奈良散策 第110弾
5月31日のお昼前に家族と大和民俗公園に行きました。私は2度目だったのですが、家族は初めてです。目的は菖蒲園だったのですが、どういうわけかほとんど咲いていませんでした。それで、園内をぶらぶらしました。
家族がロウバイを見つけました。実がなっています。変わった実だなぁと思って撮りました。家に戻ってから調べてみると、ロウバイは実は梅の仲間ではなく、ロウバイ科だったようです。Wikipediaによると、実のように見えたのは花托など発達して種を囲んだ偽果と呼ばれるものだそうです。リンゴとかナシ、イチジク、イチゴはみな偽果のようです。この偽果の中に種が数個から10個ほど入っています。ただ、この種にはカリカンチンと呼ばれるアルカロイドが含まれていて毒のようです。ネットで探してみると、日本獣医師会雑誌で次のような論文を見つけました。
春山 優唯、「羊のロウバイ中毒疑い事例」、日本獣医師会雑誌 73, 249 (2020).(ここからダウンロードできます)
要は、放牧している羊2頭が痙攣、呼吸促迫を起こしているのを発見。鑑定殺をして調べたところ、胃の内容物にロウバイの種を見つけたというものです。カリカンチンはGABA という神経伝達を担うアミノ酸の阻害作用があるために、神経症状が出るそうです。意外に怖いものなのですね。
こちらはモチノキ科のウメモドキ。小さな花が咲いていて気が付かなかったのですが、これも家族が見つけました。
花を拡大してみました。Wikipediaを見ると、ウメモドキは雌雄異株だそうです。ここで疑問が湧いてきました。撮影した花には雌蕊のほかに雄蕊もあります。ひょっとして別の花なのではと思ったのですが、「樹に咲く花」によると、「雌花には退化した雄蕊がある」とのことです。それで、たぶん、雌花で周りにある雄蕊は実は退化して内部に花粉を持っていないのではないかと思いました。
こちらはひょうたん池です。睡蓮が咲いていて観察するにはちょうど良い大きさなので、いつもカメラマンがいます。
そこにクロスジギンヤンマが旋回しているので、何とか撮ろうとしたのですが、この写真が精いっぱい。昔はもっとうまく撮れたのにと思って、大阪にいた頃に飛行中のオオヤマトンボを撮ったときのブログの記事を見てみました。トンボの飛行コースを調べて、そこに焦点を固定し、1/1000秒のシャッター速度で1秒5枚の連写で撮っていました。実に76枚も撮って、ピントがあったのは数枚だったようです。やはりもう少し気合を入れて撮らないといけませんね。
これはベンチにいたオオヒラタシデムシ♂。
オオヤマレンゲです。この間(5/11)来たときにはまだ咲き初めだったのですが、この日はいっぱい咲いていました。
そして、忌まわしい記憶が戻ってきました。オオヤマレンゲの花を撮って、次に向かおうとしたときに、カメラに取り付けた一脚を持った時に、たわしをもったようなごわごわした妙な感じがしました。一脚にこんな毛が生えていたのかなぁとふと見たら、なんと一脚にマイマイガの幼虫が這い上がっていました。びっくりして振り払いました。でも、待てよ、マイマイガはドクガ科だけどたしか毒毛はなかったよなぁ。だんだん不安になってきました。家族からバンドエイドをもらい、その接着部分を指に張ってははがし、毛を取り除きました。一日中、心配だったのですが、やはり腫れてはきませんでした。ほっとです。
この辺、なぜかシオヤトンボがいっぱいいます。ほかでは見たことがないのですが。
そして、ミスジチョウです。モミジの葉に止まったところを見つけて、カメラを構え、もう少し全貌が見えるのを待っていたら、ちょうど人が通りかかり、それで逃げてしまいました。ミスジチョウは大阪では何度か撮ったのですが、奈良では初めてだったのでとても残念です。何とか撮ろうと思って、その後、2度も公園に通ったのですが、いずれも見つけられませんでした。
最後は道端に咲いていたワルナスビです。
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