きょくたんが靴を履こうとしておった。
いつものように靴の踵をとんとんして中の砂などを出そうとしたら、靴の裏から土が落ちたそうな。
「おやおや、そういえば昨日は土が湿っていたかのう」
おじいさんはきょくたんは靴を裏返してみたんだと。
すると、そこには何やら塊がくっついておった。
粘土のようなものが土踏まずの部分にしっかりとへばりついておる。
踵の部分のへこみにもヘラですり込んだようにしっかりと入っておった。
「まさかのう、まさか・・・」
おじいきょくたんはうすうす気付いておったが、それを認めたくはなかったのじゃ。
「だって、もしも『それ』だったら一晩玄関にあったら臭いが充満するはずじゃろうに・・・」
おじいさんは靴の裏を自分の鼻の先に近付けたのじゃ。
靴の裏がお爺さんの鼻にくっつきそうになった瞬間、それは確認されたのじゃった。
それは、
猫フンじゃった。
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