ナカナカピエロのうわのそら(多様体について)
多様体と聞くと何だか数学チックで難しそうというのが一般の印象であろうか。
私も数学をかじったことはあるが、いざ多様体とは何かと聞かれると訳が分からなくなり
なんだが不気味な存在とでもいったような曖昧な印象を持っている。
Wikipediaに記載されている
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多様体
の定義を見ると、何だか大学時代に習ったなあと言った記憶が蘇る。
多様体の至る所にいい感じの局所座標系が取れて、多様体の全貌はその張り合わせでできている
と言ったところであろうか。。。
でも加藤文元先生が書いた以下の本にはかなり哲学的に多様体のことが論じられていて、
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リーマンの数学と思想 (リーマンの生きる数学) 加藤 文元
そう簡単に多様体なんぞ分かってもらっては困る、もっと多様体とは何かという哲学的な問いに
言及すべきであるといったことが書かれてあったような気がする。。。
ところで昨今の統計ブームで色々と勉強などしていると統計多様体なる言葉にぶち当たる。
確かにビックデータと呼ばれているデータを定量的に扱えるように数値化して
種々の説明変数を軸に座標を入れて、可視化などをして、ある傾向などを捉えたいなどと
考えると、当然、幾何学的な解釈が欲しくなるものである。
例えば多次元正規分布などを仮定しておいて、変数であるμとσを軸にデータの傾向を捉えよう
とすると、当然、通常の座標の解釈は成り立たない訳で、微分幾何など色々と難しい道具を導入して
データの分布を解釈できないかと考える人もいるのかもしれない。
それが果たして成功しているのかどうかは、頭の悪い私には到底分かろうはずもないが、
何となく多様体という言葉が出てきただけで、これは只者ではない、何か不気味さを感じるのは
私だけであろうか。。。
何だかそう簡単には分からない存在。それが私にとっての多様体の印象である。