「部下が一人でも残っている場合、帰宅するのは厳禁です。明日からあなたの定時は夜の11時です。」
「仕事に男女は関係ありません。たとえ夜道でレイプされたとしても、この会社に入るのを希望したという、本人の選んだ道だからしょうがないでしょう。」
「あなたの部下を恋人と別れさせてください。」
「休みは許しません。認めません。這ってでも出社してください。休むなら欠勤届と一緒に退職届を出してください。」
「100時間以下は残業とは言いません。」
そこは職場における上司の意見は「絶対」「法律」だという、とんでもない会社でした。
サービス残業、残業時間改ざん、パワハラ、セクハラ、はなんでもあり。土日出勤は当たり前、帰宅は毎日深夜、お昼ご飯もとらせてもらえないという過酷の状況の中で頑張り続けたエムさんは結果、くも膜下出血で倒れてしまいます。しかし副社長が言った言葉は「あなたが勝手に倒れたんです。会社のせいにされても迷惑です!」
『リストラ・ウォーズ』(エム/著 マガジンハウス/刊)はそんな激務のあげく倒れ、結果的にリストラされたエムさんが会社に対する逆襲を行うまでの壮絶な記録。こんな会社本当にあるの?というホラーよりもおそろしい現実社会の話。しかしいつ自分に降りかかるかもわかりません。会社との戦い方、参考になりますよ。
(新刊JP編集部 川口絵里子)
amazon:本当にあった恐ろしいブラック会社の話