国家の品格新潮社このアイテムの詳細を見る |
遅ればせながら、という感じだ。
タイトルが物々しくずっと躊していたためである。
しかし、2時間くらいで読める読みやすいものであった。
内容は、以下のようなものだ。
西洋文明は16世紀以降飛躍的に発展し全世界を支配した。
現在、民主主義、自由、平等、市場主義経済は、世界中に広がっている。
競争と論理こそが、人類普遍の価値であるように思われている。
民主主義、自由、平等はキリスト教原理主義の産物であり
市場主義経済爛熟期である今日、金銭至上主義的風潮もまたカルヴィニズムが引き起こしたものである。
競争とは、もっとも野蛮な行為であり、論理は対立を基調としており、論理では人は決して納得しないものだ。
そして、そのほころび矛盾は世界各所で露見している。だから、西洋文明的価値観ではだめなのである、と。
この点、日本は、7世紀以降、高い文化と形をもつ精神性を保っていた。そのなかで、武士道精神は特筆すべきものがある。
しかし、昭和期に入って堕落し、戦後はずいぶんと廃れてしまった。
今からでも遅くないから、国家の品格を取り戻し、武士道精神を世界に広めてほしい、と、こんな感じである。
実は、インド株を再び勉強し始めたのは、この本にインドのことが詳しく書いてあったからだ。
さらに遅まきながら、新渡戸稲造の「武士道」と山岡鉄舟の武士道も読み始めた。
週末に読んでしまって、さらにこの続きをしたいと思う。