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松居直 『絵本の森へ』
そろそろ次の段階へ。
僕は友達がほしくて。
ロボットをつくった。
偽りの日々。
楽しく遊んでいたら。
ある日ロボットが。
自分の意思を持った。
僕にさよならを言った。
人間を滅ぼすってさ。
巨大な汽車型トレーラートラックに乗って。
僕の友達になったばかりの友達たちを乗せて。
僕は僕のつくった紙ヒコーキで追いかけた。
トレーラートラックに乗り込むと。
友達たちを逃がしながら。
お前を壊すとロボットに言った。
お前を壊して僕も死ぬ。
ロボットは首を振った。
無表情だけどあわててた。
トレーラートラックは止まった。
また一緒に遊ぼうと言うと。
ロボットはなにも言わなかった。
無表情だけど泣いていた。
僕は泣きながら笑ってた。
っていう夢を見た。
なんだか感動して泣きそうになった。
目が涙にたまってた。
感動なんて安いものだね。