修善寺近郊に、ミヤマクワガタの採集に行った。
小学生の頃は、家の周りの樹液が出る木は大体把握していて、数え切れないほどカナブンを採った。しかし、これらの木々で野生のカブトムシ、クワガタムシを採ったことは一度も無かった。周囲の仲間からも、近所でカブクワを採ったという話を聞いたことはなかった。テツが住んでいた地域にカブクワは、ほとんど生息していなかったのだろう。子供が多かったので、採集圧が高すぎたのかもしれない。
その後、今日に至るまで、灯火に飛んできたカブクワを捕らえたことは何度かあったが、樹液採集については、未経験なままだった。
このままでは、コテツがもう少し大きくなって、カブクワに興味を持ち始めたとき、自信を持ってカブクワ採りに繰り出すことができない。
そこで、カブクワ樹液採集の経験値獲得と、情報収集を兼ねて、比較的容易にカブクワが採れると思われる伊豆に行くことにした。目標は、ミヤマクワガタの樹液採取だ。
とあるソースから仕入れた情報を基に、山に分け入ると、それほど大きくはないが、きれいな雑木林に出た。下草が(手入れされているため?)少なく、周囲に小川が流れている。ほとんどがクヌギの木だ。
木を一本一本丹念に見ていく。まっすぐに伸びた電柱クヌギが多く、ねじれた木や、台場クヌギは見当たらない。樹液が出ている木はほとんどないが、まれに幹が黒く変色した木があり、樹液にカナブンが群がっていた。
ミニ樹液酒場。
へんな時間(16時)に来たため、周囲に人がほとんどいないが、虫も少ない。やっとコクワを見つけた。
コクワ。木から落ちた。
さらに探索を続けていると、木の上の方に何やら大きめの甲虫がいるのを発見した。
ノコギリクワガタの小歯型。
こいつは、写真を撮っている間に、木の上の方に逃げていってしまった。
もうダメかと、諦めかけたとき、本日最大の樹液酒場を発見した。
ミヤマクワガタ。
ミヤマクワガタは、横に写っているハチをうるさそうにアゴで払いのけながら、樹液を吸っていた。
このミヤマを捕獲して、周囲に落ちている枯葉と一緒に虫かごに入れ、引き上げた。