いろはにぴあの(Ver.3)

ピアノを趣味で弾いています。なかなか進歩しませんが少しでもうまくなりたいと思っています。ときどき小さな絵を描きます。

箱根に行ってきました

2013年10月14日 | 気になる場所、風景

 さわやかな青空が広がっていた本日、自然に触れたくなり箱根に行ってきました。最初に芦ノ湖スカイラインを通ってふたつの峠に行きました。

 標高1030mの杓子峠です。自然が美しいところですが彼方に見えるのはなんと。。。

 富士山でした!雲より高い頂上をしっかりのぞかせています。県外とはいえずいぶん近くにあるように見えます。

 もう少し標高が高く、芦ノ湖スカイラインでは絶景が見えるといわれている三国峠に向かいました。標高1070mです。右側奥に何かが見えますね。

 くっきりと見えました!富士山よりも低い雲がさらに近づいているように見えます。前景の緑とよきコントラストをなしています。

 そして今回は秋の風物詩であるすすきを手前にして眺めることもできました!

 富士山を見た後はポーラ美術館へと向かいました。今回はクロード・モネ(1840-1926年)の風景のとらえ方の特徴をテーマにした「モネ、風景を見る眼」という特別展を開いていました(会期は11月24日まで)。好きな画家だったのでうれしかったのですが、今回はモネの絵の特徴を以前よりも具体的にとらえられたような気がしました。創作当初はミレー、コローを代表としたバルビゾン派の影響のもとで風景を写実的に描いてきましたが、次第に色彩は明るくなり移ろいゆく光、空気、水を描いていくようになりました。人物の描写も、筆者の思い出やストーリーを懐かしみ主観的に捉えて描いた他の画家たちにたいして、人物も自然や風景と一体化し溶け込ませ、絵を見る者たちが風景の中に入り込めそうような絵を描きました。当時の社会情勢が感じ取れ、まるで自分も100年以上昔のその場にいるような気持ちになれました。

 左から「貨物列車」1872年、「ジヴェルニーの積みわら」1884年、「雪のアルジャントゥィユ」1875年です。

 

 その後ますます移ろいゆく光を端的に捉えた美しい絵を描くようになりました。ボートを漕ぐ女性たちの絵を描いた「舟遊び」1887年、「バラ色のボート」1890年、日没の赤い光がたまらなく美しかった「セーヌ河の日没、冬」1880年、光を描いたモネを象徴する名作「ルーアン大聖堂」1892年、「国会議事堂、バラ色のシンフォニー」1900年、「睡蓮の池」1899年、「睡蓮」1907年等有名ともいえる絵も展示してあり、すっかり幸せな気分になりました。

 ちなみに先ほどあげた絵ほどは有名ではないかもしれませんが、今回もっとも強く惹きつけられた絵がこの絵でした。1882年に描かれた「ヴァランジヴィルの風景」です。海とともに地平線が見える風景の手前にどんとそびえている五本の木の存在感がただものではありませんでした。色も明るく一層存在感が感じられました。解説によるとこの地方は海に面する断崖と渓谷がみられる絶景だそうですが。。。日本の浮世絵の構図を採り入れたのではないかともありました。

 これらの作品を見て充実した気分になったのですが、

 さらに芦ノ湖畔の美術館に足を伸ばしたくなりました。日本画を中心に展示してある成川美術館に行ってきました。

 館内からは芦ノ湖や箱根神社の鳥居が見えてなかなかの景観です。空が晴れていたら富士山も見えるのですが、この時間では厳しかったですね。

 

  前回初めて行った時は点数はそこまで多くはないもののセンスのよい日本画が展示してあって好印象を抱いていました。院展の作家さんの名作や漆芸の第一人者の方の渋くて素敵な作品が展示してありました。他に今回はどのような特別展が開かれているのか知らずに行ったのですが、その特別展「小笠原元 風景との語らい」の作品が私にとっては嬉しい出会いになったようなのです。

 部屋に入るなり大変美しく細やかに描かれた絵が展示してありました。作者は小笠原元氏(1954年~)、Wikiにも載っていないし名が通った方でもないのですが、絵の美しさとその横にあった本人の飾らないコメントに惹きつけられました。具体的な言葉はちょっと違うかもしれませんが、「ぜひ描いてほしいと言われたので訪問した」「非常に寒くて少ししかその場にいることができなかった」「夏だったので1時間しかそこで描くことが出来ず何度も通った」「とても心に残る風景だったので再度取材したい」というようなコメントだったでしょうか。あまりにも飾っていないコメントに対して描かれた絵の細やかさと誠実さとのギャップが大きすぎてたまりませんでした。この人はこれらの風景が本当に気に入り、大切に思って描いてきたのだというのが絵全体から伝わってきました。購入した絵葉書からスキャナして紹介です。

 左は「春の訪れ」、右は「駒ヶ岳」です。どちらも大きな作品で屏風になっていました。駒ケ岳は今日見た風景と一緒のはずですが、この絵の季節は冬でしょうか。

 

 左は「忍野」右は「浜」です。「忍野」は山梨県の南東部、富士北麓に位置するところなのですね。大変気に入ったらしくもう一度訪れたいと書かれていましたが、私はこの「忍野」の絵全体から伝わってくる富士山の神がかった凄味にやられてしまいました。「浜」は中々雪の降らない地域(すみません、どこか忘れてしまいました)に短時間だけ雪が降ったらしく、その短時間を描写したという絵だそうです。

 そして噂できいて出かけたものの予想よりもはるかにすばらしく感じたという尾瀬を描いた作品「尾瀬」です。まるで桃源郷のようです。この絵を見ただけで実際に尾瀬に行きたくなってしまいました。

 あまりにも素晴らしい絵に巡り合い温かい気持ちになっていたところさらに衝撃の事実を知りました。なんと作者の小笠原氏、取材にカメラを一切使用せず自分の五感だけで自然に寄り添い対話しながら描いていたのだそうです。だから「寒くて帰った」というようなコメントもでてくるのですが、それでここまでの絵が描けるのです!衝撃です。ちょっとしたスケッチを描くのでも写真を撮らないと安心できない者としてはただただ頭が下がるばかりでした。写真に大いなる恩恵を被っている今、彼を見習うことはとてもじゃないけどできませんが、物事にまっすぐに取り組む姿勢から教えられることが多かったです。

 嬉しくなった気分のまま、美術館を後にし、芦ノ湖畔に向かいました。夕方、日没前の日の差した水面が美しかったです。しっかり写真ですが。

  

 


チェロとピアノの演奏会に行ってきました

2013年10月12日 | ピアノ・音楽

 今日は歌の仲間達との集まり。連弾したりリコーダーしたり歌を歌ったりして楽しみました。その後昨日に引き続き演奏会に行ってきました。若手二人によるチェロとピアノのデュオ演奏会です。

演奏 チェロ:神谷勝 ピアノ:小林真央

プログラム

バッハ作曲 ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ第3番 ト短調 BWV1029

バルトーク作曲 ルーマニア民俗舞曲

ヒナステラ作曲 パンペアーナ第二番

~休憩~

ベートーヴェン作曲 モーツァルト『魔笛』の主題による12の変奏曲 ヘ長調Op.66

フランク作曲 チェロソナタイ長調

<アンコール>

シューマン作曲 トロイメライ

 大変意欲的で充実したプログラムでした。バッハのヴィオラ・ダ・ガンバは古い楽器をもとにした曲でありとても難しそうに思えたのですが、特に第二楽章でうっとりと。バルトークのルーマニア舞曲やヒナステラのパンペアーナ第2番は細やかで難しい動きがたくさんあったのですが色彩豊かな音色と民族の熱き血を感じさせる演奏でわくわくしました。ピアノと違い弦が外に出ている弦楽器、空気に触れている度合いがピアノよりも多く音もそのために移ろいやすそうな気がしたのですが、その移ろいやすさがうまく生かされて生き生きとした味わいが出ていたような気がします。

 後半も楽しませてもらいました。フランクのチェロソナタは難曲だと思うのですが、とても血の通った音楽で、最初から音楽の世界に惹きこまれ、ぞくぞくしぱなしでした。チェロがピアノが表情豊かにのびやかに歌っていました!なんてすばらしい音楽なのでしょう!終わったあとに感じたのはまさに希望そのものでした。素敵なものを聴かせていただきました。

 今後のご活躍を楽しみにしています!


エル・システマ・フェスティバル 2013

2013年10月12日 | ピアノ・音楽

 昨日は日本・ベネズエラ外交樹立75周年記念事業として開催された、エル・システマ・フェスティバル2013に行ってきました。会場は東京芸術劇場のコンサートホール。19:00の開演から盛りだくさんの内容で堪能してきました。

演奏:エル・システマ・ユーズ・オーケストラ・オブ・カラカス       

指揮:ディートリヒ・パレーデス

ピアノ:萩原麻未

曲目は

ヴェルディ作曲 オペラ『運命の力』序曲

グリーグ作曲 ピアノ協奏曲イ短調Op.16

<アンコール>

バッハ/グノー作曲 アヴェ・マリア

 ~休憩~

チャイコフスキー作曲 交響曲第5番

<アンコール>

サン=サーンス作曲 『サムソンとデリラ』より パーカッション

セキーニャ作曲 ティコティコ

バーンスタイン作曲 『シンフォニック・ダンス』より マンボ

 噂には聞いていたエル・システマ。どのようなステージなのだろうと期待していました。とにかく最初から最後まで圧倒されぱなしの3時間でした。終わった時にはすっかりラテンの祭りのルンルン気分に、音楽とはこうあるべきなのでは、と語ってしまいそうでした。

 最初のヴェルディ、オーケストラのメンバーがステージに溢れかえりそうな状態になっていました。コントラバスが10人、フルートが8人はいたでしょうか。弦楽器もたくさんいました。エル・システマの教育を受けた若々しい演奏家たちが表情豊かな音楽を奏でてくれました。音程もしっかりしていました。場面転換も鮮やかでまるで絵巻物を見ているようでした。

 次のグリーグではオーケストラのメンバーが激減。萩原麻未さんによるピアノが入りました。萩原さんの演奏を初めて聴いたのは彼女が中学生のときでしたが、そのころから地元のオーケストラをバックに協奏曲を堂々と演奏していてさすがだと感じた記憶があります。そのころから世界的な大ピアニストへの道筋へとつながっていたのかもしれません。グリーグ、オーケストラとも堂々と掛け合っていてダイナミックな演奏でした。第2楽章の中間部の夢見るようなところでのきらきらした輝き。第3楽章では一転して切れの良い演奏を聴かせてくれました。メンバーが激減したオーケストラのメンバー、しかし音の厚みがほとんど変わらなかったのがすごかったです。管楽器の音がのびやかに出ていました。

 その後萩原さんによるアンコール、アヴェ・マリアだったのですが、繊細なピアニシモが2階席にもしっかりと届いていました。細やかな真珠のような演奏。ピアニシモとなると音すら出なくなりやすいのに、さすがです。しびれました。

 休憩後はチャイコフスキーの交響曲第5番。大好きな曲なのですが生演奏で聴いたのは初めてでした。再び大所帯のオーケストラによる演奏。曲が曲だったのもあるのですが、どこかへ連れて行かれそうな圧巻の内容でした。第2楽章の有名なところでは空に舞い上がったような気分に、第3楽章では曲に合わせて頭を振りながら、第4楽章ではアドレナリンが放出しっぱなし、あの疾走しそうな場面ではこんな演奏をするのかと再認識。今でも口すざめそうです第4楽章。音楽よ永遠なれ、と口走りそうな状態でしたが、演奏者の方たちはそこで収まるような方たちではありませんでした。

 壮絶のアンコール3曲!!!ラテンのエネルギー爆発といったような状態でした。抜群のリズム感、超絶なパーカッション、立ったり座ったりトランペットや弦楽器の軸が上下したり回転したりと、噂にきいていた世界が目の前で繰り広げられました。最後のマンボまでイケイケドンドン、なんといっても演奏者の人たちがとても楽しそうで、これぞわれらの音楽だと体全体で表してくれました。ステージと客席が一体になり熱きラテンの渦に。楽しく興奮に溢れたひとときでした♪


終止へと(再投稿)

2013年10月10日 | ピアノ・音楽

 昨日書いたハイドン作曲のピアノトリオ39番 Hob. XV/25の第3楽章の出だし、和音記号に基本的なミスがありました。どうしてこのようなミスをしたのだろうかと恥ずかしく読者の皆さんには申し訳ない気持ちでいっぱいです。画像を入れ替えます。



 和音の動きはⅠ→Ⅴ→Ⅰ、正確にはⅠ→Ⅴ7→Ⅰになります。まさに終止形の典型的な形です。右手と左手を合わせて考えると、レファ♯ラドになるので、Ⅴ7です。緊張から弛緩へ、不安定から安定へと落ち着く方向に向かった動きであることには変わりありません。


 勘違いしていた内容である、Ⅰ→Ⅳ→Ⅰの終止はアーメン終止と呼ばれます。Ⅰ→Ⅴ→Ⅰ(Ⅰ→Ⅴ7→Ⅰ )よりもやわらかい印象です。


終止へと

2013年10月09日 | ピアノ・音楽

 今一番時間をかけて練習している曲が、ハイドン作曲のピアノトリオ39番 Hob. XV/25の第3楽章です。ジプシートリオと言われているとおり、ハイドンの曲にしてはジプシーの濃厚な情熱や激しさが感じられる曲で特に第3楽章はジプシーらしさに溢れた快速な曲です。この曲、練習開始前は細かく動く右手が大変だろうと思っていました。確かに右手の動きは細かいのですが、今最大の難所のひとつが終止感を音で表すことです。この曲の出だしは以下の楽譜のようになっています。

 

 このピアノパートの左手の和音の下にⅠ→Ⅳ→Ⅰと和音記号を書きました。Ⅳ→Ⅰの動きは終止の動きであり、緊張から弛緩へ、不安定から安定へと落ち着く方向に向かった動きなのですが、このⅣからⅠに向けての動きを表すのに苦心しています。鍵盤の手前から奥に、とか、大きい音から小さい音へ、という動きでもあるのですがそれだけではすまないような終止を表す何かを聴かせる必要があります。自分では弾けた、と思ったのですが持って行くとまだまだ。。(汗)ちなみ右手の第3小節目のソシレの「レ」の部分にはスタッカート記号がついていますがこの記号はあまり意識せずにちゃんとこの音を聴いて次の「ド」の音に移動するとのこと。しかし「レ」から「ド」まで距離がある上に、レの下にある点がついつい気になり、思わず跳ねたり弾いたか弾かなかったか分からないような音にしてしまったり、と色々やらかしているのでした。音価(音の長さ)はぎりぎりまで伸ばして瞬間移動、この瞬間移動を速く的確に、ということです。実際やってみたらまるで運動をしているみたいです。実際腹筋と背筋を使っているらしいし。子供の時運動苦手だったからとあきらめずにチャンスだと思ってやるのみだと感じるこの頃です。

 

追記)大変申し訳ありません。この記事にはミスがありました。次の記事で正しいものを投稿します。したがって本記事の画像は削除しました。


自主演奏会に行ってきました

2013年10月09日 | ピアノ・音楽

 更新がさぼりがちになっているこのブログですが思い立った時に更新です。

 先週末は二つの自主演奏会に行ってきたのでした。土曜日はピアノ仲間が在籍しているサークルの演奏会、日曜日はオルガンを弾く友人、どちらも貴重な音楽仲間が出演する演奏会でした。

 土曜日の演奏会は「音楽でヨーロッパを巡る午後」というテーマのもと、ヨーロッパ各国の音楽を楽しむ企画でした。会場は有名なホールの近く。落ち着いた雰囲気の素敵なところでした。ヨーロッパということで、ドイツ→フィンランド→スペイン→ポーランド→ロシア→ドイツ→オーストリア→アイルランド→ポーランド→オーストリア の作曲家の曲をメンバーたちが演奏しました。人前で演奏するためにその日に向けて丁寧に曲を仕上げてこられたのだというのが端々から伝わってくる演奏でした。練習会でも演奏を聴かせてもらっていたメンバーさんは謙遜されていましたが、その日に向けて大曲に向き合われてきたというのが感じられました。音楽が、そして演奏している曲が大好きという気持ちが伝わってくる演奏ばかりでした。

 前半はソロ、後半はアンサンブルだったのですが、アンサンブルも楽しかったです。ティンホイッスルというアイルランドの縦笛でアイルランドのサリー・ガーデンズという曲を演奏された方がいました。とてもさわやかで目の覚めそうな演奏、心も洗われました。縦笛とは違って歌口が丸かったので音を出すのが難しそうだなと思ったのですがどうなのでしょうか。プログラム最後は、モーツァルトの曲ばかり22曲を集めて春畑セロリさんが編曲したリレー連弾の曲「ヴォルフガングの玉手箱~モーツァルト名曲メドレー」でした。練習会でちょっとやったことがあるのですが、1曲ずつでは入れ替わりが激しく演奏も手ごたえがかなりあった覚えがあります。ところが今回入れ替えは数曲単位で行われていたうえに練習もされていたようで、とても流れがよくモーツァルトの音楽22曲のエキスを楽しむことができました。

 こちらの演奏会に行ったのは3度目なのですが今回も温かな気持ちになりました。音楽が大好きな方たちの真摯で心のこもった演奏ばかりだからだと思います。

 

 日曜日の演奏会は教会でのチェロとオルガンのデュオ及びソロの演奏会でした。勿体ないことに会場に遅刻してしまい、入った時は一曲聴きそびれてしまったのですが、プログラム2番目のバッハ作曲「コレッリの主題によるフーガBWV579」の悠々たる演奏。聴いていて胸がすくような思いになりました。前半はバロックとロマン派でしたが、後半はじめの2曲は近現代。オルガンはアレクサンドル・ギルマンという近代フランスの作曲家兼オルガニストによる、オルガンソナタ第1番からの抜粋でした。第2楽章の牧歌では牧場で笛がのどかに吹かれているこだましているような感じでした。パイプオルガン自体笛がたくさん集まってできていますものね。そして第3楽章の終曲は激情的なかっこいい曲。中間部はゆっくりしていましたが聴いているうちにどんどん盛り上がっていきました。ノブでの操作によるものでしょうか、オルガンの音ががらりと変わり華やかになるところがありました。調節は手間がかかるもののこのように音色を一気に変えることができるのは音色を変えずらいピアノしか普段触れていない者から見たらとても新鮮でした。近代フランスの曲とはいえどもそこまで奇抜な和声はなく聴きやすかった印象があります。

 その後のチェロ独奏はヒンデミットの無伴奏チェロソナタOp.25-3でした。ヒンデミットというだけで難解そうな予感がしたのですが、演奏者の方が曲の特徴を解説してくださり、予備知識を持って聴くことができました。確かにちょっとひねりはあったものの、奥底にある血の通った音楽が感じられました。第4楽章のささささっという音楽はかなり特徴がありましたがこれも楽しく聴くことが出来ました。難解さよりも親しみやすさを感じることができてよかったです。一緒に行った友人も聴きやすかったと言っていました。

 プログラム最後はフレスコバルディ作曲カサド編曲のトッカータでした。重音などがたくさん出てきて曲自体演奏が難しく聴かせどころがたくさんあったのもあるのですが、情感にあふれて生き生きとした痺れる演奏でした。カサドが大変なチェロの名手であったためチェロの聴かせどころをたくさん設けたようです。

 演奏者の方たち二人が司会&曲解説および演奏されたのですが、その二人が企画や演奏を心から楽しんでいるのが伝わってきて素敵でした。

 そのような貴重な縁に感謝しようと思った次第です。