ゴキ2 ~帝国の逆襲~
汝、昨夜はゴキにて散々な目に会いし
寝不足気味にて出社。
定刻まできっちりとお勤めして帰路につき
夕飯時を迎え、珈竰を食べんとココ壱番屋へと向かうなり。
向かうすがら昨日のゴキのことがまざまざと蘇りし、
いつもなら野菜三昧を注文せし処、
野菜にほうれん草とチーズを付け足したるに留めたり。
茄子の油揚げが5本並びし野菜三昧のその茄子の黒光りする光沢が
ゴキを想像するに難くなく、それを除かんものなり。
しかしながらカウンターに座りし隣人がその茄子の油揚げを食す処を見せつけられ
まるでゴキを頬張るがごときに食す様を、汝、目を覆うがごとくに背けたり。
その後もゴキの黒光りするその光沢が頭にこびりついて離れず、
心神不安定となりて帰宅の途をつく。
そして玄関の前に至るに我が目を疑うかごとき異変が起きた。
扉の床のすぐそこに黒光りしたる蠢き物体が横たわっていたのである!
汝、居住を管理せし会社が雇いし端女が嫌がらせでゴキの亡骸をわざと置いたのか
それともゴキが蘇り、この恨み晴らさんと汝の帰宅を待ちわびていたのかと思い
心神喪失に至らんと惑いし心を鎮め、よくよく観察するに
その物体が日頃可愛しい子鍬形であることを知り驚愕するに至った。
小さいと蟲とは言えど、魂があるものと思えば、その無念の思いが
子鍬形に乗り移ったとしても何ら可笑しくはない。
汝、動揺を抑え、子鍬形を丁重に避けて室内に入り、
怯えながらもゴキの供養を願ったのである。
望むなら、この続編はもう亡きものとしたい。(完)
汝、昨夜はゴキにて散々な目に会いし
寝不足気味にて出社。
定刻まできっちりとお勤めして帰路につき
夕飯時を迎え、珈竰を食べんとココ壱番屋へと向かうなり。
向かうすがら昨日のゴキのことがまざまざと蘇りし、
いつもなら野菜三昧を注文せし処、
野菜にほうれん草とチーズを付け足したるに留めたり。
茄子の油揚げが5本並びし野菜三昧のその茄子の黒光りする光沢が
ゴキを想像するに難くなく、それを除かんものなり。
しかしながらカウンターに座りし隣人がその茄子の油揚げを食す処を見せつけられ
まるでゴキを頬張るがごときに食す様を、汝、目を覆うがごとくに背けたり。
その後もゴキの黒光りするその光沢が頭にこびりついて離れず、
心神不安定となりて帰宅の途をつく。
そして玄関の前に至るに我が目を疑うかごとき異変が起きた。
扉の床のすぐそこに黒光りしたる蠢き物体が横たわっていたのである!
汝、居住を管理せし会社が雇いし端女が嫌がらせでゴキの亡骸をわざと置いたのか
それともゴキが蘇り、この恨み晴らさんと汝の帰宅を待ちわびていたのかと思い
心神喪失に至らんと惑いし心を鎮め、よくよく観察するに
その物体が日頃可愛しい子鍬形であることを知り驚愕するに至った。
小さいと蟲とは言えど、魂があるものと思えば、その無念の思いが
子鍬形に乗り移ったとしても何ら可笑しくはない。
汝、動揺を抑え、子鍬形を丁重に避けて室内に入り、
怯えながらもゴキの供養を願ったのである。
望むなら、この続編はもう亡きものとしたい。(完)