「下町ロケット」池井戸潤 2010小学館
『週刊ポスト』2008年04月18日号~2009年05月22日号連載、加筆訂正
『あら、お笑いの人が書いたの』って思ったら、ああ、池井戸(岐阜)かあ・・・井戸田(愛知)と間違えた。すんません。
え?「半沢直樹」の人なの!?へー!
なんだかタイトルに覚えがあると思ったら、BSの方で2011年にはテレビドラマ化していたのね。ラジオドラマもやっていたのね。たぶんどこかでコマーシャルくらい見ているかもね。そして、今年もまた地上波でドラマ化なのね、今月なのね!!!阿部寛なのね!
狡いやつやタカビーは出てくるけど、水戸黄門的な勧善懲悪でないのがいい。先の展開が見えないからずっとドキドキしながら見られる。
まあ、そうはいってもどれだけラッキーが続くんだって感じはあるけどね。中小企業経営者の願望ですかね。
さらに金と技術に群がる輩が出てこないのはページの無駄だからですかね。まあ、読者がついていけなくなるかもしれないし。
特許一点突破!
ダメ社長が周りの人材・人脈に助けられていくのかと思ったら、全然ダメ社長じゃなかったのね。読み方を反省反省。(でも、願望で甘い判断をしていく姿はダメ社長以外の何ものでもないけどさ。あ、でもだから、そこが可愛いのか、親しみがわくのか、キャラクターか!)
『銀行替えちゃえ!』『弁護士交代!』と思わせておいて、そう簡単でもなく、最後はそうなるのが気持ちいい。でも、現実はそうはいかないよね。将来、これを後悔することになるんだよ。そこらへんも人間関係は続くんだから。完全に切れるものじゃないんだから、関係者全員消えてなくなるんじゃないんだよ。ちゃんと和解する姿を見せて欲しかったが・・・あ、ここが水戸黄門になっているのか。そうだよね、中小企業的には一番すっきりする所だもんね。銀行と弁護士!それだったら税理士も…と思ったが、これは社内経理で済ましているんだっけ。中企業だな、小企業じゃない。
『変な意地を張らないで金を貰って安全な経営をしてくれ』という社員の方がわかりやすい。そこのもやもやは最後まで消えないわ。だから結果オーライにしか見えない。みんなすっきりしたのかな。
この作品を(テレビで)見て特許の見直しとかする社長さんはいっぱいいるはずだよね。(ほとんど無意味だけど、やらないよりはいい)