通行止め箇所地図情報>とか、<各種地図・交通情報アプリの各種新たな使い方>の<新たな使い方も、初めて知る>ことが、お陰様で出来ました。
確かに、災害報道も、これでもか、これでもかで、必要であろうが、<通勤通学道路の通行止め情報・混雑渋滞情報>の方が、次には、時間的な段階を経過する過程では、必要なのかもしれませんね。その意味では、<マニュアルも然り>で、それにしても、これまで、数多くの災害被害対策を経てきたにもかかわらず、何故、そうした総合的な<時系列対応型の防災マニュアル>が、ネット上に、公開されないのでしょうか?専門家は、一体、何をしているのでしょうか?
<松枯れによる倒木での電線切断>や土砂崩れによる停電では、ネットも含めて、石油ヒーターなども使用不能になり、冬期では命に関わる問題になりかねません。かなりの数の倒木被害や道路の寸断などによる迂回を余儀なくされているようですから、こういった対策や復旧も必要不可欠でしょうね。それにしても、命を失ったり、危険な目に遭われたりした皆様には、何と声をかけたら良いのでしょうか?農業被害も含めて、停電に伴う冷蔵庫の二次災害や、材料や機械器具などの被害も併せると、一体、どのくらいの被害額になることでしょうか?金額だけで済むのであれば、それはそれで、考えようによっては、解決可能かもしれませんが、人生の中で、或いは、個人個人の一生のライフ・ステージの中では、如何なものでしょうか?まだ若い内では、何とか、将来やり直しが利くかもしれませんが、引退してからやお年寄りには、到底耐えがたい物心両面でのダメージとなりかねません。おカネで取り返せないような貴重な家族との想い出など、濁流と共に、一瞬のうちに、悪夢の如く、ながされてしまったのでは、取り返しのしようがありません。
間違いなく、これからは、この種の災害が、もっと大きなモノがやってくるような気がします。<災害大国、ニッポン>は、どこへ、行くのでしょうか?又、その時に、自分自身の将来は?、或いは、家族の将来は?今回、又、全く、考えさせられてしまいました。