いろはにぴあの(Ver.3)

ピアノを趣味で弾いています。なかなか進歩しませんが少しでもうまくなりたいと思っています。ときどき小さな絵を描きます。

お風呂に気を付けて

2012年02月29日 | 日記

 寒い今日この頃、湯船の中に入るひとときの爽快感はなんともいえません。しかも、疲れているときはなおさら、この気持ち良さが身に沁みます。


 しかし、その爽快感に甘えすぎると、おそろしいことになります。今日もなりかけました。湯船の中でうとうとと、舟を漕いでいたのです。途中で気付いたからよいものの、気付かずに頭が湯に浸かっていたり、体全体がすべったりなんかしたら、と思うとぞっとします。実際、前者はなりやすいです。顔が湯につきそうになってあわてた経験があります。お風呂で溺れる、という話が現実味を帯びていました。


 疲れているときのお風呂には注意。湯船は布団ではありません。しっかり目を覚ましましょう。お風呂は気持ちがいいほうがいいですが、気持ちがよすぎると危険です。お湯を沸かすときも要注意です。温かくなるにつれ気持ちよくなるのですが、茹で上がる前に気づかないと大変です。


 このところ帰りが遅く、今日はパソコンを開けるつもりはなかったのですが、自らへの警告もかねて書きました。


 そういえば、水に顔をつける、という話から、ある海外小説に洗面器に顔をつけて水泳の練習をするという話があったのを思い出しました。プールや海のない土地で、老人たちに水泳を教えることになった人が編み出した水泳練習法です。洗面器に水を貼って、呼吸の練習をします。進むときは洗面器とともに進むので床は水でびしょびしょ、しかし主人公のコーチはその土地を離れた後も自分から水泳を習った老人たちのことがいとしく感じられたとか。


 そして舟を漕ぐ話は。。。。。自他とも経験豊富なうえに、おそらく読者の方の多くも心当たりのある方が多いだろうと思うので省略します。(そうでない方は申し訳ありません。)同じ漕ぐにしても、うまい下手があるようです。陸上でも漕ぎすぎて頭から倒れることのないように。



 そう思ったら、自家用車で出勤する方を尊敬します。どんなに疲れていても、運転中は舟を漕げないですので。


平均律第2巻13番

2012年02月25日 | ピアノ・音楽

 このところはまっているバッハの平均律。平均律ではあんまり採りあげられなそうな名曲、嬰へ長調の第2巻の13番を自己流に紹介する。アンジェラ・ヒューイットさんの演奏で。

 プレリュードから華々しく王家のラッパが鳴り響くような雰囲気。その後ちょこちょこちょこちょこと爪先立ちでダンスしているところも愉快。そのちょこちょこダンスがだんだん盛り上がっていく。ソロと合奏が交代しながら進んでいくというリトルネロ形式だということだ。非常にインパクトの強い曲だと思う。

 そしてこの第2巻の13番フーガが私は大好きなのだ。導音のミから始まること自体がフーガでは珍しいとあったのだが、他にも素敵なところを発見。こんな曲を作ったバッハの無限の創造力に驚く。

 4小節目終わりから何度か登場する6度下への移動:4小節目ではソ♯シ、ヒューイットさんの動画では4分あたりから)、

 25小節目から33小節目 :ヒューイットさんの動画では4分35秒~4分50秒あたりの細やかな動き。きりりと気持ちを引き締めているような気もするし、どたばた劇のような気もする。ロマンチックな雰囲気も感じる。とにかく素敵なのだ。

 

第2巻の13番のフーガはお茶の間ホームドラマのワンシーンにも似合いそうなチャーミングな曲だと思う。平均律、という名前はとりあえず伏せて、どこかでかけてみたらいいのでは。それにしても、そういう曲が他にもたくさんあるところがすごいなあ。

 

 


平均律 ひさしぶりに

2012年02月23日 | ピアノ・音楽

 バッハの平均律、好きだったのにもかかわらず、昨年インヴェンションを弾いて以来、弾くのはもちろん、聴くのも畏れ多くなっていた。しかし久しぶりにポリーニのCDを真面目に聴いてみたら、じんわり、いいです。たまりません。あのポリーニ氏が、平均律第1巻を録音したということで、話題にもなっていた。

 しかし曲の記憶がかなりとんでいた。こんな曲あったっけ?という、素敵な曲がかなりあった。今まで何聴いていたのだろう。いや、そうは思わず、新たに素になって味わいなおすほうがよさそうだ。

 そしてyoutubeをさぐってみたら、平均律については驚くほど多くのアップ率。

 弾くのは相変わらず畏れ多いままなのだが、聴くのなら再開できるかな♪


木嶋真優さん

2012年02月21日 | ピアノ・音楽

 毎朝NHKBSプレミアムで、クラシック倶楽部という番組を放送している。昨日放送された木嶋真優さんの演奏に、釘付けになった。2009年の紀尾井ホールでのリサイタルだったと思う。(あとで見たところ、実際の演奏会はヴィターリの「シャコンヌ」等他にも大切な曲が演奏されたようですが。。。 )      
                              
「バイオリン・ソナタ ホ短調 作品82」    エルガー作曲
                              
「スペイン舞曲」                ファリャ作曲
                              
「ゆううつなセレナード 作品26」   チャイコフスキー作曲
                              
「カルメン幻想曲」                フバイ作曲
                              
「タイスの瞑想曲」               マスネ作曲
                              
(バイオリン)木嶋真優
(ピアノ)江口玲 (この方、名だけ知っていました。控えめそうに見えましたが、とてもうまいです。多方面で活躍されているのですね)


 なんなんだ、この演奏は、というインパクトだった。情熱的な思いをヴァイオリンにからませて弦楽器の限界まではばたかせたという感じだった。「カルメン幻想曲」での見事な弓さばきに圧倒されたあと、「タイスの瞑想曲」でのびやかにはばたいた。どこまでも、どこまでも、行ってしまいそうだった。


 でも彼女、Youtubeには登場しておらず、CDも一枚だったかな。でもムスティスラフ・ロストロポーヴィチが『世界で最も優れた若手ヴァイオリニスト』だと評したのが納得できるような凄い演奏をされていた。体もものすごくやわらかく姿勢もいいのだろうと思った。これからも活躍してほしいな。3月13日紀尾井ホールでリサイタルもあります。私は行けないのですが、素敵なリサイタルになると期待。クロイチェル聴きたかった~。このブログを見てビビビッときた方は是非!


 それにしてもヴァイオリンの上手な方もほんとうにたくさんいらっしゃいますね。少なくとも名の通った方はどの方も私には上手で素晴らしく思えるのだ。神尾真由子さんのチャイコのヴァイオリン協奏曲はCDを店で視聴してひっくり返りそうになったし、放送された庄司紗矢香さんのクロイチェルにも感動したし、昔買った五嶋みどりさんのCDはお気に入りで何度も聴いたなあ。海外にも目を向けたらパスキエさんの表情ゆたかなフランスものもすばらしかった。若手ではヒラリー・ハーンも気になるし。そういえば、先日のコンクールに出た中学生にも腰を抜かしたばかりだった。とにかくみんなすごいのだ。(あんたに好みはないんか?などと追求しないでくださいね。)練習ものすごいのだろうな。


2012年02月20日 | 気になる場所、風景

 花のたましひ  金子みすゝ゛

散ったお花のたましひに

み佛さまの花ぞのに

ひとつ残らずうまれるの。

 

だってお花はやさしくて

おてんとさまが呼ぶときに

ぱっとひらいて、ほほえんで、

 

蝶々に甘い蜜をやり、

人にゃ匂いをみなくれて、

 

風がおいでとよぶときに

やはりすなおについてゆき、

 

なきがらさえも、ままごとの

御飯になってくれるから。

 

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 ただ 相田みつを

花には人間のような

かけひきがないからいい

 

ただ咲いて

ただ散ってゆくからいい

 

ただになれない

人間のわたし

 

 相田みつを美術館に、金子みすゝ゛と相田みつをの詩をコラボレーションした、「詩人の魂」を見に行った。どちらの詩も大好きなものの、片方は自ら命を絶ち、もう一方は現実を前向きに生き抜いたようにみえる、そんな二人のコラボ、どのようなものなのだろうと思っていた。

 それが、ものすごく、よかった。とても、しっくりときていた。まるで相聞歌なのでは、と思えるぐらい。

 二人とも、目に見えないもの、ささやかそうなものに対して、純粋であたたかいまなざしを、向けていた。

 二人とも、死後に発見された。そして今、時代を超えて、感動を与えてくれている。

 ちなみにこの企画、東日本大震災前から、考えられていたそうだ。金子みすゝ゛のほうは、震災後の「こだまでしょうか」で爆発的に有名になったものの。相田みつをの息子さん、金子みすゝ゛の娘さんの対談ビデオにも出会えてびっくり。

 

 公園の隅でひっそりとつぼみになっていた写真の花。

 その後、この花の名前を持つ珈琲店に行った。とても古い建物でクラシック音楽がかかっていて夢のような空間。

こんな店なら何時間でもいたいもの。

 

 「詩人の魂」と珈琲店を紹介してくれた友人たちに感謝です


二胡とアコーディオンとギター

2012年02月20日 | ピアノ・音楽

 小石川後楽園の、梅まつりで、偶然演奏会があった。

二胡とアコーディオンとギターだった。二胡とアコーディオンは、弓風というグループの方たちで、スペシャルゲストにギターの方が入っていた。

 プログラムは

星に願いを

さくら

誰も寝てはならぬ 歌劇『トゥーランドット』より

チャルダッシュ

故郷

アンコールに中国の曲、残念ながらタイトルが聞き取れなかったのだが、スーホの白い馬がトークに登場していた。

(その後友人情報により『賽馬』という曲だと判明。二胡の有名な曲で馬の泣き声が登場します)

 

二胡とアコーディオンが主に旋律、ギターが伴奏を担っていましたが、ときどき入れ替わったりもしていた。

強引さのない自然なアレンジで、しかも演奏もとても美しく、心も洗われた。

二胡の演奏を生で聴いたのは初めて。ヴァイオリンの裏声みたい。ヴァイオリンを素朴にしたみたい。あるところは直線的に

跳ね返っていた感じだった。

二胡は二とある通り、弦が二本、ヴァイオリンの二分の一の本数だから、

ヴァイオリンよりもシンプルな形。でも演奏は、とても難しいだろうと思った。

二本しかない弦で、普通四本の弦で演奏される曲を演奏するのだもの。

プログラムに入っている西洋の曲や歌謡曲、毛筆の筆で描いたような演奏だった。

チャルダッシュ、後半の速いところもしっかり演奏していた、ものすごい超絶技巧だろう。

アコーディオンがなめらかないい味だしていた。ギターはやさしくでも落ち着いて支えていた。

故郷で伴奏になった二胡。伴奏の譜面はバッハの「主よ人の望みよ」。しっかりはまっていた。

故郷の伴奏になるんだ、と感心した。

最後のアンコールの曲では、二胡の本領発揮のようなのびやかな感じだった。

音階の感じから、使われる音中心で鳴らすことができたからかな。

でもプログラムの曲も、本当に、素敵だった。全部、全部、素敵だった。