どうしようもなく

久坂部羊 『破裂』

医療小説。
読み進めながら、誰にも感情移入できないなあと思っていた。読み終わってみてわかった。主人公は人物ではなく、「超高齢化社会対策」と「安楽死」だったのか。だからそれへの展望が潰えた時点で小説も終わったのか。つまりアンハッピーエンドということか。
佐久間のいう「心が痛まない」という言葉が理解できるものだったことが、自己嫌悪だ。自分の薄情さを突きつけられたようだ。

アクリル画 Ｄ－０２

詩７１１「ふらふらする」

ふらふらするんだ。
熱はないけど。
俺の頭がまわっているのか。
世界の頭が回っているのか。
どうでもいいことが。
蔓延しているのだ。
その中でも特にどうでもいいことは。
つまり俺なんだ。
どうなってもいいと。
思えることは。
世界にダイブする。
まず最初の一歩なんだ。