韓国ベーカリー業界

ソウルの[Paul&Paulina]




今回はある有名企業の招きで韓国にお邪魔しています。上の写真「Paul&Paulina」はボンガードを備えた本格派Boulangerie,既に複数の店舗があるようです。

Passion 5にも参りました。

これまでは２大ベーカリーチェーンが業界を引っ張ってきましたが、そこに本格的スクラッチベーカリーが誕生し、ほんの僅かですが本格直焼きパンが消費者に渡るようになりました。

韓国出張

今日はこれから韓国へ出張です。
昨日は柏のペジーブルが大変忙しく、疲れを引きずっての移動となりました。


ペジーブル柏店、茂原店、クロワッサンのバターを「高千穂発酵バター」に変更しました。従来の商品に比べると、軽く口溶けが改善しました。フランスのAOC並みの風味と食感の軽さ、口溶けの良さが特徴です。国産バターの中でも破格の価格では在りますが、従来品との価格差以上の改善と思っています。

パン作りでモルトが重要であると以前書きましたが、これは発酵途中何処までブドウ糖の供給があるかで、パンの食感、特にシットリ感、しなやかさ、それに関連して老化のスピードが決まります。そのブドウ糖の供給をモルトでコントロールするわけで、このモルトの使い方を間違えると品質に影響が出ます。今は大麦由来のモルトが殆どですので使用量が多すぎても大きなもんだにはなりません。以前はバクテリア由来のモルトがありましたので、使用過多でのダメージが大きくなりました。

モルトの使用法をマスターすると、パン作りが楽しくなり、品質の向上に大きく貢献します。

レーズン種 天然酵母

元気の無くなったレーズン種培地、昨日新しくしました。しなやかな食感と際立つ風味はここから生まれます。市販の”天然酵母もどき”では真似のできないプロの技。柏市のワーナーホーム、わたげワークス　ペジーブルでは、このプロの技を３年間継承しています。パン作りとは全く無縁であった子達が、パン教室に参加するようになってから、約４年、約１年間のパン教室実習の後、ペジーブルを立ち上げてから、３年間がたちます。

最近は商品アイテムが増え、ベーカリーとして形が整ってきたところです。第２工房に新しいメンバーを招きいれ、分割・丸めの実習を始め、またクッキー、チーズケーキ、チョコレートケーキ製造も既にこなして、かなりの技術者集団となりつつあります。

真面目で、几帳面、頑固に一つ一つの作業を進める姿を見ていると、もう少し緩くても良いのにと思い、愛おしいこと。殆ど指図なしで作業が進むようになり、成果が見えてきて、充実しすぎた毎日となりました。


Pain de seigle noix et figs
ミッシュブロート生地に倍量のフルーツ（胡桃とイチジク）が入った、砂糖を全く使用しない「フツーツケーキ」、これが最近飛ぶように売れてゆき、嬉しい悲鳴。こんな高価な商品を買っていただき、感謝しています。

ゴールデンウィーク中、５月４，５，６，７日は休ませていただきます。ペジーブル柏店、申し訳ありません。

スクラッチベーカリー ペジーブル柏店、茂原店

ペジーブル茂原店　店内

社会福祉法人ワーナーホームが運営する、ワークショップ茂原、その店名「ペジーブル茂原店」。柏市のペジーブルが１号店、こちらのペジーブル茂原店が２号店になります。精神に障害を持った方への就労支援が目的の就労支援B型の事業所です。


ペジーブル茂原店のバタール、だいぶ良くなりました。

柏でのペジーブル立ち上げ準備で、週１回パン教室を開いていました。そこから約３年、２号店の開店までたどり着いたところですが、笑顔も無く、長時間の仕事に耐えられなかった子たちが、笑顔が戻り、口数が増え、さらにパン作りの腕が向上してゆく姿に接して、効果があると感じています。これで良いのかどうか、正しいのか、毎日悩みは尽きませんが、巣立ってゆく姿を見ると、嬉しさと一抹の寂しさ、さらに心配、パン作りだけでは味わえない疲労感と達成感を持ちます。

どちらの店舗も基本は天然酵母と無添加、冷凍生地を仕入れる事無く、スクラッチに徹しています。焼成以外は職員の手出しは少なくし、一般企業への就労が可能になるよう心がけています。


食パンの成型、型詰め作業
ペジーブルの商品、どこよりも美味しくをモットーに、生地配合と製法共に手を抜かず、温度管理、発酵時間管理を厳しく追及しているため、シットリ、しなやかで老化の遅い、美味しいパンに仕上がっています。

是非一度お試しください。柏店では、地方発送も承ります。

モルト、それはパンの品質、性格を決める

モルト、このモルトの使い方をマスターすると、パンが格段に良くなる。しっとり、しなやか、老化が遅く、ばさつかず、風味のコントロール、焼き色のコントロール、高い商品価値を備えた商品を作る、商売の基本となる品質を大切にした商品作りが可能になる。

今日は茂原です。

孫の好きな　MAX　盛岡への途中、偶然上野駅で

山田町物産館　とつと　内ジオラマ

今回の訪問が契約ではベーカリーコンサルとしては最後となります。今回を含め６回の訪問で、売り上げ作りの基礎を築いてきた。市販の天然酵母に依存しているので、それとは全く異なる食パンを最後に提案してきました。売り文句か、実質な美味さ、老化の遅さか、どちらを選べば売り上げに繋がるか、常連のお客様を掴むには、当然柔らかく、美味しく、日持ちが大切です。ましてや、人口の少ない地方では。

今回提案した食パン配合、過去に提案したベーカリーでは、大変な人気となっています。

今日は　茂原です。

山田湾ベーカリー

岩手県下閉伊郡山田町　物産館内部


山田町名物、山田生せんべい

１５日まで山田町におります。若きベーカリー経営者誕生の支援のため。頑張っている。これまで、良い商品を作れば、毎日それを続ければそれで商売は成立すると思い込んでいるであろう。しかしそんなに簡単ではないこと、知ってもらいたい。

素人のベーカリー開業、危険な罠

素人を食い物にするベーカリープロデュース会社、石窯を売り物に、それも途方も無い価格で納入し、後は野となれ山となれ。素人にはいい加減なベーカリー機器を販売する○社。天然酵母と言い張る、○社。
　素人を食い物にする悪徳業者が如何に多いか。騙されぬ様、準備は入念に。

ベーカリー開業を思い立ったきっかけは？パン教室へ通い、パンが作れるようになったから？　　ベーカリーのパン、これは美味しいパンを焼くパン屋の事ですが、全くパン教室の配合、製法とは異なります。温度管理、時間管理も厳しく、パン教室程度の技術で、作れるレベルではありません。

素人が勘違いも甚だしく、ベーカリーを開業し、直ぐ閉店。こんな例が数多く、これらの機材をただ同然で引き取り、次の犠牲者に高価で販売する。こんな美味しい商売が他にありますか。

ベーカリー経営は簡単ではありません。