茨ばら咲くや 根岸の里の 貸本屋 (正岡子規)
根岸といってもオイラの秘密基地があるハマではなく、東京都文京区の根岸
正岡子規が明治27年に移り住んだのが根岸。旧加賀藩前田家の下屋敷だ
そして、根岸といえば、昭和の爆笑王!!初代林家三平(海老名家)の家があるところ
昨日、2代目三平が笑点のレギュラーに選ばれ話題となっているが、子規の俳句からも
東京のど真ん中とはいえ、当時の根岸は、茨ばらが咲くほど自然に溢れていたんだね
さて、茨ばら・・・とは、棘(とげ・いばら)のある木の総称であり、バラの古称である
本来、俳句では、バラは夏の季語であるが、春を過ぎても長く咲くことから、
長春花、あるいはもっとシンプルに、長春とも呼ばれている
この茨ばら、一般には“ノイバラ”といい、日本全国に自生し、日本が誇るバラのこと
幕末、日本が開港するまで、日本の野生バラにはノイバラ(野茨)、テリハノイバラ、
ヤマイバラ、ハマナスなど、十数種ほどが“バラ”であったそうだ
こうした日本原産のバラが開花するのが5月から6月にかけての初夏、こうした時期的な
関係から、バラは夏の季語になったと考えられる
ちょうどいまごろ、全国のいたるところで芳香のある白い花を咲かせているだろう
そして、バラ(薔薇)といえば高貴なイメージを思い浮かべるが、
包装紙のデザインにバラを採用したのが高島屋。商品など、どこで買おうと一緒だけど、
贈呈品など、相手がある場合“例の包装紙”だと格付けが数ランクアップしたりする
また、バラは、開港間もない横浜から日本へ上陸、横浜から全国各地へ発信された!!
こういう経緯もあり、平成元年、横浜市は、市の花を「バラ」に決定している
そのため、街のいたるところで色鮮やかな薔薇を見ることができる!!
ところで、北海道ではお馴染みの“ハマナス”がバラの仲間!?少し意外な気もするが、
明治以降、ハマナスをはじめ、日本原産の珍しい植物は、長崎、そして、横浜などから
中国や欧州に向けて輸出されたそうだ
このように、居留外国人の”プラントハンター”により輸出されたハマナスなどは、
この後、ヨーロッパのバラと掛け合わされ、どんどん新しい品種のバラが作出されて行く
こうして改良されたバラが逆輸入され、いつしか街の花屋さんに並ぶようになった
さて、5月も終盤、バラの花もいまが見ごろ。まさしく立夏とともに咲き始める花だ
よく、風薫る季節というが、文字通り、バラの香りがふんわりと風に乗って漂ってくる
そして、オイラが通った後には、ほんのりと薔薇の香りがするという・・・しねーよ!!
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