Pains パリの味

パン屋、ベーカリー作りを応援します。

ベーカーテクノサービス

ベーカリー再生

2011-10-30 12:17:56 | Weblog

SAAB340Bエンジン部分、隠岐空港にて。

地方の中小ベーカリー、直営店と卸売り部門を持ち、地域に密着しながら頑張る姿に今直面しています。

大手製パンメーカーは全国隅々まで、小さなスーパーまで押さえ、中小メーカーが対するには極めて厳しい状況になっております。中小メーカーの努力が足りなかったと言われればそれまで、しかし今もがき苦しむベーカリー様から依頼があれば何処へも参ります。

この業界に入ったのは第二次石油ショックの時期で、内定が取り消され仕方なくパン屋に入社、それから10年間は卸売り用食パンと菓子パンの仕込み、その後パリへ赴任しフランスのパンとケーキを体験し、大量生産と手作りと両部門に従事できる稀なる環境にありました。売上の下がったパリの店を建て直し、併せて手作りの技術と天然酵母の知識を身に付け、そのため、リテールベーカリーから卸売り製パン企業の商品と経営を把握できました。今その甲斐あって、ベーカリーの業態、規模に関係なく製造現場、売り場、卸売り販売部門、何処でもアドバイスできます。

このままでは淘汰されそうなベーカリーは多数存在しますが、今その再生に努めています。

リテールベーカリーの再生は困難ではありません。オーナーが私の話を聞いてくれさえすれば。ただ、卸売り部門は地域の実情もあり、難しいと感じますが、それでも打開策を探し再生へ向かってゆきます。

ベーカリー経営改善、再生、

2011-10-29 16:15:20 | Weblog

SAAB340B

今依頼されているベーカリー様の殆どが、人口減少などによる市場規模の縮小に直面していて、さらに大手製パン企業の圧倒的な強さの前に、ベーカリーとして強く危機感をお持ちです。

多くのベーカリー様は当初、商品と売り場の改善及び販売員の再教育などを改善したいので、お手伝い頂けないでしょうかとご依頼を頂きます。これらの改善はそう大きな問題は無く、新たに商品を投入したり、天然酵母で美味しい直焼きパン、食パンを作り、店頭に並べることで2ヶ月も経てば、客数は増加します。また、売り場の改善は什器の位置、陳列法の改善で客数増加を確実にしてゆきます。併せて、販売員の指導を始め、接客と言うレベルまで上げるよう努めます。しかしこれが大変ではありますが。

こんな事で直営店の売上は簡単に上げられます。しかし、卸は大手製パンメーカーの強大さの前に、風前のともし火と言っても過言ではないでしょう。大手メーカーは豊富な種類の商品構成と低価格で中小メーカーを圧倒しています。さらに、包装もこれまで食品包装には使用しなかった色まで使用して、存在感をこれでもかとアピールしています。この様な状況下でも頑張っている、負けないぞと言うベーカリー様を応援しているわけです。

幸い大手メーカーにも死角があります。それは、最近多く見かける、湯種です。これはパン本来の香りがありません。ただ、しっとり、或いはネットリ、柔らかいだけで、ソフトさは長持ちします。そこで、中小メーカー、リテールベーカリーは大手とは異なるパンを作れば良い訳です。天然酵母、種の研究と醗酵法・熟製法を考え、大手には出来ないパンを作る事、これに尽きます。

隠岐の島

2011-10-28 17:15:56 | Weblog

26日朝、西郷港を出るフェリー。ホテルの部屋から見た、風景。

隠岐ビューポートホテルに2泊し、今回は海側の部屋で、この様な風景を楽しめました。行きは天候が悪く、出雲からのsaab340は適度に揺れ、プロペラのうなり音が頻繁に変わり、飛行機に乗っていると強く感じられる飛行でした。着陸すると空港の風速は12~13メートルでしたが、前線が通過中との事で、上空ではもう少し強い風があったのか。

今回2度目の訪問で、島内の様子も多少分かり、十分に隠岐を堪能できました。東京からの直行便が無いこと、ホテルのインターネットが繋がり難いことなど多少の不便はありますが、海の幸が美味しいことでそんな事どうでも良くなります。

私の仕事は、人口が少なく、減少が続く中で、どう経営を維持するか、難しい問題です。商品は何を提案するか、どうしたら会社経営が上手く行くか、今回も前回同様、手探りの状態で、本当に今回の訪問で先方様が満足できたか、不安ですし、反省しきりです。

普通最終日には、提案した商品、経営改善のプロセス等かなりのお土産を置いて帰るのですが、今回だけは満足できていません。申し訳ない気持ちでいっぱいです。

ワイン仕込みの pain aux noix

2011-10-19 08:48:18 | Weblog

濃縮赤ワインで仕込んだ Pain aux noix

勿論自家製の天然酵母(Levain)で熟成しています。これは卸用商品とし提案するので、砂糖と油脂を少し使用しています。現在生地の冷凍耐性と製品の老化テストを行っています。多少コスト高な商品になりますが、安売り用の商品ではなく、ベーカリーで購入するパンと同等の品質を持たせます。

大手製パンメーカーが湯種法の食パンを販売するようになり、これまでの食パンと比べるとソフトさは大きく改善されました。湯種法の特徴は澱粉のアルファー化が進み老化が遅く、ソフトさが長く持つことにあります。しかし、香りは弱く、パン本来の風味ではありません。そこで、中小メーカーは湯種のパンも作りつつ、それよりも風味が良く、老化の遅いパンを開発する必要があります。その様な事情から、中小メーカー様向け商品の試作を行っています。その一環でクラストの薄い、ソフトで老化の遅いPain aux noix をテストしています。
またこれは、中国でも需要の拡大が望める分野でもあり、来月中国で提案しようと考えています。

ベーカリーとコンサルタント

2011-10-15 13:31:15 | Weblog


ロアモンド池上店の人気商品、”イチジクと胡桃のフルヒテブロート”自家製ライサワーを使った本物です。粉末サワーの元では出せない味、香りを持ち、しっとり老化の遅いパンに仕上げました。

ベーカリーでコンサルタントが必要になる時。
先ず売上が上手く伸ばせない時。どうもパンが思うような品質にならない時、安定しない時。開業について、導入する機器について、こんな理由が多い。

売上を継続的に伸ばすには、日々の改善が必要です。それは小さな改善でよいのですが、毎日の仕事に流され、それができなくなりがちで、お客様に飽きられてしまう。これは商品だけでなく、売り場も、店に立つ販売員にも言えることです。毎日コツコツと進化して行くベーカリーは売上を伸ばし続けているようです。
 品質が安定しない、特に種の管理が出来ないベーカリーが目立ちます。毎日温度を測ること、材料、室温、仕込み水温、生地温、この温度を記録していれば、品質のブレの原因が見えてきます。温度の管理が最も大切です。

 機器については、厨房機器メーカーのオーブンは導入しないほうが良い。断熱材が少なく、エネルギーロスがとても多い。焼成室内の温度と水蒸気を保てないほど密閉が不完全なオーブンもあります。これでは良いパンを焼くことはとても無理です。

開店に関しては、騙さされないように知識と技術を身につけることです。



売上向上、経営改善には、経営者の意識、考え方を変えなければ、店が変わりません。小さな個人店主には、趣味の範疇から抜け出せない方も多く、商売として、売り手、買い手の意識が無い経営者もいます。店の前を朝7時にぞろぞろ歩くサラリーマンが居ながら、その時刻に開店せず、売上を捨てていることもあります。なぜその時刻に開店しないのか問いただすと、間に合わない、そんな早く仕事を始めたくない、こんな返事が返って来ました。売上が上がらないのは、正に経営者の後ろ向きな態度、内向きな考え、お客様第一では無い考え方、ここです。しかし、こんな考えのオーナー、コンサルの意見を聞き入れないことがとても多く、実に残念です。

仕事で個人店だけでなく、かなりの規模のベーカリー、と言うより製パンメーカーと言うべき企業にもお邪魔しています。ここでも経営が苦しくなると、従業員が、従業員がと、社長自身には全く責任が無いような発現をする経営者がおります。卸先、納入先が減り、売上が減少している事、これを従業員がと言う。売上を伸ばすためには、社長自ら卸先を確保して来なければ、率先して行動しなければ、会社は良くなりません。こんな器の小さい経営者が多い。ロシアでもそうでした。

ベーカリーとコンサルタント

2011-10-15 13:31:15 | Weblog
ベーカリーでコンサルタントが必要になる時。
先ず売上が上手く伸ばせない時。どうもパンが思うような品質にならない時、安定しない時。開業について、導入する機器について、こんな理由が多い。

売上を継続的に伸ばすには、日々の改善が必要です。それは小さな改善でよいのですが、毎日の仕事に流され、それができなくなりがちで、お客様に飽きられてしまう。これは商品だけでなく、売り場も、店に立つ販売員にも言えることです。毎日コツコツと進化して行くベーカリーは売上を伸ばし続けているようです。
 品質が安定しない、特に種の管理が出来ないベーカリーが目立ちます。毎日温度を測ること、材料、室温、仕込み水温、生地温、この温度を記録していれば、品質のブレの原因が見えてきます。温度の管理が最も大切です。

 機器については、厨房機器メーカーのオーブンは導入しないほうが良い。断熱材が少なく、エネルギーロスがとても多い。焼成室内の温度と水蒸気を保てないほど密閉が不完全なオーブンもあります。これでは良いパンを焼くことはとても無理です。

開店に関しては、騙さされないように知識と技術を身につけることです。
売上向上、経営改善には、経営者の意識、考え方を変えなければ、店が変わりません。

ベーカリーコンサルタントinハバロフスク

2011-10-14 18:03:09 | Weblog
今日ハバロフスクから帰りました。
寒々とした町、美人が多いが笑顔が無く、マネキンが歩いているような、不気味なロシアを味わってきました。二度目の訪ロは絶対ありません。

 ホテルはインターネットが繋がらず、風呂、トイレは壊れていて、水は流れず、暖房は効かず、バスタオルは無く、ドアは外からこじ開けた形跡が在り、安心して寝ていられないホテルでした。

 町並みは建物が古く、道路は舗装が悪く、車はかなり古い日本車が多く、バスは20年も使っているようなボロボロで、これが経済発展著しいロシアの現実の姿かと思うと、哀れになりました。中国は豊かさが末端まで行き渡ろうとしていますが、ロシアはほんの極一部の人たちしか、豊かさを享受できていない事が明らかになりました。プロレタリアの国であったはずが、一部のブルジョアの国に成ってしまっている事、ロシア革命以前に戻ってしまった様です。

指導者が悪い、今回の通訳がいった言葉、誰が大統領になっても変わらない、でした。

今回お邪魔した会社の社長も、従業員を人として扱わず、1日14時間以上働かして尚、ロシア人は働かないと嘯く、従業員が直ぐやめてしまうと我々に泣きつく、劣悪な経営者でした。初日から私に何もしていない、何も得ていないと批判的な言葉を吐き、私の仕事に満足していない様子でした。どうも中国で見てきた、Bread Talk と同じ形態の店を作りたいと考えていた様子で、それと同じ形を1週間で作ることを望んでいたのではと今想像しています。しかし、初日にこちらから何が欲しいのか、どの様なことを提案すれば良いのか訪ねていたにも係わらず、その問いに一切答えず、挙句の果てに、何もしていない、呼ばわりされては黙ってはいられず、今朝社長を怒鳴りつけ、黙らせ、帰国しました。

パン作りの資格?通信教育で資格が取れる?嘘を言うな。1週間でパンが作れるようになったら、苦労しません。

ハバロフスクに到着

2011-10-10 21:31:38 | Weblog
20年前のモスクワ依頼のロシア方訪問です。
飛行機から見る極東、赤茶けた大地に川が湾曲し、荒涼とした大地が広がり、ハバロフスクへ近ずくにつれ木々は増えるが枯れ木が多く、既に紅葉は終わり、来てしまった、と後悔とも諦めとも、ため息が出てしまいました。

 今日は社長が多忙で出迎えも若い秘書だけ、ただ美味しいビールで喉を潤し、どうにか気を取り戻し、いつもの饒舌が帰ってきました。

 明日は、ベーカリーの状態を検証し、先方の要望を聞き、何をするか計画を立て、明後日からの行動を明確にしなければなりません。

 ベーカリー、今日本では、技術も知識も無く、また会社経営の、存続も拡大も従業員に対しても責任を果たす覚悟も無いのに、ただ、ベーカリー経営の夢だけ、上辺だけ、スタイルだけ見ている、幼稚な経営者がいます。

 ただ、海外からの依頼は真面目に、パンの味を、香りを、食感を改善したいと思い、その術を乞う、そんな依頼があるのでツイツイ出て行ってしまいます。限られた材料で、出来る限り良いパンを作り、その方法を伝授してくる。そこに醍醐味があります。ま、明日はどうなるか。

出雲から帰りました。次はロシアです。

2011-10-08 18:04:30 | Weblog

3日、羽田で

昨日最終便で帰りました。新しく就航したボーイング767-300で。10日からロシアへの出張があり、準備がまだ出来ていなくて、札幌より少し北に位置しているハバロフスクで、気温が気がかりです。それより無事に帰国できるか、材料は、機材は、何を作れと言われるか、色々不安を抱えてロシア行きです。ロシアになってから初めて、それも極東のハバロフスク。治安が、先ず入国審査がどうか。

パン作りの知識がいい加減で、恐らく訳の分からぬ事をしていると予想していますが、それを1週間で直すのは不可能に近い。

引き受けなければ良かったと後悔、後悔、
ベーカリーコンサルタント、ベーカリーの問題解決、最近は技術指導だけでなく、経営改善と会社の立直しが主な仕事になりました。

国内の技術指導だけで十分です。

それから、通信教育でパン作りの資格は取れません。資格などありませんから。資格は国家試験を受けて、合格して頂ける物を指します。民間団体が勝手に資格は出せません。授与できません。金で買えるいい加減な資格は資格ではない。