震災・原発事故の教訓を生かした新しい区政の第一歩となる予算こそ!

2012年03月23日 19時25分06秒 | 日記

 足立区の予算特別委員会は近藤区長提案の予算案と日本共産党の予算修正案を審議し、3月9日に閉会しました。
 日本共産党は、区長提案の「一般会計」「国保特別会計」「介護保険特別会計」「後期医療特別会計」に反対、日本共産党提案の予算修正案に賛成の態度を表明し討論を行ないました。その要旨をお知らせします。

大震災と原発事故に対応する予算になっていない

 大震災と原発事故の教訓を生かした国と地方の政治、経済、社会のあり方が問われ、今予算は震災の教訓を生かした新しい区政の第一歩の予算となることが求められていました。
 原発依存から抜け出し、自然エネルギーへの転換を図ることや災害対策を抜本的に強める点では「原発の再稼働も選択肢のひとつ」と表明し、自然エネルギーへの切り替え、CO2削減の中長期目標を出すことにも消極的です。
 また、重点施策の予算の内18%が防災対策と言いながら、大半は道路整備等の経費で29億円余のすべてが既存の事業を膨らませたにすぎず、新規事業は一つもありません。

区民施策の切り捨てと負担増ぞろぞろ

「明日のために、時代の変化に挑む」と言いながら実際にやろうとしていることは、わずか350万円の予算である「介護予防サービス事業者支援事業」を廃止し、生きがい奨励金の削減、学校開放の有料化、生業資金の廃止など区民施策の切り捨てと負担増を進める予算案です。

統廃合には耳を貸さず、「地域の力」「絆」もないがしろ

 地域の力、「絆」と言いますが、男女共同参画の組織縮小やリサイクルセンターの運営を区から株式会社に変更するなど、「絆」を断ち切るやり方に怒りが広がっています。
 千寿第5小学校の統廃合は保護者だけでなく地域全体も反対し、署名は1万1756名に達しているにもかかわらず耳を貸さない、地域の防災拠点をなくす、「絆」も壊す行為そのものです。

超進学校に入学させるためにお金を使う これが義務教育の仕事?  

「足立はばたき塾」は学力優秀な中学3年生100人を選抜し、一人38万円をかけ超進学校に進学させるためのもので、競争と差別選別の教育を拡大するものです。公教育のやるべきことではありません。
 基金額はバブル期より多い856億円で23区第2位、財政の弾力化の指標である経常収支比率も23区平均値とほぼ同一であり、実態は豊かではないにしても区民を支える余力は十分にあることがわかります。

年間予算のほんのわずかの増額で全部実現できる 

 共産党の予算修正案は、ため込んだ基金のわずか2.3%を活用し、年間予算の0.71%を増額するだけで、72項目の新規拡充事業ができます。

 しかし他党は日本共産党提案の予算修正に対しては、一言の質問もなく「否決」し、近藤区長提案の予算には「賛成」をしました。