ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

アテネのタイモン3

2018-01-21 21:36:00 | ライブ
タイモン(吉田鋼太郎さん)とアペマンタス(藤原竜也さん)の他にも
タイモンの執事フレヴィアス(横田栄司さん)と
アテネの闘将アルシバイアディーズ(柿澤勇人さん)が
主要登場人物として挙げられてますが

我が家で「横田さん」といえば「逃げ恥」の「ひらまささん」が勤める会社の社長役か
もしくは、某CMに登場する「ビッグベン(笑)」なんだけど
「真田丸」や「下町ロケット」などの
大ヒットドラマでご存知の方が多いかも知れません

藤原さんが「戯曲の読みが的確で芝居も素晴らしい方で
横にいて下さると本当に安心できる」と話され
吉田さんは「蜷川さん演出で主役をやって欲しかった
それは、蜷川さんも考えていたはずだから
本当は、横田にタイモンをやって欲しいんだよね」と厚く信頼なさっているご様子

ご本人は「(吉田さんの)代役の方へのサジェッションが苛烈で
実際に演ってみせる鋼太郎さんを見ちゃうと
『俺にタイモンやらせろ』とは口が裂けても言えません(笑)」とお答えになってました

吉田さんが「芝居そのものが好きで、あまり野心がない」とおっしゃると
「蜷川さんにも『欲望を強く持て』『鏡を見て自惚れろ』
『正しく目立って、野心を持て』と言われました」と横田さん

でも、そういう少し引いた視点で全体を見渡せる方がいらっしゃったら
吉田さんの意図を汲まれたり、若手の方のフォローなども含め
現場の潤滑剤的な役目を果たして下さるんじゃないかと…?

ちなみに…奥さんは、藤原さん主演の「ハムレット」で
ハムレットの友人ホレイシオ役を務めていらした横田さんが
「舞台役者」として初めて拝見した横田さんだったんだけど
その時も、今回も、横田さんの演技に号泣したみたいです

そして…柿澤さんは、ナンと言っても「刑事・吉永誠一」ですねぇ(笑)
このドラマで俳優デビューを飾られた
甲斐さんとのカラミはありませんでしたが
オンエア前のキャンペーンで、テレ東のスピリチュアル番組に
船越さんとご一緒に出演された際

船越さんが、サスペンスドラマの断崖ロケなどで
いつも「いっぱい連れて帰って来てた(汗)」のが
松居さんと結婚なさった途端に「ピタッとなくなった」と話され
「君も勇気があるなら結婚した方が良い」と勧められた方です(苦笑)

そういえば、甲斐さんのライブとブッキングして
奥さんが泣く泣く諦めたミュージカル「デスノート」で
吉田さんと柿澤さんは共演なさっていたようだし
今回の舞台には「夜神月」が、お二人いらっしゃったんだなあと…(笑)

ただ、柿澤さんは「シェイクスピア劇は初めて」だそうで
「長ゼリフを言った翌日の疲労感が半端ないです
吉田さんも横田さんも藤原さんも
これをずっとやって来られたのかと思うと自分はまだまだ…」
…と思っておられるらしいんだけど

吉田さんは「すぐ答えを出そうとしてくれていてスゴイ
そのエネルギーが他の俳優にも波及して、みんなの気持ちがワーッと上がる」と話され
藤原さんも「カッキーは、鋼太郎さんの演出に思いきり応えてるから
鋼太郎さんも楽しいだろうし、すごく頼もしい」とおっしゃってます

奥さんによれば、柿澤さんは声の張りがとてつもなく素晴らしく
客席の通路に立ってセリフを口にされる場面では
自分がセンターの席にいるにも関わらず
柿澤さんが、すぐそばにおられるかのごとく
「明瞭で滑舌の良い声が降って来た」んだとか…

ただ「長ゼリフを言い続けている内に、気持ちのギアが上がって
スイッチが入る瞬間があって、ちょっと気持ち良いんですよ」と柿澤さん
「もしかすると、こういう感覚の面白さも
鋼太郎さんがシェイクスピアを続けてらっしゃる理由なのかも知れません」

…と話されてますが、吉田さんも「シェイクスピアの本質は
自分を追い込み、持てる技術を最大限に使って、初めて見えるもの
だからこそ、蜷川さんも面白いと思ってライフワークにされていた訳です
やっている僕自身『Mだなあ』と思うんだけど…(笑)」とおっしゃってました(笑)

横田さんが「セリフが全部覚えられた時に
自転車の補助輪が外れるような気持ちになる
それを『シェイクスピア・ハイ』と呼んでます(笑)」と言われるのも
同じような感覚なのかも知れませんね?

ともあれ…第2部では、世捨て人のごとく森に暮らすタイモンのもとに
偶然に、あるいは噂を聞きつけて様々な人が訪れるんですが
白眉はやはり、吉田さんと藤原さんが激論を闘わせるシーンらしく

まずは、藤原さんが差し出したパンを吉田さんが客席に投げられ
最前列のお客さんがナイスキャッチ(笑)
ちなみに…ソワレでは、客席中央まで投げられたそうで
奥さんは大層悔しがっておりました(笑)

続いて、藤原さんが、そこそこ本気で投げられた
花梨の実が吉田さんを直撃(汗)
ガチで頭に当たっても演技を続ける吉田さん
しかも、ソワレでは2連発だったみたいです(汗)

その間、お二人は長ゼリフを発しながら
客席からでもハッキリ見えるくらい大量のツバを顔に掛け合われ(苦笑)
最後の方では、セリフを言い終えられた後
不自然なほどの間を開けて、ツバを溜められての応酬…(笑)

埼玉での初日から何本かご覧になった方によると
この応酬はどんどん長くなっていたんだとか…(笑)

それにしても、第1部は75分、20分の休憩を挟んで、第2部が65分
大声でセリフを語り、怒って、泣いて、わめいて、暴れて…
それを1日に2回繰り返されるって
気力も体力も充実していないと、とても出来ませんよねぇ…(汗)

でも、前述のバトルもそうだけど
タイモンの召使たちが、幾人かの「友人たち」の家を訪ねて
「主人にお金を貸して欲しい」と頼みに行くシーンでは
小銭を投げつけられて追い返されたり

「他の人間に断られたから私の所に来るなんて…
一番最初に頼りにしてくれないことに腹が立つ」などと
言い訳にもならない断り方をされたり
忠実な召使たちが、哀しみと屈辱感に震える場面にも関わらず

バスタブに浸かったまま応対していた「友人」が、ガバッと立ち上がるたびに
「友人」の召使が、クリスマスリースみたいな花輪で
「友人」の股間を慌てて隠す(笑)という「2人アキラ100%」ネタが登場し(笑)

奥さんは大笑いしながらも、
タイモンの召使役の方が、全く表情を緩められることなく
シリアスな演技を続けておられることに感動したらしい

吉田さん演出のサービス精神はもちろんですが
舞台の上に立たれた皆さんが、楽しんでいらっしゃることが伝わって来て
観劇経験の少ない奥さんでも
この舞台は良い舞台だと確信できたようです
コメント
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