川端康成
最近、数学三昧で、さすがの私も少々、疲れ気味。
何か小説を読みたいなあ、と店頭の本を見たら、誰も知らない作家ばかり。何を読んでいいか分からない。
そう言えば、最近、芥川賞の選考に選ばれ、受賞作品を選んだ選考委員の一人が、その本を評して、”まるでプルーストのような”と、コメントしていた。私は、ばかじゃねえかっ!と少し頭に来た。文筆家なら、自分の言葉で表現しろっ!そんな評し方しかできないのなら、やめてしまえっ!と私は思う。 あれっ、ちょっと本筋から離れてしまったな。
結局、私が選んだ小説は、川端康成の「掌の小説」である。短編集なので、気分転換には丁度よいし、文章も確かだろうという訳である。
川端康成とは、あまり縁がない。せいぜい「伊豆の踊り子」を読んだ程度だ。ただいつかちゃんと向き合いたいと思っていた。彼がノーベル受賞者だからではない。彼には得体の知れない謎を感じていたからだ。彼は不可解な自殺を遂げた。日本文学の最高峰でありながら、暗い影を持つ男。
晩年、彼は奇行な行動に出る。夜、銀座のクラブに出入るようになり、しきりと”魔界”を口にしている。新感覚派と言われながら、急に日本の伝統美の象徴、つまり古典にされて、彼は違和感を覚えたのではないであろうか。
その謎はかなり深い闇に沈んでおり、彼の残した小説のみが唯一の手掛かりとなるであろう。
後記
暑いっす。
最近、数学三昧で、さすがの私も少々、疲れ気味。
何か小説を読みたいなあ、と店頭の本を見たら、誰も知らない作家ばかり。何を読んでいいか分からない。
そう言えば、最近、芥川賞の選考に選ばれ、受賞作品を選んだ選考委員の一人が、その本を評して、”まるでプルーストのような”と、コメントしていた。私は、ばかじゃねえかっ!と少し頭に来た。文筆家なら、自分の言葉で表現しろっ!そんな評し方しかできないのなら、やめてしまえっ!と私は思う。 あれっ、ちょっと本筋から離れてしまったな。
結局、私が選んだ小説は、川端康成の「掌の小説」である。短編集なので、気分転換には丁度よいし、文章も確かだろうという訳である。
川端康成とは、あまり縁がない。せいぜい「伊豆の踊り子」を読んだ程度だ。ただいつかちゃんと向き合いたいと思っていた。彼がノーベル受賞者だからではない。彼には得体の知れない謎を感じていたからだ。彼は不可解な自殺を遂げた。日本文学の最高峰でありながら、暗い影を持つ男。
晩年、彼は奇行な行動に出る。夜、銀座のクラブに出入るようになり、しきりと”魔界”を口にしている。新感覚派と言われながら、急に日本の伝統美の象徴、つまり古典にされて、彼は違和感を覚えたのではないであろうか。
その謎はかなり深い闇に沈んでおり、彼の残した小説のみが唯一の手掛かりとなるであろう。
後記
暑いっす。