今日本では中国のことを偽ブランド天国とか、コピー商品氾濫とか、偽物を大量生産する悪い国、悪い国民と度々報道されていますが、その日本におかしな資格が氾濫していることにお気付きでしょうか。日本人は資格が好きですから、”資格”と言われると直ぐ信じてしまい勝ちでしょう。
資格とは本来国家試験に合格して初めて頂ける資格であるべきです。少なくても、国家検定試験に合格して頂ける物、と認識しているはずです。
弁護士、建築士、税理士、会計士、医師など、困難な国家試験に合格しなければ名乗れない、これが資格です。ただ金を払っただけでは簡単に入手できない、尊大さを感じます。次に大分軽くなりますが、製菓衛生士、調理士が食品業界には在ります。これはどちらも国家資格で、どちらかを持っていれば食品衛生責任者として、保健所に届け、営業許可をいただけます。
今、パン屋を、洋菓子店を、ベーカリーカフェを開業するのに必要な資格は、この食品衛生責任者の資格だけです。
特別パンに関して国家試験はありません。今あるのは国家検定試験だけで、2級、1級、特級がありますが、この検定試験が最も権威のある試験であろうと思います。
しかし最近、通信教育でパン作りの資格が取れますとか、3日間の講習でパンコーディネーターの資格が取れます。などとふれ回っている民間団体がありますが、民間団体に資格の付与が出来るのか?誰がお墨付きを与えるのか?だいち、3日の講習でパンの、膨大な資料がどれだけ理解できるのか。パンはそんなに簡単なものではありません。そんな薄っぺらなものではありません。その他、パンソムリエ、パンマイスター。いい加減にしろ。金で買える賞に、モンドセレクション があります。最初はグリコのアーモンドチョコレートでしょうか。最近はサントリープレミアムモルツがありますが、金を払って買った賞の何処に価値があるのか。
短期の講習で貰える、いや買える資格に重みを全く感じませんが。
幸い私は、フランス駐在中、自分で車を運転しながらヨーロッパを駆け巡り、パン、菓子、料理の資料集めをしてきました。実際にパン屋の現場に立ち、ノウハウを吸収し、この様な仕事が出来るようになりましたが、まだ十分では無いと思い、知識の吸収は怠りません。
短期講習でパンのプロになれたり、通信教育でパン作りの資格が取れるなら、苦労は要りません。それでは私の苦労はなんだったんでしょうか。
パン、菓子、料理、現場に立たなければプロにはなれん。民間団体が簡単に資格を与えてはいかん。
偽資格、安っぽい薄っぺらな資格が横行、氾濫する日本。中国と何処に差がある。偽物天国じゃねえか。
偽物、紛い物、