早速読んでしまった。おもしろかった。
誰かのために料理をつくることが自分のほとんどだという倫子に、勇気をもらえるような話だった。薄汚れた僕はとてもこんなふうな純粋さは持ち得ないけれど。
エルメスの料理にはいとおしさと迫力が同居している。
雨粒の中に混じってる。
私の涙が一粒だけ。
すぐに流れて消えてゆく。
私の命とおんなじ様に。
忘れぬように書いておく。
今日カニが車に轢かれるのを見たよ。
道を歩くカニ。
後ろから迫る車。
前輪でカシャ。
後輪でカシャ。
悲しいわけじゃないんだよ。
おんなじだよなと分かっただけよ。
私だって誰だって。
カシャ。
カシャ。
で終わることがあるんだよ。
そして消える。
いつだって。
いつか消える。