大スペクタクル絵本。当時の公害問題を小癪に取り入れつつそれもけろりと食べちゃうあたりがまたカタルシスである。裏表紙の絵もまた大スペクタクル。
皮一枚のぎりぎりで。
僕は今、人間だけど。
皮を剥いだら化物だ。
運がよければぎりぎりで。
運が悪けりゃ一瞬で。
あの世往きだよかえりはないよ。
傍にいてにたにた笑っている奴は。
人のいい監督ならば天使かい。
人の悪い作家に書かせりゃ死神かい。
それともただのお化けかい。
人が死ぬのは悲しいかい。
そんなことはないだろう。
悲しいのは親しい人が死ぬことだ。
置物が。
突然しゃべって驚いて。
頭を打って死んだって。
テレビが言うのは本当さ全部。
テレビに入っているのは世界の丸ごとで。
世界は嘘でできてるからね。