2012年3月のブログ記事一覧-テツの部屋Ｂ

2011 tax report

2012-03-30 | 日々の出来事

年が明けたころから、帰国したにもかかわらず、今年もアメリカにtax reportを提出しなければならないことが憂鬱であった。今年こそは、Form W-2が送られてきたら、とっとと終わらそうとも思っていた。VandyのHRには、兵庫の実家の住所を登録しておいたため、送られてくるとしたら実家のはずである。ところが、３月になって実家に確認しても、そのようなものは到着していなかった。いくつかの書類の暫定送付先になってもらった、アメリカの友人K氏と、元ボスのChuckにも確認してみたが、やはり届いていない（いるわけがない）。やれやれと思いつつ、まずはISSSのR. R.さんにメールを送ってみた(3/5)。２日後に返事が来て、HRにW-2の再発行を依頼するForm（郵送用）を送ってくれた。しかし、郵送では時間がかかるし、そもそも向こうに到着するかどうかすら疑わしい（テツは、USPSを全く信用していない）。R. R.さんは、HRにメールしてみたら？とも書いていたので、このアドバイスに従うことにした。HRの人と、メールでやり取りをしたことがなかったので、HR代表のメールアドレスに、W-2を再発行してK氏宅に送ってくれという内容のメールを送信した(3/7)。しかし、予想していたことではあるが、１０日経っても返事は来なかった。そこで、次は、ダメ元で、Department of Biochemistryのadministrative officerであるR. D.氏にW-2を再発行して欲しいのだが何かいい手はないか？とメールしてみた(3/17)。すると、W-2の再発行をon-lineで受け付けてくれるHRのWeb siteを教えてくれた。早速アクセスし、W-2を再発行してK氏宅に送って欲しいというリクエストを出した(3/17)。６日後、K氏から、pdf化したW-2が届いた(3/23)。VandyからK氏に届いた封筒の中に、兵庫県の実家の住所が書かれた別の封筒が入っていたのだが、その封筒には国内郵送分の切手しか貼られていなかったという。最初に送られたであろうW-2は、料金不足ということで、アメリカのどこかではじかれたか、Vandyに戻ってきて捨てられたかしたのだろう。ひどい話である。

さて、ようやくW-2が来たので、申告書類の準備に取り掛かった。去年までは、S野さんとS田氏に教えてもらって、何とかしていたのだが、今年は彼らと状況が異なるため、独力で何とかしなければならない。S野さんにメールを送って状況を尋ねると、もうプリントアウトするだけだという。焦りを覚えつつ、若菜会計士のサイトと研究留学ネットへの投稿記事を参考に、Publication 519 (p519)を読んでみた（p519および、以下に出てくる書類は全て、IRSのホームページからダウンロードした）。この結果、以下のことが分かった。

・テツはSubstantial presence testに合致するので、税法上resident alienとして扱われる。
・しかし、2011年のアメリカ滞在日数が183日以下で、かつ” you have a tax home（職場のこと） in a foreign country and have a closer connection to that country than to the United States”であるので、nonresident alienとして扱われることが可能である。

したがって、Form 1040NR-EZでnonresident alienとして申告することにした。

ここでEZは”easy”の意であり、Form 1040NR-EZはForm 1040NRの簡易版と考えればよい。EZは、
・扶養家族がいない。
・収入が給与所得のみ。
・収入が$100,000以下である。
などの場合において、用いることが可能となる。

ところで、resident とnonresident の両方のstatusを持つ”Dual status”として申告することもできる。この場合、アメリカ滞在中の収入の申告にForm 1040、帰国後の収入の申告用にForm 1040NR-EZ を用いる。ここで、Dual statusの場合、Form 1040の税額計算において定額控除(standard deduction)を受けることができない。結果、Form 1040で計算した税額は、Form 1040NR-EZと同額であった。つまり、Dual status申告をしても、nonresident申告よりも提出する書類数が多く面倒なだけで、全く得にはならないという結論に達した。

Form 1040NR-EZの記入は、Instruction for Form 1040NR-EZに従った。分かりやすく書かれており、特に記入に困ることはなかった。

さて、1040NR-EZにより申告を行うためには、Form 8840により、Closer Connection to a foreign countryを示さなければならない。そこで、Form 8840を完成させるとともに、現在の職場からの辞令とその英訳を添付し、自分が確かに日本で働いていることを示すことにした。また、期限の切れたVISAのコピーを同封し、もはやアメリカとは縁が切れたことを印象付けることにした。しかし、逆に不法労働であると疑われはしないか（給与所得なので、それを疑われることはまずないだろうが）と弱気になり、DS2019のコピーも添付した（これは2012年3月まで有効であった）。

一方、住所変更届であるForm 8822も作成した。これはForm 1040NR-EZとは送り先が異なる。

全ての書類をプリントアウトした後、しかるべき箇所にサインし、以下のように封筒に入れた。

封筒１：Form 1040NR-EZ、Form 8840、Form W-2のcopy B（K氏が送ってくれた原本が3/30に到着した）、現在の職場からの辞令とその英訳、VISAのコピー、DS2019のコピー

封筒２：Form 8822

封筒は、EMSで3/30に発送した。神奈川からテキサスまで\1,200 x 2 = \2,400もかかったが、tax returnの額の方が大きいので、よしすることにした。

最後に、以上の過程において、K氏に大変なお世話になった。本当にありがとうございました。