中国の現状

今回は紅蘇省張家港市、蘇州市、広東省東莞市、広州市のベーカリー、特にチェーン展開しているベーカリーをご案内いただきました。
何所も、導入した機材とそれに合った生地製法で苦労しています。日本的なシットリ、柔らかい、老化の遅いパンを目指していますが、提案されそして導入した機材、特に分割機は日本的なパン作りには全く不向きなものばかり、知識の乏しい、経験の少ない経営者を騙すように押し付けていったんでしょう。その後のフォローもせず。それでも、分割機に合うように生地製法を変えながら、日本的なパンを作る努力をしている姿を見ると、どうしても現状の機材でもう少し良いパン、日本的なパンに近い品質を提案し、実現したいと願うばかりです。

8月に再度中国を訪問しますが、それまでに中国で使える生地改良剤のテストを済ませ、データを蓄え、さらに簡単な天然酵母と製法を伝えること、これが使命。

食パンの需要はまだ多くありませんが、シットリ、老化の遅い、風味の豊かな商品を出せば必ず売れます。
今、中国の物価は高い、収入に比べると非常に高いと感じました。それでも消費は活発で、5年先が楽しみです。

町は高級車が溢れ、すっぴんの美人が多く、よく食べ、良く喋り、ちまちました日本と大違い。仕事が確保できれば中国に住んでも良いのではと考えます。

添加物はじめ食品に纏わる問題は多く存在しますが、それに気ずき、どうにかしようとする中国人も多く存在することから、そう遠くない将来、きっちりとした食品安全と食品衛生が確立されると信じています。戦後の日本を見ているようで、中国の変化が多いに楽しみです。

機内食に関しては、著しい進歩が感じられます。ただ、生ぬるいビールを早くどうにかして欲しい。

上海到着

東莞のホテルの中庭

今日７月２９日、東莞で仕事を済ませ、広州空港から上海に到着しました。そして明日帰国します。２週間無事終わりそうです。

この１週間は広州、東莞、蘇州、中山のセントラル工場とベーカリーチェーンを持つ企業に限り訪問し、８月の訪問時デモンストレーションや生地及び製法提案を行うことで折り合いをつけました。

８月の訪問は、２１日より、実際に生地を作り、製法を提案する大事な２週間になります。広東省のベーカリーは、どこも食パンに困っています。それはミキサー、分割機がメーカーの言いなりに導入し、生地、製法等を考えていないために起こったことで、現状の設備を活かす、生地と製法を伝授する以外ありません。

まだ、製パン理論に精通した人材がいないことも問題で、人材育成にも協力するつもりでおります。

盛沢でのベーカリー開店

蘇州の南、盛沢と言う町で、開店当日お邪魔しました。（2011/7/22)


店の前の様子です。あまり綺麗な町ではありませんが、この町の特産品は衣料品、特に刺繍が有名とのことです。

今日は張家港を朝出て、上海空港から深せんへ飛び、東莞へ来ました。今晩は東莞賓館というホテルに泊まります。

明日はどんなベーカリーへご案内いただけるか、わくわくしています。

中国はこれまで、北京、成都はお邪魔しましたが、今回初めて上海空港に降り、そこから張家港、さらに深せん、東莞と移動してきました。その間蘇州、をご案内頂き、多少の試作も行い、こちらの材料に慣れ、こちらの製法に接し、僅かですが中国のベーカリー業界が見えてきています。

中国は日本人が思っているような、理解している中国ではなく、近代化は進み、町の作りは日本の町並み以上のところも多く見られます。パンの価格も日本とあまり変わらず、繁栄振りを強く感じました。

これから１週間広東省のパン屋さんをご案内いただきますが、大変楽しみです。

蘇州にお邪魔しました

２２、２３日蘇州のベーカリー様へお邪魔しました。
やっと中国の小麦粉がわかり始めました。メーカーによる品質の差（淡白量、アミロ,灰分）が著しく、触って、見て、感で吸水量を推測し、仕込んでみる。

その他の材料は、生イーストが入手困難でインスタントドライイーストを使用。是で冷凍生地まで全てに対応しなければならず、生地改良剤もピュラトスが主流でサフの者が少ない。ピュラトスはパンのボリュームと冷凍耐性には効果があるが、老化の速さと風味は劣悪である。

小麦粉、イースト、生地改良剤が思うように入手できないところでの試作で、神経を使います。ただ、油脂は日本と異なり融点の高いものが多いが、使い勝手は良いし、パンの風味はたいへん良い。

今日は上海へ移動します。

張家港で、ギャレット・デ・ロア

張家港統清食品有限公司で試作した　ギャレット・デ・ロア

月曜日から今日まで、試作室において幾つか試作してきました。中国の小麦粉はじめ材料及び機材のテストをしました。この間従業員の方には大変お世話になりました。

マーガリンを使いましたが、大変風味のあるギャレット・デ・ロアになり、驚いています。中国の月餅の時期に浸透できないか、また、春節のお土産にに取り入れられないか、そんなことを思いながらパイを折っていました。こちらの女性は美人が多いこと、体系と姿勢が大変良く、特に歩き方、歩くときの姿勢の良さ、格好の良さが本当に綺麗です。女性ファッション専門店はパリを思わせるセンスの良さ、日本は危ない。危ないのは政治だけではないようです。

上海到着、張家港に滞在中

羽田空港国際線ターミナルから見たYS-11

上海航空・中国東方航空共同運航便で上海に到着、車で張家港まで移動、明日から張家港統清食品有限公司でお世話になります。

今朝、蒲田駅から羽田空港行きシャトルバスで羽田に向かい、途中思いもよらぬYS-11を発見しました。早速国際線ターミナル屋上からYS-11を撮りましたが、私のカメラではこれが限界でした。

今回の目的は、こちら中国のベーカリー業界、ベーカリー企業の動向を観察することもありますが、巨大化するマーケットに供給するパンの品質向上と冷凍生地はじめとする新商品の提案が出来るか、出来るとすればどの様にするか、また消費者が何を求めているか、一歩踏み込んだ調査をしたいと考えています。そして、その情報を元に、経営者、技術者に商品情報と技術を伝授出来ないかと考えています。

日本は社会が沈滞し、縮小化しているマーケット内でチマチマとひしめき合っていますが、こちらは拡大・成長が進むマーケット、今後面白い仕事が転がっていそうで、黙ってみているわけにはまいりません。しかし、国内の企業様支援もありますので２週間で帰国し、また中国に戻ります。

柏市 たんぽぽセンター内 ベーカリー”ペジーブル”

柏市、慈恵医大付属病院そばに開店した”ペジーブル”、営業時間が現在１０時から１５時、７月２１日からは営業時間を９時～１６時に変更するそうです。

やっと、作業環境に慣れ、パン作りが面白くなってきた模様です。パンもプレオープン時より数段良くなり、安定した品質が保てるようになりました。ただ、天然酵母の管理は苦労しているようです。プロでも気を使う天然酵母ですが、ここで初めて天然酵母に接した方には、大変な苦労があります。そして梅雨明け後暑い日が続き、久しぶりに今日伺い種を見ましたが、種がかなり過熟で有りました。その為その対処法を授けてきましたが、本格的な種の復旧は中国から帰ってになります。それまで種を維持してください。お願いします。

今日見た限りは、食パン、フランスパン、パンドセーグルの品質の良さが目立ちます。

現在昼のメニューが中心で、サンドイッチ４種類と冷製スープ、フランスパン、食パン、パンドセーグル、惣菜パン、菓子パンがそれぞれ数種類。８月１日のグランドオープンまでに４種類から６種類新商品を投入する予定です。

素人集団としては、かなりのレベルになってきました。

グランドオープンまでは訓練期間と所長は仰っていましたが、既に訓練ではなく実戦に入ったと思えます。機材の使いこなしも上手くなり、生地の状態を見ながら分割、成型に集中する姿は、この先楽しみでもあります。

売上改善

売上改善、私は売上改善のお手伝い、その方法を伝授すること、これが仕事です。ところが多くの経営者、オーナー様は私が直接現場で毎日指導して売上をあげると勘違いしています。

私はアドヴァイスする立場、問題を指摘し、その解決方法を伝授する。そして改善方法、方針を実際に現場に落としこみ、経営者、従業員が一丸となって推し進める。これが改善になるのですが、済みませんお願いします、と言って丸投げする経営者が多いここと。

そんな事だから、会社が傾いてしまうのです。経営者は現場に立たなければ、特に中小企業、個人店オーナーは。

丸投げするならそれで結構ですが、もう少し報酬をいただきます。


世の中には、高い報酬のベーカリーコンサルは沢山居りますが、どれも実効性が無く、泣く泣くお願いしますと、私に依頼されることが多いのが現状です。低報酬のコンサルの方が明らかに実効性がある、これは皮肉なことです。

コンサルも現場に立たねば、それも製造現場に、パン屋の製造が解らずコンサルは出来ません。製造、売り場、販売員教育が全て出来て、初めてコンサルです。お忘れなく。

この暑さの中、パンの売上は減少します。しかし、落ちない商品も有ります。立地の良い店舗は別ですが、立地に恵まれない店舗でも、この真夏に売れる商品は有ります。

池上 欠員1名

弘前から戻りました。
出張前に採用した可愛い女の子、ケーキの経験だけと聞いていましたが、分割・丸めの速いこと驚きました。

しかし、中国語が判らず、コミニュケーションが上手く取れないことを理由に辞めてしまいました。初日から中国人研修生は彼女に気を使い、丁寧に親切に接していましたが、そして妹が出来たと喜んでいましたが、

久しく良い人材に恵まれず、やっと日本語が理解でき、標準語を話し、態度も良く、折り目正しい逸材と思っていました。

残念です。

素人集団ですのでパンが良いわけではありません。日々改善して行く商品を見るのが楽しみです。来日から1年半程度の研修生4人で製造を回す苦労は並ではありませんが、彼女たちは競い合って腕を磨いています。今の日本ではあまり見られない光景を毎日目の当りにして悦にいいっています。

弘前に来ています

昨日より弘前にお邪魔しています。今回は新幹線で参りましたが、途中満席でした。

17日より2週間中国へ参りますので、和食の美味しさを満喫したいと願っています。

今回はクロワッサン、それも醗酵バターを使用した本物を提案します。パリで好評を頂いた配合、製法をそのまま、ただし粉が全く違うため、その粉をどうするか大きな問題があります。フランス産小麦粉を使わず直ぐ手に入る粉を使用して、フランスの味を再現します。

既に池上のクロワッサンはこのクロワッサンに変えて有ります。